32話 希望→絶望
「……よし、繋がった」
「え?本当か?」
田畑耕作はノートPCをネットに繋いでいた。
ネット接続ができる場所を発見して、接続をしていた。
ネットを開くと、『ヤホーJAPAN』が出てくる。
「…ん?ニュース……」
- 37人の人間が行方不明に
- 今期待のサービス『The World R:2』
- 強姦魔が消える!?謎の怪奇事件
以上のトピックがある。
やはり一番最初に目が行ったのは37人の人間の奴だ。
『先日から37人の人間が失踪している』
数人の名前も乗っていた。
そこに書かれている名前は間違いなく参加者の名前だった。
「なんつーことだよ」
「田畑君、何か見つけたの?」
「外の情報は入った……」
次に、掲示板を開く。しかし
「あ!?接続が…!」
「な……まさか、助けは?」
「無理だな」
「嘘だろ…」
久世が落胆する。
しかし、田畑は引き続き接続をつなげようと努力する。
○ ○ ○ ○ ○
「やっと見つけた……絶対に…私の……栄養に」
そこに、一人の悪魔が現れる。
窓を割り、二人に襲いかかる。
「な、てめ、さっきのガ…」
「く、こっちに来るな!クソ!」
二人を気絶させた高松は、まず田畑をつかむ。
「ああ、やっと食事が取れるわ」
彼女は、食事を始めた。
彼女は食事を終え、満足していた。
「ああ…若い男って良いわね、フフ」
先ほどまであった傷も完治している。
この二人を放置して、外に出ようとした…。
その時だった。
高松の胸に刀が刺さる。
彼女は一瞬何が起きたか分からなかった。
しかしそれは、彼女の油断が招き入れたものだ。
つまり、彼女は久世竜次に刺されていた。
「ざまぁ、ねえな」
「な、、うそ、で、しょ」
「嘘じゃねえよ」
「あ、いや、あ、だ」
彼女の胸から九十五式軍刀が抜かれる。
それとともに鮮血が噴き上げる。
「……田畑君、ごめんな」
久世は田畑に寄ろうとする。
彼の顔から生気は感じられなかった。
もう生きていない、そう確信した。
「ガッ…!」
「…あー」
「た、はた…く」
「……あー」
完全に目はうつろだった。
死んでいた。
そのはずだった。
しかし、生きていたのだ。
彼は高松仁美の従属として生き返った。
しかし、高松本人が死んでいるためすぐに動かなくなるだろう。
首が絞められているこの状況。
久世が死ぬのが先か、田畑が再び死ぬのが先か。
「…た、、、、は」
しかし、久世の方が早く力尽きる。
口から泡を吹き出す。
「……あ」
そして、田畑も死んでいく。
その場に残ったのは、心臓を刺されたサキュバスと、絞殺された人間と、生気を取られた人間の死体しかなかった。
【田畑耕作】【久世竜次】【高松仁美】【死亡確認】
【人数状況 10/38】
最終更新:2011年06月05日 11:32