学校に行こう(不登校的な意味では無く)

24話 学校に行こう(不登校的な意味では無く)

木造校舎の学校はどこかノスタルジックな雰囲気を醸し出す。
古びてはいるが最近まで現役で使われていたらしいその学校の裏門に、
青髪少年、宮崎賢也は立つ。

「学校の怪談とかで出てきそうだな」

木造校舎を観察しつつ賢也は言う。

「誰かいるかねぇ」

それなりに規模の大きい建物故に既に先客がいる可能性は高い。
大型軍用自動拳銃コルト M1911を片手に賢也は校舎裏口に歩いて行く。

同時刻。

篠沢具子はグラウンドを横切り学校昇降口に向け歩いていた。
右手には自動拳銃ベレッタ M1934。

「木造校舎か…年季を感じるわねー」

鮮やかな花が咲く花檀と水道の横を通り昇降口を潜る。
下駄箱が幾つか設置されており、卒業制作と思われる、学校の切り絵が飾られていた。
廊下に出ると、保健室、職員室、放送室、校長室、用務員室、階段等が見える。
これを一部屋一部屋回るのは、はっきり言って非常に面倒臭い、と具子は思う。

取り敢えず保健室の扉に手を掛ける。

ガラリ。

扉はすんなりと開いた。

白いカーテンのようなもの(正式名称不明)やベッド、机、体重計に身長計等がある普通の保健室。
人の気配は全く無い。

「……」

特に思う所も無く具子は保健室を出た。

「おい」
「!」

突然声を掛けられる。
具子は声のした方向に顔を向けた。

ダァン!

「ひっ!」

銃声が響き、具子のすぐ傍の壁に穴が空いた。

「チッ、外した…!」

コルト M1911を発砲した少年、宮崎賢也は顔を歪める。
具子はすかさず、持っていたベレッタ M1934を賢也に向け引き金を引いた。

ダン! ダン! ダン!

「ぐっ」

一発が賢也の右肩を掠める。

「舐めんな!」

痛みに耐え、賢也がM1911の中に残っていた残り二発の.45ACP弾を撃ち放った。

ダァン! ダァン!

「……!」

一発が具子の胸に命中した。具子の柔らかな乳房に穴が空き血が噴き出す。
木造の床を赤く染め具子はその場に崩れ落ちた。
M1911のマガジンを交換しながら、賢也が具子の元に歩み寄る。
口から血を吐きながら、具子は辛うじて生きていた。

「…死ぬの…私…ここで…?」
「ああ、あんたは死ぬ。俺の手によってな」
「…う、ふふふふっ…呆気、無い…な…ぁ」

そして、校舎内に再び銃声が響いた。


【篠沢具子:死亡】
【残り17人】


【朝/D-4学校一階廊下】
【宮崎賢也】
[状態]右肩に裂傷
[装備]コルト M1911(5/7)
[道具]基本支給品一式、コルト M1911予備マガジン(2)、サバイバルナイフ
[思考]
1:面白そうなので殺し合いに乗る。特に優勝したい訳では無いが。
2:殺害した奴(篠沢具子)の装備を回収。その後は…。
[備考]
※特に無し。


灰に咲く花のように 目次順 答えて、誰かいませんか

のらりくらりと罪深き 宮崎賢也 惰性に流され錆びれた刃
指の先から紅差す 篠沢具子 GAME OVER

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最終更新:2011年05月29日 18:03
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