告白(濃く吐く)

「あたしは、ずっとずっと朋也の事が好きでした」

告白。
愛の告白。
1人の少女が1人の少年に向けての愛の告白。
この物語を語るにあたり時系列を少し前に戻そう。


これは狂いに狂った愛の物語。



 ◇

斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺に血が飛び散る。
斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺は血を拭いとる。
斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る そのたび俺の血が騒ぎ出す。
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺が血で熱り立つ
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺で血は儚く消え。
刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き刺し抜き そのたび俺を血で嘲罵する。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺か血は吹き飛ぶ。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺や血が舞い踊る。
蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り蹴り殴り そのたび俺と血は忌み嫌う。
そして、もはや跡かたどころか人の形すら保っていない『ナニカ』は消えていった。黄色き何かにより。
どうやら真心はとっくに消えていったらしい。
そして俺はようやく正気に戻った。
………。あぁそうだった。
………。
――――何で。
何でこんなことになったんだよ!
俺は地面に拳を殴る。…痛かった。
けどこの痛み以上に真心は――――。
なんでなんでなんで。

「――――なんでこうなったんだ」

答えは簡単だった。
俺の、指示のミスのせいだった。
俺が甘かったから、真心が死んだ。
俺のせいだ。どう考えても。
俺の――――せいだった。

「う、うわ、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

俺は、一体…―――――――。

 ◆

「あら、朋也じゃない。やっと見つけたわ」

アウラの言ったとおりだったってわけね。
なかなかやるじゃないあの子。その力をそのまま行動に移せばいいのに…。
まぁなんだっていいわ。
今からあたしの一世一代の大きなイベントが控えているんですもの。
告白。
そう告白。
愛の告白。
あたしは朋也に告白する。
それが成就するかは分からない。
けど、する。
あたしはそう、決めたから。
――――――――。
しかし朋也どうしたのかしら。
さっきから地面に座ったまま起きてこないし。
……。
まぁいつまでたってもあの黄色いのが朋也運ばないのを見る限り死んでいるわけではなさそうね。
……。
日本刀。血がべっとり着いているわね。誰か殺したのかしら。
それがショックだったとか?
朋也ならありえそうね。なんだかんだいっても……その、優しいし?案外弱いところもあるみたいな?とこあるし。
ここはあたしの出番かしら。
そして流れに乗って告白しちゃいましょう。
それがいいわ。そうしましょう。
頑張れあたし。といったとこかしら。
――――告白…か。

 ◆

ユサユサ

体が揺れる。
鬱陶しいな。
今はほおっておいて欲しいとこなんだが。
と思い、無視。誰だかしらんがまぁいいだろう。

ユサユサユサ。

ホント鬱陶しい。
もうなんだ、意地だ。
最後まで無視決め込んでやる。
と。
思ったその直後。

「朋也―!キスしちゃうわよー」
「ブーーーーーーーーーーーーーーー!!」

何も口に含んでないのに吹き出した。何かを。……何をだ。
あれ?というか今の声……。

「―――――えっ?杏!?」
「そうよ。それがどうかした?」

顔を上げるとそこには変な武器を持った藤林杏が、立っていた。
表情は明るい。表情だけは。
それに何だこのいつも通りの会話は。キス云々は違うが。
だけど、それでも、――――おかしすぎる。

「どうかしたって……」
「まぁこんな場だしね。そりゃあたしがこんな唐突に現れたのはおかしいと思っても
不思議じゃないけど、これは現実、いや案外架空かもしれないけど。ゲームだし。
兎に角、これは実際に起きた出来事よ。受け入れなさい」
「あ、あぁ」

なんだ。この悟ったような感じ。
終わったような感じ。
感覚が狂う。
何が、原因だ?
胸騒ぎが止まらない。
何が、起こるんだ?

「ねぇ朋也」

その声色は普段の物とは異なるものだった。
異質。異常。異端。異形。
語彙力なぞない俺が、どの言葉で修飾しようがこの声色を表すなんて、無理だった。
こいつは杏であって杏で無い。
一昔風に言うなら、そんな感じだった。

「今から大事なことを言うわ。よく聞きなさい。一回しか言わないわよ」
「―――ああ。何だ」

そしてその口が、開かれる。

 ◆

「あ、あたしね――――――」
「――――?」

口が思い通りに動かない。
口も物凄い勢いで乾いていく。
決意はある。けれど勇気が足りない。
言葉が出ない。
言葉を探す。
ミツカラナイ。
見つからない。
けれど早く言わなくちゃいけないのに。
人を殺してまで、人を見殺しにできるほど、
この告白に賭けたのに。
こんなんじゃ―――――ダメだ。

「危ないっ!」

朋也の絶叫に似た叫びを理解したのは数秒後だった。
しかし身体は動いている。――――朋也に引き寄せられる形で。

「――――えっ?」

あたしの頭は朋也の胸板に押しつけられるようにさせられ、それに合わすように身体も朋也と密着する。
えっ!?
えっ!?
えっ!?
どういう、ことなの?
なんかドキドキするんですけど。
不謹慎だけど。
朋也って胸板厚いのね。あぁなんか安心できる。
匂いも………ってあたしは痴女か。
まぁなんていつまでもいってられないので、あたしがいた場所を見て見ると、そこには、えーと…。
ユコのお姉ちゃんと一緒にいた男の子が立っていた。

 ◆

杏をこちらに引き寄せて、改めてこいつを見て見ると、
男がいた。
漆黒の髪に、琥珀の瞳。どこか虚ろ気な瞳は、それでもしっかり俺たちを捕らえている。
殺意が、にじみ出ている。
俺たちを殺そうとする、揺るぎない敵意が。
どうしたんだよ、俺。
さっきあんなに酷なこと仕出かしたのに。
なんで今は、こんなに震えだすんだよ……。

「――――朋也?」

杏が不思議そうな声で俺を尋ねる。
答えなければ。

「だ、大丈夫だって」
「―――――――そう」

と。
いって。
俺から離れて、変な武器を構えて、黒髪の男に向かい、駆けだした。
――――――え。何で。何で。何で?
杏は、そんなことができるんだ?
人を殺すんだぞ。殺すんだぞ。
俺とも違う。
真心とも違う。
混乱しているわけでも、この状況になれている訳もないのに。

「君は、キサラギを殺したっけ。そういえば」

―――――――は?
杏が、ヒトゴロシ?
俺と同じで……。

「――――だから?」
「いや、何でも無いよ。ただ死んでもらうだけだ」

そしてまた戦闘が始まった。
黒髪の少年が駆けだして、それに応じるように杏が辞書を投げる。
しかしさすがにそれぐらいは避けられるようで、軽く避けるが、避けたまでだった。

「―――――――がっ!!」

地面に伏せられた。黒髪の少年が。
理由は謎だが。
って。おいまてよ。杏。
殺すのか。殺すのか!そいつを。

「あたしはともかく朋也がいるのに手ぇ出すなんていい度胸じゃない。
まぁそうね。―――――三回回って死になさい」

ザクリ

そんな表現がとてつもなく似合う。
似合ってしまう。
また、死んだ。死んだ。死んだ。
俺の目の前で――――――また、死んだ。
――――――――――俺のせいで。

「さて、話の続きをしましょうか。朋也」
「――――――………………」

こいつは一体、何なんだ……。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
『コレ』が俺に手を差し伸べてくる。

「お前はなんなんだ!?」

おもわず俺は怒鳴り散らかす。
それに少し杏はビクッとなった。
そして答える。

「な、なんでって、そんなの………」

言葉を詰まらせる。
………………。

「理由も言えねェのか!?杏!」
「んなっ!?な、なによあんたこそ!人の気を知らないで……」
「どんな気があれば人を殺すなんて考えにいたるんだよ!?」

どの口が言うんだろうな。そんなこと。
俺だって、立派な、ヒトゴロシだというのにな。

「―――――――ぐすっ…うっ…うう」

あれ。なんだ。泣き出しちゃった。
杏が?あの杏が?
目に大粒の雫を溜めて。
っておい!

「きょ、杏?」
「うえっ……ぐすっ、あたしだってねぇ、んんっ。なにもあたしだって、好きで殺すわけ、ぐすっ。ないじゃない」

………。
杏が、変わってしまったと感じたのは、
俺の勘違いだったのか?

 ◆

涙が止まらない。
気持ちが止まらない。
あたしは狂った。
狂ったのに、今頃。
今まで殺してきた感情があふれ出る。
ユコへの感恩。
キサラギへの哀傷。
サコへの罪悪感。
ヨシュアへの追悼。
アリスへの期待。
そして、
朋也への恋心。
胸を巡るこの思い。
頭に飛び散るこの感情。
それが涙となって、現れた。

「う、うぅともや~」

弱々しいあたしの声。
そのあたしを朋也は抱きしめて、一緒に泣いた。

「ぐすっ…う…うわああああああ……」
「んっ…わああああああああああ……」

泣き叫ぶ。

 ◆

「俺の――――為?」
「そうよ。あたしは朋也の為に人を殺した」
「……そうか」

それは素直に喜べるものではないだろう。
だけど俺は杏の頭をなでる。
誉めたいと思ったから。
すると、んっ。といってそのまま話し続ける。
ちなみに体勢は2人並んで座っている状態だ。

「あたしは朋也の事が好きだったからね」
「―――――えっ?」

………。
今、腐れ縁のこいつから、告白された?

「もう、何度も言わせるものじゃないけど、朋也は鈍感だもの。仕方ないわね」

今貶された気もするが気にしない。
それよりも――――、

「あたしは、ずっとずっと朋也の事が好きでした」

―――――。
……………。
     。

「そうか、そういわれると俺も杏の事、好きだったのかもしれない」
「―――え?」
「考えてもみれば気楽に話せる女って杏ぐらいしかいなかったし、何より楽しかったと思う」
「――――そ、それじゃ」
「ああ。付き合おうぜ」

そして杏は何とも可愛らしく顔を赤く染め、

「うんっ!」

と、頷いた。
こうしてなんだか心情カットが多いが、
俺と杏は、恋人関係となっていった。


【ヨシュア・ブライト@空の軌跡:ログアウト(死亡)】


【1日目/午前/隠されし 絶望の 聖域】
【岡崎朋也@CLANNAD】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:35 HP:419/701 SP:54/54
ATK:57(+5) DEF:58 SPD:42
[装備]日本刀@現実
[道具]支給品一式
[所持金]1708
[思考]
基本:杏と共に生き延びる
1:杏を守る
2:春原と智代をいい加減見つけたい

【藤林杏@CLANNAD】
LV:32 HP:351/650 SP:27/57
ATK:56 DEF:53 SPD:38
[装備]帝釈廻天@烈火の炎
   辞書セット@不明
[道具]支給品一式、快速のタスマリン×1
[所持金]1098
[思考]
基本:朋也と共に生き延びる
1:―――幸せ


成長過程(ヨシュア編) 投下順 意味のない談話
剣帝VS人類最終+α 岡崎朋也 [[]]
剣帝VS人類最終+α 藤林杏 [[]]
成長過程(ヨシュア編) ヨシュア・ブライト GAMEOVER

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最終更新:2011年05月23日 21:51
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