第三章 日常不変(にちじょうふへん)
□
生がくれば死が訪れる。
死がくれば生は終わる。
それを司る人のお話。
◇
ちーす。俺今から衝撃発言しまーす。
俺、死神なんだよね。
あとで勝手に見といてよ。背中にちっちゃい羽があるから。
うんというわけで俺の前置き終わり。
そーゆーのは一年野郎どもに任せりゃいいんだよ。
はい。では本編開始するよ~。
◇
「おーい。いい加減起きねぇと叩くぞ」
「むにゃむにゃ…。あと五分……」
はぁ。
つーわけで、こいつの名前は設楽 透 (したら とおる)
というわけで俺はこいつのことをスケルトンと呼んでいる。
本人は大喜びしているぞ。
「――ってんなわけねぇだろ!!」
「おお。起きたか。はよ準備しやがれ、蹴るぞ」
「なんであんたはそんな暴力姿勢なんですか!?いつも!」
「死神だからだろう」
「理由になってねぇよ!」
「――そう吠えるのは」
「吠えるいうな!」
まぁ叫ぶアホはさっきも言った通りスケルトン。
その実態はえーと…なんだったかな…。
確かサンショウウオの……。
「違ぇって!」
「なんだっけ?」
「…本気で言ってる?」
「うん」
即答してやった。
するとスケルト…なげぇからスケルと呼ぼう。
で、そのスケルは目に涙みたいな気色悪い物体を溜めて、
「僕とお前の2年間はなんだったんだ~!」
と吠え、部屋を出て行ってしまった。
…まだあいつ着替えても無いのにどうするんだろ。
まぁいいか。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
というスケルの絶叫が聞こえてきた。
大方、寮母さんに殴られたんだろう。
なので俺は部屋のドアを閉め、鍵も2重で閉める。
用心は大切だ。世の中には怖い人がいっぱいいるからな。
―――まぁホントのこというと、
あいつは鹿タイプの獣人。
まぁ形としては人に近いが、獣に限りなく近くなる暴走モードなるものもあるらしい。
鹿に失礼だな。こういうと。
どうでもいいが。
…、いや、もうそんなこと言ってられないのか。
俺は今年で3年生。
殺し合いをやらなければいけないんだ。
まぁ人を殺すことに躊躇は無い。
なにせ死神だし。
…でも、あいつが。
あいつが死んだら。
あぁあいつってのはスケルのことじゃないぞ。
俺の恋人の愛西 希 (あいさい のぞみ)
彼女が死んだら…。
俺は…。どうなるんだろうな。
そして何よりもやっかいなのが、
クローンという存在だ。
人生を終わらせない。
人としては殺すが、人生としては生かす。
俺のクローンだって生まれてくるだろう。
…。
しかしそんな俺の事は最悪どうでもいい。
けれど希が死んで、クローンが生活しているのを見て、俺はどうなるだろうか。
それが怖い。
―――いや、まだ大丈夫だ。とにかく三週間はあるんだ。
冷静になれ俺。COOLになれ。KOOLじゃないぞ。
なんであれ、
まだ、大丈夫だ。
そう思い俺は窓から飛び降りて始業式に向かった。
あぁ別に死ぬわけじゃあない。
この程度なら平気だ。
2階だし。
―――さて、早くいくとするか。
◇
始業式が終わった。
そういや昨日は新入生の入学式だっけ。
…。
驚いただろうなぁ。俺にもそういう時期あったもんな。
うんうん。分かるぞ。その気持ち。
さてと、
始業式も終わったし、希に会いに行くか。
「ってちょっとまてやーーーーーーーーーー!」
ん?
何だろう、幻聴が聞こえた。
今の声はスケルの声だったはずだ。
けれどあいつは死んだはずじゃあ…。
くっ。どうしてあの時俺は…。
「あのー、聞いてる?」
「ああ、また聞こえてきた。
そうか俺の中であいつはそのぐらいは重要な奴だったのか。
見捨てたりして…ごめんな。」
「何で死んだ設定にしてんだよ!」
「まただ…
「ってもういいわ!」
「で。なんだよ」
「お前が話をめんどくさくしたんだろうが!」
「あーあー怒鳴るな。うるせぇ」
「酷くない!?」
で、あれ?
なんでこいつ制服じゃないんだ?
謎。
なので思ったことを口にしてみる。
「なんでお前制服じゃないの?」
「えっ?マジで言ってる!?」
「ん~と、………」
「…ヒント1、朝」
「…」
「ヒント2、鍵」
「…あぁ」
思い出したぞ。
そうそうこいつが廊下に出ってて、鍵閉めて、俺は窓から出たんだっけ。
なるほど。
理解した。
理解はしたが行動に移すとは限らない。
「あっそ、まぁじゃあ俺デート行ってくるから」
「…へ」
「んじゃ。そうことでじゃあな」キラッ
「その爽やかな笑顔やめんかーーーーーーーーーー!」
まぁなんて言いながら俺は本当に去っていった。
―――が。
「ホント勘弁してくださいっ!」
という土下座してくる変な奴もいたので
俺は一回帰ることにした。
ちなみのこの後スケルトンがボコボコになってベットで寝ていたことは、
誰のせいでもないし、誰も知ることのない話である。
「さてと楽しみますか」
第三章 終わり
【刈谷 竜也 (かりや りゅうや)】
[性別]男
[種族]死神
[適性]中距離
[職業]高校三年生
[容姿]銀髪紅眼、ツンツン髪、背は高い
[性格]まぁどちらかというとS
[備考]
まぁこのキャラの性格はクラナドの岡崎モデルに一応してる。
彼女もちという死神のくせしてリア充。
ちくしょうめ!
死神の能力は後々出す予定
【設楽 透 (したら とおる)】
[性別]男
[種族]鹿の獣人
[適性]遠距離
[職業]高校三年生
[容姿]褐色の肌、頭に小さいがツノがある。
[性格]まぁどちらかというとM。ヘタレ。馬鹿
[備考]
まぁこのキャラの性格はクラナドの春原モデルに一応してる。
ヘタレ、馬鹿。
いじめがいがある。
寮生活劇 |
投下順 |
始業式後 |
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刈谷竜也 |
[[]] |
GAME START |
設楽透 |
[[]] |
最終更新:2011年05月28日 23:42