プロローグ(マイナー?)

「やぁ諸君、お目覚めかな?」
スポットライトが当てられた壇上から響いた声に、そのホールに集められた全員の視線が集まる。
その壇上には二つの影。
一人はスーツを着込み、髭をたくわえた中年紳士、醍醐 祟治。
一人は金色の中世の物とおぼしき鎧を身につけた金髪の美青年、オルステッド。
醍醐は呆気にとられる参加者たちに構わず、スピーチを続ける。

「君達には、これからあるゲームを行ってもらう。ルールは・・・」
「ナメるなよ下等生物がッ!!」
醍醐のスピーチをかき消し、怒号と共に3m近い紫紺の巨人が立ち上がる。
その名はゴゴール。侵略宇宙人・スクラッグの支配者である。

「ゲームだと!?スクラッグの王である私に、家畜と遊戯に興じろとでも?
 ふざけるな!この私を侮辱した罪は重いぞ!!」
ゴゴールの頭部より生えた二本の触角が、鞭のように風を切りながら醍醐とオルステッドに迫る。
その触角が二人まで1mの距離まで接近し、誰もが二人の死を連想した。
だが、

「フン!」
ガキィン
「な、何ぃ!?」

ゴゴールの触角は、突如壇上から現れた黒騎士、ダークブレードの大剣によって弾かれた。
続いてダークブレードの振り下ろした大剣より放たれた雷撃が胸部を直撃し、思わずゴゴールが膝を付く。

「ぐっ!!」
「虫ケラが調子に乗らないほうがいい。お前たちも、次に逆らったらその時はこの程度では済まんぞ」
スピーチを中断された醍醐にかわり、今度はオルステッドが口を開いた。

「先ほど話した通り、お前たちにはあるゲームを行ってもらう。ルールは簡単だ。
 これから送られる会場にて、最後の一人になるまで戦ってもらう。当然、優勝した者にはそれ相応の報酬もある。
 優勝者にはどんな願いもひとつだけ叶えられる権利を与えよう」
その言葉を耳にした参加者たちの表情が、次第に歪んでゆく。
ある者は混乱によって。
ある者は不安によって。
ある者は恐怖によって。
そして、ある者は歓喜によって。

「ここまで言えば、大半は勘付いたようだな。そう、お前たちには殺し合いをしてもらう」
オルステッドの言葉によって、どよめいていた参加者たちが一斉に沈黙した。


「ざけんなよテメェ!誰がそんなゲームに乗るかよ!」
最初に沈黙を破ったのは、不良風の青年、アキラであった。
それを皮切りに、次々と抗議の声が上がる。
「そうだ!こんな無法が許されるとでも思ってるのか!」
「アンタら何が目的なんだ!?」
「ニコニコXPが黙っていないぞ!」

「黙れぃっ!!」
ダークブレードの一喝によって、再び場は静まり返る。
それに続いて醍醐が口を開いた。

「・・・説明を続けよう。心配しなくとも、ゲームに必要なものは開始時に各自支給される。
 地図、参加者名簿、水・食料など・・・当然武器も支給される。何が支給されるかは運次第だがね」
醍醐は一度咳ばらいをして、ポケットから携帯電話ほどの小さな機械を取り出した。

「最後にひとつ付け加えておこう。このゲームが行われる会場には、禁止エリアという物が存在する。
 ゲーム開始時にはまだ禁止エリアは存在しないが、6時間ごとに行われる放送によって、それまでの死亡者名と共に3か所発表される。
 なお、このエリアは放送のたびに切り替わるから注意して放送を聴くように。
 もう気づいているとは思うが、君達全員には首輪が巻かれている。
 万が一このエリアに足を踏み入れた場合・・・」
醍醐が機械のスイッチを押す。すると一人首輪がの警戒音を発し始めた。

「えっ!?な、何!?」
「美奈ちゃん!!」
「マ、マキちゃ・・・」
ボンッ

「み・・・美奈ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
美奈と呼ばれた巨乳少女の首が、首輪の爆発と共に床に転がり落ちた。

「このように爆発する。なお、この首輪は3時間以上同じエリアに留まっていたり、
 首輪を分解しようとしたり、強い衝撃が加わったり、会場から脱出しようとした場合も同様に爆発するので注意すること。
 では、そろそろ始めよう!」
醍醐の声と同時に、ホール全体が眩い光に包まれた。
そして光が収まった時には、ホールの参加者たちは一人残らず消えていた。

[中ノ谷 美奈@エアマスター 死亡確認]
残り41名

GAME START 投下順 「竜の契約者」
GAME START 醍醐 祟治 [[]]
GAME START オルステッド [[]]
GAME START 中ノ谷 美奈 GAME OVER

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最終更新:2011年05月07日 12:49
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