腐ってもホテルだし

7:腐ってもホテルだし

潮風によって、海岸の近くに建てられたホテルは酷く荒廃していた。
海側の窓ガラスは壊滅状態、内部も天井板がカーテンのように垂れ下がる、
床は細かい瓦礫で埋め尽くされている、コンクリートの壁も至る所がひび割れ黒ずんでいるなど、
営業していた当時を思い出させるような物は皆無に等しい。

最上階の三階部分にあるレセプションエリア跡で、黒髪の美少女が自分の支給品を確認していた。

「剣鉈…使えそうかな」

ランダム支給品らしき剣鉈を取り出し、装備する少女――ローネ。
外見は普通の人間の少女だが、その正体はサキュバス。
自分の世界の人間に飽きた彼女は現代日本風異世界国家に忍び込み、偽名を使って男漁りをしていたのだが、
その途中で拉致され殺し合いに参加させられた。

「何だってこんな事に…荒事は嫌いなのに…首輪…どうにかしたい」

爆弾付の首輪を外さない限りこの殺し合いからは脱出出来ないであろう。
餌にしていた男から興味本位で魔法で自分の頭脳にコピーした機械知識を役立てる日が来たようだとローネは思う。

「…埃っぽいなぁ…身体悪くなりそう……ここ、ホテルなのかしら……。
地図……えーと……あ、ホテルあった……多分ここね…」

間取りや僅かに残る装飾等から今自分がいる場所をホテルだと推測し、
地図を見てホテルの表記を発見、確信を得る。
階段を下りて二階に向かうローネ。

「だ、誰かいるのか」
「あら…」

中高生と思しき黒豹の獣人に遭遇する。

「あなたは荒巻眞一さんね」
「ああ…(名簿見たんだな)そうだよ。君は、ローネ、さんかな。でも顔写真と雰囲気ちょっと違うような」
「普通の人間の外見に擬態してるからね…本当はサキュバスなの…きゃっ!」

眞一に近付こうとしたローネが何かを踏んで滑り尻餅をついた。
大きく股が開かれローネのスカートの中の股間が眞一に曝け出される。

「!!」
「痛っ…」
「ローネさ…パンツはいてないの?」
「え? ああ…」

顔を赤らめ黒豹少年はローネから目を背ける。
何せ、ローネのスカートの中には下着が無かった。女性の大切な部分が丸見えになっていた。

「こうしてた方がすぐにエッチ出来るし」
「そういう問題かえ」
「うふふ…眞一君、もっと見る? ほらほら」
「やめて! やめて! どうすれば良いか分からない!」

自分の秘部を見せ付けるローネに対し困り果てる眞一。
その反応を見て面白くなってきたのかローネは立ち上がり眞一に歩み寄る。

「う…」
「…その辺の部屋でお話しましょ」
「……」

巨乳の美少女に迫られ断れる程眞一は耐性は無い。
適当な客室跡――比較的状態の良い――に連れ込まれてしまった。

客室にて、ローネと眞一は互いに支給品を見せ合う。
ローネは剣鉈だったが、眞一は自動拳銃コルトガバメントと予備マガジン、更にペンナイフの二つであった。
そしてその後、黒髪美少女と黒豹少年はお近付きの印として、熱く交わり始めた――――。

「ローネのおっぱい、柔らかい…」
「好きにして良いよ…眞一君…」
「良い匂い…うう」


【早朝/A-6廃ホテル二階客室】
【♀16番:ローネ】
[状態]荒巻眞一と行為中
[装備]剣鉈
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合う気は無い。首輪を調べたい。
1:眞一君と行動。中々上手だね…。
[備考]
※特に無し。

【♂02番:荒巻眞一】
[状態]ローネと行為中
[装備]コルトガバメント(7/7)
[持物]基本支給品一式、コルトガバメント予備マガジン(3)、ペンナイフ
[思考・行動]
0:殺し合いはしたくない。
1:ローネと行動。気持ち良い…はう。
[備考]
※特に無し。



【剣鉈】
先の尖った鉈。

【コルトガバメント】
.45口径の大型軍用自動拳銃。1911年から1985年の間米軍制式拳銃として活躍した。
シンプルで信頼性が高く誕生から100年経った現在でも多くの愛好家がおり改良発展型を制式にしている機関も多い。
.45ACP弾使用。本ロワ登場の物は「ガバメントモデル Mk IV シリーズ70」と言う1970~1983年発売の民間型。

【ペンナイフ】
小さなナイフ。羽根ペンなどの先を削るのに用いた。

【名前】ローネ
【性別】女
【年齢】18歳
【職業】サキュバス
【身体的特徴】黒髪巨乳美少女(本来の姿では無い)
【性格】淫乱
【備考】「下村聖子」と言う偽名で日本風異世界国家に忍び込み淫行を働いているRPGファンタジー世界のサキュバス。
交わった相手の知識を自分のものにするエラい魔法が使える(本ロワでは使用不能)

【名前】荒巻眞一(あらまき しんいち)
【性別】男
【年齢】15歳
【職業】中学三年生
【身体的特徴】黒豹獣人。包茎で早漏
【性格】引っ込み思案
【備考】ア○ニーにハマっているらしい


006:頭上注意! 目次順 008:魅惑と幻惑

GAME START ローネ 021:とても怖くて、勇気が無くて
GAME START 荒巻眞一 021:とても怖くて、勇気が無くて

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年04月24日 16:23
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。