第一回定時放送が響いた。死者はなんと参加者の半分に達した。
「嘘だろ……?阿久根先輩、江迎…畜生ォォおおおおお!!」
「のび太くん…スネ夫…うぅっ」
「杏子…あなたまで…。」
皆一様に死を嘆き悲しむ中。恋人、直枝理樹を失った来ヶ谷は、ふらり、と揺らいだ後、鋭くほむら達を睨みつける。
「理樹君を……返せぇぇえええええええええッ!」
デイバックの中身を取り出す。中身はC4爆弾。とある都市によって開発された小型手投げモデルのそれを持ち、来ヶ谷は牽制する。
「駄目だよ、唯湖さん!そんなことしたら…」
来ヶ谷の耳にはドラえもんの言葉など届かない。C4は投げられた。ほむらに向かったそれは、ドラえもんがほむらを突き飛ばして回避できた。
が、直後C4は起爆して、ドラえもんを木っ端みじんに吹き飛ばした。
来ヶ谷はもう一つの武器、コルトバイソンを取り出すが、ほむらも同時にデイバックのIMIウージーを取り出す。捨て身の賭けだったが、命は惜しくなかった。
「私は死なんて恐れない。まどかのためなら、何千回だって死ぬ覚悟はできてるのよ。あなたこそ覚悟はいい?」
「殺す」
「おいおい待てって!殺し合いなんか…」
もう、誰にも声は届かない。
始まる殺し合いは止められなかった。そして、無機質な終わりは間もなく訪れる。ほむらのウージー弾は来ヶ谷の胸に吸い込まれた。
殺った。が、来ヶ谷はまだ倒れていない。
「すまない、理樹君。やはり私は悪役には向かないな」
ダァン!と銃声が響き、ほむらの腹から血が噴出した。来ヶ谷はもう事切れており、ほむらも倒れた。
「ま…どか……ぁ。ごめんね、約束、守れなーーーー。」
ほむらが息絶えたとき、善吉は呆然としていた。
終わってしまった、そう思ったとき
「何してるのかなあ、善吉ちゃん」
最終更新:2011年04月11日 22:56