第一回定時放送。死亡者たちの名前が発表されたとき、まどかと麦野の状態は『隠れ鬼』だった。
まどかが逃げて隠れ、麦野が『原子崩し』で見つけ、追いかける。
そんな中、放送が響いた。
「チッ。第一位さんはまだ生きてやがんのかよ。面倒臭え…。」
麦野は罪悪感は感じていない。これは元々こういうゲームなのだから。
「う…そ。さやかちゃん、杏子ちゃん、マミさんまで…。」
「あっりゃりゃーん?そっちは随分逝ったのかにゃー?」
好機だった。精神的に追いつめられた少女などただの蟻程度に等しい。『原子崩し』で即殺して終わりだ。
麦野の右手に、光が集約する。病的な白色ーーーー。
圧倒的な白が鹿目まどかを呑み込んだ。
後に残るのは肉塊だけ、麦野は口を邪悪に歪めて笑うが、何かがおかしいことに気付く。光が裂けた。超能力者第四位の能力を、裂く?
「ッはァ!いいじゃねえか雌豚ぁ!かかってきやがれ、いい具合に焼き上げてやるよ!」
「………私は契約した。だから、貴女はここで倒す…ううん、殺す」
弓対光。
最強の魔法少女か最凶の復讐鬼か。戦いが幕をあけた。
片方の死まで終わらないデス・ゲーム。勝者には目的を、敗者には安らかな眠りを
最終更新:2011年04月11日 22:45