ああ。もう元には戻れないんだ。無垢な白い少女は心を閉ざしてしまうかもしれない。
どこまで、自分は馬鹿なんだ。いくら大切な妹を守るためとはいえ、純真無垢なルームメイトを殺して、血の海に沈めるというのか?
「ク…クドリャフカ……?」
「佳奈多さん……何でこんなゲームに乗ったんですか!リキも…みんな死んでしまうんですよ!?」
もう心は決して交差しない。二木佳奈多は目的のために、ひとりの少女の心を殺してしまったのだ。
手にはイングラムと“ひらりマント”。クドを殺すのは簡単だが、佳奈多には引き金が引けない。
「わ…たしは…っ!」
佳奈多がゆらり、と揺らぎ、イングラムM12サブマシンガンを構える。
そして、全ての想いを乗せて、叫び、引き金を引いた。
「葉留佳を守るんだああああああああああっ!」
ぱららっ。
「ーーーーーーえーーーーーー?」
倒れたのは佳奈多だった。胸元を血でべっとりと濡らし、口からは泡混じりの血を吐いている。
自殺。佳奈多が元の居場所へ引き返すには、これしかなかった。
結局、現実には言い残す言葉などない。弾は心臓に達して即死。
ただ、絶叫のあと。倒れる最中、佳奈多の口が動いていた。
クドは必死に思い出す。あれは確かにーーーーー。
あ・な・た・は・し・あ・わ・せ・に。
あなたは幸せに。
「う、うわあああああああああああああああああああああああ!」
【二木佳奈多@リトルバスターズ!エクスタシー】 死亡確認
【残り15/30人】
【一日目/夜明け/a-2】
【能美クドリャフカ@リトルバスターズ!エクスタシー】
[状態]精神的ダメージ(大)
[装備]なし
[所持品]基本一式
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1.もう…いや………です。
最終更新:2011年04月11日 23:02