墓場に流血とか縁起が悪すぎる

朝日が昇っているとはいえ、その場は暗い雰囲気が漂っていた。
色で言うならば灰色の空気が漂っていた、と言えばいいのだろうか。
そう、そこは墓場。
大抵の人間は死ねばそこに行く。
言うなれば、人間の行き着く場所。
この殺し合いの場において、なんという皮肉な場所であろうか。


そんな墓場で、一人の少女が泣いていた。
…もとい、27歳女教師、鈴木みかが泣いていた。
どう見ても中学生、あるいはそれ以下にしか見えないその姿で膝を抱え、肩を震わせて泣きじゃくるその様は誰がどう見ても少女――いや幼女にしか見えない。
「ぐすっ……えぐっ……お父さぁん………」
その姿は、墓場と言う場所と相まって普通の神経を持った人間ならば妖怪や幽霊の類と勘違いしてしまうようなものだった。

そう、普通の神経を持った人間ならば。





「あら……どうしたの?」
みかの前に、一人の少女が立っていた。
セーラー服を身にまとい、そのやや幼さが残る顔には微笑みを浮かべている。
だがみかにはその様が涙でよく見えなかった。
「うあ、あー……」
嗚咽で口から出る言葉は意味をなさない。
なんとかみかは言葉を紡ごうと、涙をぬぐった。
だが、それにより見えてしまった。

目の前の少女が、鋭いレイピアを持っていたのを。

「え?ちょ、ちょっと、何それ?!」
「何って…武器だよ?」
「そそそ、それでなにをするの!?」
「何って……」

ぷすり

みかの幼い顔面に、レイピアの細い刀身が突き刺さる。
みかの顔面に金属の冷たさが、その直後に焼けるような熱さが、そして痛みがいっぺんに襲いかかり―――

鈴木みかは、呆気なく絶命した。





「…いっけなあい、もっとじっくり殺すべきだったなあ……」
彼女の名前は福沢玲子。
鳴神学園に通う、ごく普通の女子高生――そう、表の顔は。
彼女はとあるクラブに所属していた。
それもテニスや演劇と言ったものではない。
そう、それは――殺人クラブ。
その中において、彼女は異端の存在と言っても良い存在だった。
彼女が求めているのは、人の死の瞬間とその工程。
ただ単純に、面白いから殺す。
彼女は――殺人クラブの趣旨に最も合致した、最も異端な存在だった。
現に今、彼女は自分の行いを後悔していた。
急所を一突きしたら即死はほぼ確実だと知っていたのに、自分は愚かにもそれをしてしまった。
これじゃあ死の瞬間も一瞬で終わってしまうではないか。
「…まぁいいか。クラブの皆を除いてもあと65人もいるんだし……」
福沢は、さらなる獲物を狩るべくみかのまだ手をつけられていないデイパックに手をかけた。
その瞬間だった。

「今何をしたですか。」

目の前に、茶髪の三つ編みの少女が現れたのは。






【鈴木みか@せんせいのお時間 死亡】


【F-6墓場/1日目朝】
【福沢玲子@学校であった怖い話】
[状態]:健康
[装備]:レイピア@ブシドーブレード弐
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)、みかの基本支給品(アイテム未確認)
[思考]1:殺人を楽しむ
   2:目の前の少女も殺す

【茶ノ畑珠美@まほらば】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:梢を守る
   2:目の前の女の対処


007:出会いは蝶・突然に 投下順 009:おっさん2人
007:出会いは蝶・突然に 時系列順 009:おっさん2人
GAME START 鈴木みか GAME OVER
GAME START 福沢玲子 024:重くて非情な現実
GAME START 茶ノ畑珠美 024:重くて非情な現実
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