どっちの解体ショー


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27:どっちの解体ショー

森を抜け、アスファルトの地面を踏み締める紫の獣竜ゲレートと、
狐耳爆乳美少女吉沢雪の二人。

「誠はどこにも見当たらんな…生きているのかあいつは」
「ユイ、つかさ、どこにいるんだろ」

互いにどこにいるか分からぬ知り合いの姿を追い求めるが今の所、
見付かる気配は無い。

「疲れた…」
「そうだな……随分長い事森の中を歩いてきたんだ。
どこかで一旦休もうか…確か、朝の8時に放送もあるはずだからな……」
「そうですね、そうしたいです…」

長時間歩き続け足に疲労が溜まっている。
知り合いの安否も気にかかるが、無理はせず一度休息しようと、
入れそうな建物を二人は探し始めた。
そんな二人を、とある雑居ビル屋上から観察する一人の雌竜がいた。
その手には大振りの太刀――青龍刀が握られている。

(二人で歩いている…獣竜の雌の方は…何あれ、機関銃? 凄いの支給された
奴もいるのね…あいつから先に片付けた方が良いかな……?)

まずは機関銃らしき物を持った紫色の毛皮を持つ雌獣竜に狙いを定め、
雌竜――カーヴィナは翼を広げる。
そして、雌獣竜、ゲレートの背後に向けて音も立てず急降下した――。

「何故だ、どこも鍵が掛かっていて入れない…何だこの鉄壁のセキュリティは」
「最近物騒ですし…」
「…そう言う問題でも無いと――――?」

ゲレートと雪は背後に風を感じた。ゲレートの方が強く感じた。

「……?」

ゲレートは背後を振り向き――身体を刃に刺し貫かれた。
雪はゲレートの背中から血塗れの刀身が生え出すのを目撃する。

「ガァ…!」

短い悲鳴が聞こえる。ゲレートの口から血反吐が噴き出し、
そして刺された青龍刀が引き抜かれると、装備していたグロスフスMG42軽機関銃を
地面に落とし、ゲレートは崩れ落ちた。

「…? あ、アァ!? あ!? きゃああぁぁあああああぁ!!?」

状況を理解するのに多少時間を要した。
だが、血塗れの青龍刀を持った緑色の雌竜を見て、雪は何が起きたか理解する。
そして、このままで行くと、次は自分があの刃の餌食になる。
雌竜、カーヴィナが、雪に狙いを変え、斬り掛かった。

「あぁ、嫌! 嫌ーーーーー!!」

雪は恐怖で涙を流しながら逃げようとしたが、足がもつれ、その場に転んだ。
カーヴィナが雪目掛けて青龍刀を振り下ろそうとした――――が、出来なかった。

「うぁ!? ……え?」

尻尾を掴まれる。それも物凄い力で。
恐る恐る、カーヴィナが背後を振り向くと、

「ふふ、この程度では私は死なんぞ?」
「いっ―――!? ま、マジ、で…」

胸元から、背中に掛けて刺し貫かれ大量に吐血したのにも関わらず、
ゲレートは大した事無いように、立ち上がり片手でカーヴィナの尻尾を掴んでいた。
ニイッ、と、牙を剥き出しにし、ゲレートが「嗤う」。
自分の身体を傷付けた目の前の雌竜に、相応な制裁を加えてやらなくてはならない。

グイッ!!

「きゃっ…!?」

ゲレートが思い切り尻尾を引っ張る。
カーヴィナは数メートル後ろに向かって吹き飛ぶ形になりアスファルトの上に倒された。
すかさずゲレートが、カーヴィナの柔らかい腹を思い切り踏み付けた。

「ギャッ!! ガハッ…ゲホッ…ァ、あ」

泡を吹き腹を押さえて苦しむカーヴィナ。
そんな雌竜の様子を楽しげに見ながらゲレートはデイパックから脇差を取り出し、
鞘から抜いた――ぎらりと日の光に照らされる鋭い刃。

「私は身体を刺し貫かれてもそう簡単には死なないが貴様ならどうだろうな、
カーヴィナ? だったか?」
「げほっ、…あ、ひいっ、嫌、お願いだから命だけはっ……!」
「……聞こえんな」

脇差の刃は無慈悲にカーヴィナの心臓へと振り下ろされた。
ドスッ! と言う嫌な音と共に鋭利な刀身が雌竜の心臓を刺し貫く。

「ぎゃああぁぁあああぁああぁ!!!!」

壮絶な悲鳴が市街地に響く。だが、生命力の強い竜種であるカーヴィナは、まだ死ぬ事は出来ない。
ここで死ぬ事が出来ればどれだけ彼女は幸せだった事か。

「うぎ、ギギギギ、ぃ……だい…痛いよー……ァああぁああ」
「流石に心臓を刺したぐらいでは死なないか…ふふ、愉しめそうだ、なぁ?」


「ア゛、ア゛ガァ、ぎゃひ、や゛っ、め゛、で、ぁア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」


◆◆◆

「……」
「ふぅ、全く酷い目にあった。大丈夫か、雪」
「は、はい、あの、ゲレートさんは…大丈夫なんですか? 本当に」
「ちょっと痛いだけだ…しばらくすれば治るさ」
「…はぁ」

解体され、臓物が辺り一面に撒き散らされた雌竜の死体の傍で、
血塗れのゲレートと、目の前でスプラッター解体ショーを見せられ震えが止まらない雪が、
少し気の抜けた会話をしていた。


【カーヴィナ  死亡】
【残り24人】


【朝方/F-4市街地】
【ゲレート】
[状態]胸元から背中に掛けて刺し貫かれた傷(命に別条無し)、身体中血塗れ
[服装]無し(服を着る習慣無し)
[装備]グロスフスMG42(50/50)
[持物]基本支給品一式、グロスフスMG42予備ドラムマガジン(10)、脇差(血塗れ)
[思考]
1:殺し合いはしない。脱出手段を探す。首輪を何とかする。
2:どこかで休みたいな…。
3:雪と行動。誠、雪の友人を捜す。
[備考]
※辻つかさ、久村ユイの情報を得ました。

【吉沢雪】
[状態]ゲレートに対する畏怖の念
[服装]高校制服(ノーパンノーブラ)
[装備]FNM1922(9/9)
[持物]基本支給品一式、FNM1922予備マガジン(3)、ノートパソコン(バッテリー0%)
[思考]
1:殺し合いには乗らない。首輪を調べたい。
2:ゲレートさん、怖っ……。
3:ゲレートさんと行動。谷口さん、つかさ、雪を捜す。
[備考]
※谷口誠の情報を得ました。


心無口に心静かで心弄んでみても 時系列順 慟哭と去りぬ
心無口に心静かで心弄んでみても 投下順 慟哭と去りぬ

紫影の爪牙 ゲレート A boon or bone
紫影の爪牙 吉沢雪 A boon or bone
Land of the Free カーヴィナ 死亡
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