16:「そんなつもりじゃなかった」
「ったく、どうしてこんな事に」
少年、市原誼は、後頭部を掻きながら愚痴をこぼす。
いつものように愛犬に尻を掘ってもらってから就寝したはずなのに、
首輪をはめられ殺し合いを強要されるとは。
デイパックの中には地図や名簿等の他、金属バットが入っていた。
「誰かいないのかな……お」
沼を見付けた誼は、沼の畔に佇む一人の少女を発見する。
桃色のショートヘアの、恐らく小学生ぐらいと思われる。体操着姿だ。
「なぁ、君」
「!!」
誼が声を掛けると少女はとても驚いた顔で誼の方に顔を向ける。
「あ、驚かせてすまない、ええと、君h」
「い、嫌! 来ないで!」
「えっ」
少女、鳥居優紀子は怯えた様子でデイパックから文化包丁を取り出し、
刃先を誼に向けて震えながら誼が接近するのを拒んだ。
「落ち着いて! 俺は殺し合う気なんて無いから――――」
殺し合う気は無いと訴えつつ、誼はもう一歩踏み出した。それがまずかった。
「!! 嫌、嫌! ああああぁぁあああぁあっ!!!」
「え!?」
恐怖の余り思考回路が麻痺していた優紀子は自己防衛本能が突発的に起こり、
持っていた文化包丁を腰溜めに構えて誼目掛けて突進した。
「う、うわあああ!!」
突然の事に誼は驚き、思わず金属バットを薙ぎ払った。
ガンッ!!
「ッ」
重い金属製のバットが優紀子のこめかみを正確に捉え、優紀子は横に吹き飛ばされ、
そのまま沼に落ちてしまった。
「あっ…」
我に返った誼は上半身を沼に突っ込んだまま身動きしない優紀子を急いで引っ張り出した。
「おい、しっかりしろ、おい――――あ、あ」
だが、優紀子は呼吸をしていなかった。
さっき打撃を加えたこめかみの辺りから大量に出血し、少し陥没しているように見える。
しばらくすると目から、鼻から、口から血が溢れ出してきた。
開いたままの瞳はどこも見ていない。
「う、あああ、あああああぁあーーー!!!」
正当防衛だったのかもしれないが、殺してしまった。
殺すつもりなんて無かった、そんなつもりは無かったのに。
誼は罪悪感の余り悲鳴を上げた。
【鳥居優紀子 死亡】
【残り34人】
【早朝/B-5沼の畔】
【市原誼】
[状態]良好、罪悪感
[服装]高校制服
[装備]金属バット
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしない。
2:何て事だ…俺は…何て事を…。
[備考]
※特に無し。
【名前】市原誼(いちはら よしみ)
【性別】男
【年齢】16歳
【職業】高校一年生
【身体的特徴】赤みがかった髪(地毛)、同年代の平均身長より少し身長が低め
【性格】快活
【備考】飼犬との獣姦(尻を掘って貰っている)が趣味な以外は普通の少年。
勉強が苦手。正義感が少しあったりする
【名前】鳥居優紀子(とりい ゆきこ)
【性別】女
【年齢】11歳
【職業】小学五年生
【身体的特徴】桃髪ショートのロリ
【性格】明るく振舞っているが怖いのが苦手
【備考】淫乱ロリ。お化け屋敷等が苦手
最終更新:2011年02月20日 01:28