4:刃先を人に向けてはいけないと良く言う
「う~、怖い、怖いよー」
教会の礼拝堂の隅で女子高生・阿部友美は震えていた。
「どうしてこんな事に…塾サボって近所の野良犬とエッチしたから?
参考書買うお金で獣姦AV買い込んだから? こ、心当たり一杯あって困る。
ああでも、別にこの世界でそんな行為普通じゃん…バチ当てられる言われは無いはずだよぉ。
…これから、どうしよう」
自分のデイパックに入っていた、超小型自動拳銃FNポケット・モデルM1906と、
鋭利なダガーナイフを交互に見る友美。
それなりに当たりの武器だが、これで人を殺す勇気はとても無い。
「…ガチガチガチ」
やはり今の所震えているしか出来ない。
近所の公園に住む汚い野良犬に腰を打ち付けられ快感を感じていた
あの日が遠い日に思えて涙が出る。
ガチャッ……。
「ひっ!?」
突然、礼拝堂の入口の扉が開いた。友美の身が固まる。
咄嗟にM1906を手に取った。
「誰かいるの?」
声は、自分と同年代の少女の声だった。穏やかそうな声。
「……!」
「…あ、そこに」
「い、嫌ああ! こ、来ないで! 来ないで!」
自分の事を見付けた、自分とは別の高校の制服を着る少女に向け銃を構え威嚇する。
恐怖心の余り警戒心が過敏になっていた。
「お、落ち着いて! 私は殺し合う気は無いから」
「……?」
「本当よ。だから、その、それ、下ろして。ね?」
「……う、うう」
構えて見たものの、引き金を引く度胸など無い。
友美は涙を浮かべながら銃を下ろす。
「ひぐっ、うっ…ふえええ~ん」
「え? あ…えーと…よしよし」
思わず友美は、少女に抱き付いて、泣き始めてしまった。
少女、小野美結子は取り敢えず頭を撫で宥める。
「…落ち着いた?」
「うん…私は阿部友美。あなたは?」
「小野美結子…ちょっとお話ししよ?」
「…ん」
友美と美結子は奥にある部屋に向かった。
その後、会話して行く内に友美の美結子に対する警戒心はすっかり解けた。
互いに同じ趣味を持っているのが明らかになった。
「…へぇ。美結子さん、サイトで小説書いてるの?」
「そ…獣姦モノのね…最近ネタが無くて」
「うーん、同じ趣味の人がいると安心する」
「私も…最近はオープンにする人も多いけど、やっぱりちょっと恥ずかしいよね」
「確かに…私、犬とヤり過ぎてあそこ変な形になっちゃった」
「ええ? ちょっと見せて」
「うん……」
「…うわ…これは相当無理して大きい瘤受け入れたりした?」
「うん…」
「私、小学生の頃からしてるけど、ほら見て」
「…………ええええ、凄く、綺麗……処女みたい」
「みんなこんな感じだと思ってたけど…」
「うううう……私、今更だけど、お嫁に行けないなぁ」
「大丈夫。妖狼とか魔犬とか、魔狼とかなら貰ってくれるよ」
「…そう言う問題じゃ無いと思うけど……あ、所で」
「ん?」
「美結子さんは何支給されたの? 私は、この銃と、ダガーナイフだけど」
不意に友美が美結子に何が支給されたかを問う。
「私は…ちょっと待って」
「パンツ上げようよ美結子さん…丸見えだよ」
友美の眼前にその部分を晒しながら美結子が自分のデイパックから取り出すのは、
小型のナイフ五本と、中折れ式回転式拳銃二六年式拳銃と予備弾であった。
「何で同じナイフが五本も…」
「さあ…? あら、何かなこれ」
美結子はナイフの一本を触っている内、グリップ部分の小さなボタンに気付く。
説明書も読まずそれを押した。
刃先は偶然にも、友美の心臓に向けられていた。
シュッ ドスッ
「…え?」
押した瞬間、ナイフ――刀身射出ナイフから勢い良く刃が飛び出した。
その刃は友美の心臓の部分に深々と突き刺さった。
「…あ…いっ、いああ、痛っ……! 痛い……!」
「あ、ああああ! ご、ごめんなさい! ごめんなさい!! 大丈夫!? ねえ!?」
友美は痛がってはいるが意識はあった。
少なくともその時点までは。
「い、意識あるし大丈夫だよきっと、は、あは、あはは、は」
ドサッ
そう言った直後、友美は目を開いたまま無表情になり、息絶えた。
「…え? 嘘、嘘、ね、ねえ、起きて、起きて友美さ……あ、うわああああ!?」
殺してしまった。事故だったのかもしれないが、自分は一人の少女を殺してしまった。
激しい罪悪感と絶望感が美結子の心を襲う。
速攻で自分の荷物を持って礼拝堂の出口へと向かった。
「はぁ、はぁ、はぁ、何て事、何て事、ごめんなさい! ごめんなさいい…!!」
逃れたかった。目の前の現実から。人を殺めたと言う現実から。
涙を流しながら、小野美結子はひたすらに走り続けた。
【阿部友美 死亡】
【残り43人】
【早朝/A-2教会】
【小野美結子】
[状態]軽度の錯乱、大きな罪悪感
[服装]高校制服(某花と乙女に○福をの女子制服に酷似)
[装備]無し
[道具]基本支給品一式、ウェブリー&スコット.455リボルバー(6/6)、
.455口径弾(18)、刀身射出ナイフ(4)
[思考]
1:殺し合いはしたくない。したくなかったのに。
2:何て事…。
[備考]
※特に無し。
※A-2教会内に阿部友美の死体と所持品(デイパック、FNポケット・モデルM1906、ダガーナイフ)
が放置されています。また阿部友美の死体に刀身射出ナイフの刃が刺さっています。
【名前】阿部友美(あべ ともみ)
【性別】女
【年齢】16歳
【職業】高校一年生
【身体的特徴】茶色のショートカット、小柄
【好きな事・もの】獣姦、カレー
【苦手な事・もの】梅干し
【特技】逆立ち
【趣味】獣姦AV観賞
【特筆すべき能力】一般人
【備考】獣姦の世界にのめり込み始めている少女
【名前】小野美結子(おの みゆこ)
【性別】女
【年齢】17歳
【職業】高校二年生
【身体的特徴】金髪ロング、巨乳、穏やかな雰囲気
【好きな事・もの】獣姦、ココア
【苦手な事・もの】ヨーグルト
【特技】速記
【趣味】小説執筆
【特筆すべき能力】記憶力が高い
【備考】小学生の頃からの獣姦ジャンキー。サイトでその手の小説を掲載している
ゲーム開始 |
阿部友美 |
死亡 |
ゲーム開始 |
小野美結子 |
[[]] |
最終更新:2011年01月30日 23:55