鬼姫


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43話 鬼姫


伊東鴨太郎、篠原世以子が、世以子のクラスメイトを捜索するために役場の外へ出た。
その間、役場には首輪を解析する上杉憲顕と、
見張り役を買って出た少女、北沢樹里の二人だけになる。

一階ロビーにて、憲顕より譲り受けた散弾銃ウィンチェスターM1897を携え、
入口方面を見張る樹里。

(いざって時には上に上杉さんもいるし……)

倉沢ほのかが死んだ事で、だいぶ安心した樹里だったが、
それでも危険な状況にいる事には変わり無い。


……さん


「え?」

どこかから、声が聞こえたような気がした。
しかしロビーには自分以外誰もいない。
神経を使い過ぎているのだろうかと樹里は軽く自分の頭に手を当てる。


……北沢さん


「!!」

今度は確かに聞こえた。
聞き覚えのある声だ。

「……嘘、だって、いや、そんなはずは――――」


き た ざ わ さ ん



「!!!」

樹里は、床から這いずり出て来る、ドス黒い霧のような物を纏った人影を目にする。
その人影は、自分と同じ制服を着ていた。とてもよく、見覚えがあった。


「……キたざワ、サん」
「う、嘘、嘘嘘嘘嘘…! 有り得ない、有り得ないってこんなの…」
「……嘘じゃ、ナいデスヨ…フフフフ…私です…倉沢ほのかですよ!」

それは紛れも無く、放送で死者として名前が呼ばれたはずの、
倉沢ほのかその人だった。
だが、胸元が血に塗れ、肌は真っ白、正体不明の黒い霧のようなものを身に纏っている。
そして何より――。

(何、これ…耳鳴りがする…頭が、痛い……寒い……!)

異常な程の耳鳴り、頭痛、寒気が樹里を襲う。

「……な、なんで、あんた、死んだ、はず、じゃ」
「ええ……ワたしは、死にマシた…デモ、何故か分かりマせんが、幽霊になったんです」
「ゆ、幽霊……ッ!?」

樹里の身体が動かなくなる。
ほのかと目が合ってしまったのだ。

(か、身体が、動かな……!)

「ウフフフフ……キたざわ、さんモ、一緒に、行きましょウ?」

ほのかが黒い霧を纏わせながら、ゆっくりと樹里に近付く。
樹里は手に持ったM1897を構えようとしたが、全く身体が動かない。
逃げようと足を動かそうとしても、無駄だった。
ほのかから目が全く逸らす事が出来ない。増幅する頭痛、寒気、耳鳴り――――。

ザワザワザワ……!

(あ……ああ!? 何、これ……嫌、あああ)

黒い霧のような物が、樹里の身体に纏わりつき、口、目、鼻、耳、
身体の穴と言う穴から体内へと入り込む。

「あ゛……が、やめ゛……助け、で……!」

憲顕に助けを求めようとしても、大きな声を出す事も出来ない。
まともに呼吸も出来なくなり、意識が遠くなる。視界が暗くなる。



「……! ………ッ! ……………」



薄れ行く意識の中で、

樹里の視界に最期に映ったものは



不気味に歪んだ  ほのかの  顔   だった



【北沢樹里@自作キャラでバトルロワイアル  死亡】
【残り12人】



虚空の深い吐息 時系列順 闇に濡れたCatastrophe
虚空の深い吐息 投下順 闇に濡れたCatastrophe
分子記号片割れのよう 北沢樹里 死亡
分子記号片割れのよう (倉沢ほのか) ???
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