頭が四つもあれば発想も……。


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023話:頭が四つもあれば発想も……。


岸沼良樹は人狼の青年大神勇吾と共に廃墟化した市街地を歩いていた。
良樹は瓦礫やがらんどうになった廃墟に目を向け、クラスメイトの姿を捜す。
大声で呼び掛けられれば良いのだが危険なためそれは出来ない。

(篠崎…中嶋に篠原も無事だと良いんだけどな…)

良樹が最も心配していたのは篠崎あゆみであった。
勿論他の二人も心配であったが――良樹はあゆみに対し、特別な感情を抱いている。
但しあゆみ本人は良樹のその感情には全く気付いていないが。

「良樹」
「……」
「? おい良樹」
「あ、すまねぇ…どうした大神さん」
「いや、あそこに教会らしい建物が見えるんだ」

勇吾が指差す先には、確かに朽ち果ててはいるが、洋風の教会と思しき建物が建っている。

「地図に『教会』ってあったな…あれがそうか」
「行ってみるか……誰かいるかもしれない。良樹のクラスメイトもな」
「ああ……」

良樹と勇吾は注意を払いつつ、教会へと歩いた。

◆◆◆

「ん…」
「どうしたんだ、フェリシアねーちゃん」
「誰か…来る」
「え?」

教会内で、キャットウーマン・フェリシアの耳がピクピクと動く。
近付いてくる足音を察知したのだ。

「小鉄君、隠れてて」
「お、おう」

同行者の少年、大沢木小鉄に説教檀の裏に隠れるよう命じ、
フェリシアは低姿勢で移動し教会入口側の割れた窓から少しだけ顔を出して様子を見た。
黒い学生服を着た金髪の少年と、銀色の毛皮を持った狼男が教会に近付いてきていた。

(ガロン以外に狼男なんて初めて見た…いやそうじゃなくて…。
あの人達、この教会に向かってる…? ……むぅ)

フェリシアは入口付近に身を潜め二人が来るのを待った。
そしてしばらくして教会入口の木製大扉が開く。
中に入った二人――岸沼良樹と大神勇吾は、幾つかの長椅子と奥にある説教檀、
古びているが美しさを保っているステンドグランスを見る。
そしてしばらく先に進んだ。大扉が勝手に閉まる。そう言う仕様のようだ。

「二人共、動かないで」
「「!!」」

首元に鋭い爪を突き付けられ良樹と勇吾の動きが止まる。
いつの間にか二人の背後に回ったフェリシアが二人の首元に爪を立てながら尋問を始めた。

「あなた達は、この殺し合いに乗っているの?」
「い、いや…俺達は」
「…乗っていない。こんな殺し合いはする気は無い」
「……本当に?」
「本当だ。マジだ。だから…その爪、どけてくれねぇ? なあ頼むって」

引き攣った顔でそう嘆願する良樹。
勇吾は流石に今まで数々の死闘を経てきただけあり冷静であった。

(…信用しても良さそうかな)

フェリシアは突き付けていた爪を下ろし二人を解放した。
良樹と勇吾はほっと胸を撫で下ろし、背後を向いてフェリシアの姿を確認した。

(狼男の次は、猫女かよ…何なんだこの殺し合い)

この殺し合いにおいて二人目の遭遇者が再び人外だった事に良樹は辟易した。

「私はフェリシア。あなた達は?」
「俺は…岸沼良樹」
「俺は大神勇吾だ。あんただけか? フェリシア」
「ううん、もう一人いるよ…小鉄君。出てきて大丈夫だよ」

フェリシアの呼び掛けに、説教檀の陰から小鉄が姿を現す。

(お、人間だ……)

久し振りに人間を見て良樹は安心した。

「折角だ……フェリシア。それに…小鉄、か?」
「ああ。うわあ、狼男…」
「…今はこんな姿をしてるが一応人間だぞ。まあいいか…。
二人共、殺し合う気は無いんだろ?」

勇吾が確認するようにフェリシアと小鉄に問う。
それに対し二人は肯定の返答を行った。

「…それなら、俺達と一緒に行動しないか?」
「…うーん…そうだねぇ…仲間は多い方が良いか…」
「俺は賛成だぜ、フェリシアねーちゃん」
「それじゃ…宜しく、ええと…ユーゴにヨシキ」
「ああ」
「宜しく」

フェリシアと小鉄は、勇吾と良樹の仲間に加わる事にした。

(仲間が増えるのは良いんだけど…肝心の俺のクラスメイトはまだ見付からない。
中嶋、篠原……篠崎、どこにいるんだよ……)

仲間が増える事に喜びつつも、良樹は未だクラスメイトの安否が分からない事に、
僅かながらも苛立ちと不安を募らせていた。
その後、勇吾と良樹、フェリシアと小鉄の双方のグループは互いに支給品を見せ合った。
但しフェリシアはデ○ルドの事は絶対に隠し通すつもりであったため見せるはずも無かった。

「これ、良樹にーちゃんか勇吾にーちゃんにやるよ」

小鉄が自動拳銃FNブローニングハイパワーと予備マガジン3個を良樹と勇吾に差し出す。
自分の体格ではとても扱えないと判断したためだ。

「良樹、俺は良いから貰っておけ」
「良いのか? …じゃあそうするよ。あ、じゃあ大神さん、代わりにこれやるよ」

良樹は小鉄からハイパワーとマガジンを受け取り、
持っていた日本刀を勇吾に譲った。
日本刀もそうだったが、生まれて初めて持つ本物の拳銃の重量感、質感に思わず良樹は唾を飲む。
本来なら、恐らく一生触れる機会など無かっただろう。
既に初弾は装填されており、引き金を引けば弾が発射される。

(怖ぇな……うっかり引き金引かないようにしなきゃあな……暴発なんてしたら、
シャレになんねぇし……)

そう思いながら良樹はズボンにハイパワーを挟み込んだ。

「…しばらくこの教会を拠点にするか。近くを探索する組と、教会に残る組に分かれよう」

勇吾がそう提案する。

「俺は探索組に回らせて貰うぜ!」

クラスメイトを捜したい一心の良樹が真っ先に探索組に志願した。
反対されても譲る気は無かったが、意外にもすんなりと了承される。
もう一人には小鉄が名乗り出た。彼もまたこの殺し合いに呼ばれた友人と教師を、
捜して見付けたいと言う気持ちがあったのだ。

「そうか…分かった。正直、心配だけどな……」
「無理しちゃ駄目だよ。危ないと思ったら帰ってきてね」

教会居残り組となった勇吾とフェリシアは高校生の少年と小学校低学年の少年、
言うなればどちらも「子供」の二人で危険な外に行かせる事に不安があったものの、
当の本人達が頑として譲らず、止むを得ず任せる事にした。
良樹と小鉄は必ず戻ると約束し、地図上で比較的近場にある分校跡を目指し、教会を出た。



【一日目/朝方/A-2教会跡】
【フェリシア@ヴァンパイアシリーズ】
[状態]良好
[装備]メリケンサック
[道具]基本支給品一式、デ○ルドセット
[思考]
1:殺し合いをする気は無いが襲われたら戦う。ガロンと合流したい。
2:ユーゴと共に教会に待機。ヨシキと小鉄君の帰りを待つ。
[備考]
※土井津仁、春巻龍の特徴を大沢木小鉄から、中嶋直美、篠原世以子、篠崎あゆみの特徴を
岸沼良樹から聞きました。
※デ○ルドセットの事を隠しています。
※特殊能力がかなり制限されています。

【大神勇吾@ブラッディロアシリーズ】
[状態]良好、獣化形態(固定)、全裸
[装備]長船備前兼光
[道具]基本支給品一式、大型水鉄砲(濃厚塩水入り、残り容量2リットル)、アイスピック
[思考]
1:この殺し合いから脱出する手段を探す。
2:フェリシアと共に教会に対気。良樹と小鉄の帰りを待つ。
[備考]
※獣化形態のまま固定され人間に戻れなくなっています。また、服は没収されたようです。
※土井津仁、春巻龍の特徴を大沢木小鉄から、中嶋直美、篠原世以子、篠崎あゆみの特徴を
岸沼良樹から、ガロンの特徴をフェリシアから聞きました。


【一日目/早朝/A-2教会周辺市街地跡】
【岸沼良樹@コープスパーティーBCRF】
[状態]良好
[装備]FNブローニングハイパワー(13/13)、工事用ヘルメット
[道具]基本支給品一式、FNブローニングハイパワーのマガジン(3)
[思考]
1:篠崎、中嶋、篠原を捜し出す。この殺し合いから脱出する。
2:小鉄と共に分校跡へ向かう。
[備考]
※本編Cp2で鉄槌の男に殴られ気絶させられた直後からの参戦です。
※土井津仁、春巻龍の特徴を大沢木小鉄から、ガロンの特徴をフェリシアから聞きました。

【大沢木小鉄@浦安鉄筋家族】
[状態]良好
[装備]コルトM1908ベストポケット(6/6)
[道具]基本支給品一式、コルトM1908ベストポケットのマガジン(3)
[思考]
1:殺し合いには乗らない。仁と春巻を捜したい。
2:良樹にーちゃんと共に分校へ向かう。
[備考]
※ガロンの特徴をフェリシアから、中嶋直美、篠原世以子、篠崎あゆみの特徴を
岸沼良樹から聞きました。



あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない 時系列順 あの日貴方を塗り替えた幻
あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない 投下順 あの日貴方を塗り替えた幻
少年と、猫 フェリシア
少年と、猫 大沢木小鉄 解らない訊きたくないまだ真実は
容易く消し去れない恋 大神勇吾
容易く消し去れない恋 岸沼良樹 解らない訊きたくないまだ真実は
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