吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る

10話:吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る


灯台最上階、古びた回転灯が設置された部屋。
良い男、阿部高和と銀色の毛皮を持った人狼、シリウスは幾度もの行為を終え、
肩で息をしていた。床や壁には白い液が大量に飛び散り雄の臭いが立ち込めていた。

「はぁ…はぁ…シリウス、お前さん中々やるじゃないか、
流石に狼だけあって、激しい腰遣いだったぜ」
「あんたこそ…力強い突きだったぜ…阿部さん。こんなに、ケツで何度もイったのは、
久し振りだ…フー、フー」
「本物の狼男と一戦交える時が来るとは、貴重の体験だ」

互いの顔を見詰め合い、健闘を讃え合う阿部とシリウス。

その後、後始末を行い、阿部とシリウスは互いの支給品の再確認を行う。
一度、この灯台にて遭遇した時、既に確認は行ってはいたが、
激しい行為の後だった故、少し記憶が曖昧になっていたため再確認する事とした。
阿部のランダム支給品は自動拳銃CZ75Bとマガジン3個、そして拡声器。
シリウスはコンバットナイフ一本である。

「本物の拳銃を手にする時が来るなんてな…」
「そっちも初体験って訳だ、阿部さん」
「ハハッ、上手い事言うなシリウス」
「……それで、確か知り合いが一人いるんだよな」
「ああ…道下正樹。この殺し合いに呼ばれる直前まで公園の公衆トイレでヤっていたんだ。
出会ってそんなに経ってはいないが、心配だ…あいつ、無事なのだろうか」

名簿で名前を確認した予備校生道下正樹。
この殺し合いにおいて唯一の阿部の知り合いである。
出会って間も無かったが、それでも濃い時間を過ごしたため、阿部は道下の安否が気になった。

「俺も協力するよ」
「すまないな、シリウス」

シリウスも道下の捜索に協力する事を阿部に申し出た。

(あんな気持ち良い思いさせて貰ったんだ、恩返ししないとな)

先に、久々なる狂おしい快楽を与えてくれた阿部に対する恩返しも兼ねていた。

「所で、拡声器か…これで呼び掛けてみるってのはどうだ?」
「…やってみるか」
「ああ」

阿部とシリウスは灯台最上部部屋の外にあるバルコニーに出、
海側では無く陸地が見える場所に移動した。
そして阿部が拡声器のスイッチを入れ、叫んだ。

『俺は阿部高和! エリアG-4にある灯台からこの放送を行っている!
この殺し合いに反対だと言う奴は灯台まで集まってくれ!
俺の他にもう一人、シリウスと言う仲間がいる!
道下! 道下! もしこの放送が聞こえていたら灯台まで来い! 灯台までだ!』

「…ふぅ、放送はした…だが、殺し合いに乗っている奴も集まるかもしれないな…。
備えておいた方が良いだろう」
「そうだな…取り敢えず、灯台の外に出ようぜ。ここじゃいざと言う時逃げ場が無い」
「分かった」

阿部とシリウスは荷物を纏め、一階の出口へ続く螺旋階段を下って行った。

◆◆◆

阿部による放送はエリアF-3、4、5とG-4、5に響いた。


~G-5、阿部とシリウスがいる灯台のあるエリアのすぐ隣のエリアにある港跡~

「! この声…阿部さん!?」

波止場を支給品の二つの内の一つ、自動小銃M1ガーランドを装備し歩いていた、
青年・道下正樹は遠方に見える灯台から発せられた放送を耳にし、
その声が自分が良く知る人物のものだと確信した。
よく目をこらせば、灯台最上部のバルコニーに人影が見える。

「阿部さん、あそこにいるのか…! 良かった、無事だったんだ。早く行こう!」

道下は喜び勇んで灯台へと向かい始めた。


~F-5市街地跡、オフィスビルの廃墟の一つの二階にて~

失った筈の足を擦り感涙していた少女、北沢樹里もまた、阿部による放送を聞いた。

「! この放送……灯台? 阿部、高和…知らない人だわ……」

どうやら仲間を集めるために拡声器か何かを使って放送を行っているようだが、
賢い方法とは言えない。あれでは殺し合いに乗っている者も集まってしまうだろう。
知り合いでも無いので阿部なる人物の放送に従う義理も無い。
むしろ放送を聞いて灯台へ向かう事は危険だと樹里は判断した。
仮にも一度、殺し合いを経験したためか、再び殺し合いに放り込まれても比較的冷静でいられた。

「危ないから行かないでおこう…」

樹里の目下の関心事は自分の足が元通りになっておりまた走れる事、
そして参加者の中に「倉沢ほのか」がいる、と言う事だった。
前回の殺し合いにおいて樹里は愛餓夫の銃撃により片足を失い、
陸上の選手になると言う夢を断たれ絶望し自暴自棄になった。
そんな樹里を保護したのが倉沢ほのかの彼氏である海野裕也。
その後紆余曲折あり樹里は裕也を寝取ってしまった。

(思えば初エッチだったんだよね…ゴム無しで二回もヤっちゃった。
気持ち良かった事は否定しない)

それがほのかに露見する事となり、その後は絵に描いたような修羅場の挙句。
裕也も樹里も死亡する事となった。ほのかの手によって。

「ほのかの奴、絶対に私を殺そうとするだろうな…でもね、後悔していないよ。
だって…私…私も……」


~F-4市街地跡の廃ビルの一室~

「灯台…? 灯台から呼び掛けてるの?」
「ハッ、ハッ…そのようですマスター…うっ!」
「くぅ、熱くて気持ち良い…!」

学校制服である黒っぽいジャンパースカート姿の美少女、神無月紗斗は、
支給品の一つである、紺色の毛皮を持つ魔狼に股を開きながら阿部の放送を聞いた。

……なぜ股を開いているかを簡潔に説明しよう。

彼女の支給品の一つ、使い魔の魔狼「エルンスト」は、マスター――つまりこの場合は紗斗――と、
性交し、熱いそれを注ぎ込む事で戦闘力及び生命力を補充するという性質に調整されている。
最初紗斗がスタート地点の傍に待機していたエルンストを発見した時、
彼は死にかけになっていた。急いで説明書を読み、紗斗がエルンストと交わった結果、
エルンストは見事回復した。

要するにこのエルンストと言う使い魔の魔狼は定期的に紗斗と性的に交わらないと、
衰弱死してしまうという難儀な性質、と言う事である。
エルンストにとって幸いだったのは、支給者、つまりマスターの神無月紗斗が、
前々から獣との行為に興味があり、実践にも抵抗が無かった事だった。

「…灯台、行ってみようか、エルンスト」
「はい…ん、あ、ぬ、抜けない」
「いたたたたた! 裂ける裂ける! ゆっくりやって! ゆっくりやって!」

根元の瘤が膨らみ抜けなくなった魔狼のそれに苦戦しながら、
紗斗は放送主がいると思われる灯台へ向かう事を決定する。
但しそれは放送主の阿部高和の仲間になるためでは無い。

阿部高和と、その仲間のシリウスを殺害しに行くためであった。

「はぁあっ! …ふぅ、抜けました」
「うわあ…溢れ出るなぁ…っていうかガバガバになっちゃいそう…」


【一日目/早朝/G-4灯台】
【阿部高和@くそみそテクニック】
[状態]良好
[装備]CZ75B(15/15)、拡声器
[道具]基本支給品一式、CZ75Bのマガジン(3)
[思考]
1:殺し合いには乗らない。道下を捜し、脱出手段を模索する。
2:シリウスと行動。放送で集まってくる参加者を待つ。
[備考]
※本編終了後からの参戦です。

【シリウス@オリキャラ・再登場】
[状態]良好
[装備]コンバットナイフ
[道具]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いには乗らない。脱出手段を模索する。
2:阿部さんと行動。放送で集まってくる参加者を待つ。
3:襲い掛かってくる奴には容赦しないつもり。
[備考]
※設定は俺得ロワ(無印)に準拠します。但し俺得ロワ(無印)参加前からの参戦です。


【一日目/早朝/G-5港跡】
【道下正樹@くそみそテクニック】
[状態]良好
[装備]M1ガーランド(8/8)
[道具]基本支給品一式、M1ガーランドの装弾クリップ(5)、???
[思考]
1:殺し合いはしたくない。阿部さんと合流したい。
2:灯台へ向かう。
[備考]
※本編終了後からの参戦です。


【一日目/早朝/F-5市街地跡廃オフィスビル二階】
【北沢樹里@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]良好
[装備]???
[道具]基本支給品一式、???(1~2)
[思考]
1:今の所殺し合う気は無いが、状況次第でスタンスは変える。
2:倉沢ほのかに警戒。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。


【一日目/早朝/F-4市街地跡廃不動産屋】
【神無月紗斗@オリキャラ・女】
[状態]はいてない、下半身が白濁液まみれ
[装備]使い魔「魔狼エルンスト」
[道具]基本支給品一式、???
[思考]
1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
2:灯台へ向かう。
[備考]
※特に無し。

【魔狼エルンスト(神無月紗斗の支給品)】
[状態]戦闘力、生命力共に万全
[思考]
1:マスター(神無月紗斗)に従う。
[備考]
※定期的(1時間~2時間おき)に神無月紗斗と性的に交わらなければ死にます。
また、紗斗から半径100メートル以上離れると強制的に半径内に戻ります。
紗斗が死亡すると彼も死にますが彼が死んでも紗斗は死にません。


※阿部高和による放送はエリアエリアF-3、4、5とG-4、5に響きました。


≪支給品紹介≫
【CZ75B】 支給者:阿部高和(予備マガジン3個とセット)
1975年にチェコスロバキアの国営銃器工場が開発した自動拳銃の現行モデル。
命中精度の高さ、握り易いグリップなどで一定の評価を得ている。

【拡声器】 支給者:阿部高和
声を増幅する装置。ロワにおける死亡フラグの代名詞。

【コンバットナイフ】 支給者:シリウス
戦闘用ナイフ。頑丈な作りで切れ味鋭い。

【M1ガーランド】  支給者:道下正樹(装弾クリップ5個とセット)
1936年に米軍制式となった優秀な部類に入る自動小銃。
弾が8発入ったクリップごと装填し、弾を撃ち尽くすと空になったクリップが自動で排出される。
その際「チャリーン!!」という独特の甲高い金属音が鳴る。
「スプリングフィールドM1」が正しい名前(だと思う)。

【使い魔「魔狼エルンスト」】 支給者:神無月紗斗
紺色と白の毛皮を持った巨躯の雄の狼の姿をした使い魔。
爪牙による白兵戦を得意とし、耐久力も高いが、定期的にマスター(支給者)と性交しなければ
死んでしまうようになっている。性格は忠実だが、どこか抜けている。

≪オリキャラ紹介≫
【名前】神無月紗斗(かんなづき・さと)
【性別】女
【年齢】15歳
【職業】中学三年生、吹奏楽部所属
【身体的特徴】出る所は出ている美少女、茶髪
【好きな事・もの】コーヒー牛乳
【苦手な事・もの】納豆
【特技】暗算
【趣味】獣姦系サイト巡り
【特筆すべき能力】一般人
【備考】いつか獣姦する事を夢見ている少女、希望は大きな狼。
純潔も狼に捧げる決意をしている。本ロワでその夢は叶う事になった



容易く消し去れない恋 時系列順 その男、非常に危険につき
容易く消し去れない恋 投下順 その男、非常に危険につき
ゲーム開始 阿部高和 あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない
ゲーム開始 シリウス あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない
ゲーム開始 道下正樹 あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない
ゲーム開始 北沢樹里 分子記号片割れのよう
ゲーム開始 神無月紗斗 あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない
ゲーム開始 魔狼エルンスト あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない

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最終更新:2011年01月22日 21:32
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