愛に狂うのかそれとも狂った愛なのか


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2話:愛に狂うのかそれとも狂った愛なのか


所々に茂みのある、海が見える平野部。
路面がひび割れ草に侵食された朽ちた幹線道路が通っている。
錆びた廃車が至る所に放置され殺伐としていた。

「殺せよォォォォォ!! 俺を殺せェェェェ!!
どうせ俺なんか生きてたって一生血みどろの輪舞曲(ロンド)を踊り続けるんだよ!!
もうずっと苦しみの螺旋階段を延々昇り続けるんだよ! もう全て終わりにしてくれ!!」

グラサンをかけたオッサンが叫んでいた。
彼の名は長谷川泰三、またの名を「マダオ(まるで駄目なオッサン)」。
かつては幕府の重鎮だったが、ある事を切欠に失職し、以来様々な職を転々としている。

「…畜生、何だってんだ。何だって殺し合いなんかしなくちゃなんねぇんだ…」

人生のどん底と言うレベルでは無いと、泰三は思う。
首にはめられた首輪には爆弾が内蔵され、下手な事をすれば爆発するとの事。
ただのおどしとも思えない。目覚めた所にあったデイパックの中には、
地図や名簿、コンパス等の他、食糧品、そして木刀と「無病息災」と書かれたお守りが入っていた。

「木刀か…銀さんにはうってつけだろうけどな…っていうか、何が無病息災だよ、
こんな殺し合いに参加させられた時点で無病息災もクソもあるかァ! ……くそっ、これからどうする」

名簿を確認した限り知り合いはいない、ならばまずは自分の身の安全が第一。
泰三はこれからの身の振り方を思案した。
殺し合いに乗る気にはならなかったが、自分が生き残るためなら何でもするつもりでもあった。
必要とあらば――――。

ヒュンッ!!

「…ッ!?」

突然泰三の顔のすぐ横を風が薙いだ。否、それはクロスボウの矢だった。
泰三は矢が飛んできた方向を見る。すると、いつの間にか中高生と思われる少女が、
クロスボウを自分の方に向け構えていた。

「うふふ…外してしまいました」
「な、何だ!? やる気になっているのか!?」
「裕也君…裕也君のために…死んで下さい!」

少女は狂気が籠った笑みを浮かべながら矢を装填する。

「やばい、こいつはヤバイ!」

近接武器しか持っていない泰三は不利と感じ、背後に広がる森に向けて走り出した。
矢が放たれても避けるために直線では無く出来るだけジグザグに走った。

◆◆◆

「逃がしてしまいました…まあいいか。うふっふふふ」

グラサンの男を取り逃がした少女、倉沢ほのかは気を取り直し別の獲物を捜し始める。
彼女にとってこの殺し合いはチャンスに他ならない。
最愛の人物――海野裕也を生き返らせる、それが彼女の優勝を目指す動機。

「何でも一つだけ願いを…なら、裕也君を生き返らせる事も出来るのかな?
あはっ……裕也君、裕也君、私、頑張るからね……それと……」

突然、それまでの笑みから一変し、鬼のような表情へと変貌する。

「北沢樹里…あの時殺したはずなのに…あいつも生き返っているなんて…。
今度会ったら…もっと、もっと惨たらしく…殺す」

眉間に皺を寄せ低い声でほのかは言う。
そして穏やかな表情に戻り、デイパックの中に手を突っ込む。

「それにしても…これは何だろうなぁ、説明書も何も無いし」

ほのかが手に取ったのは白い紙。
そこには意味の分からない数字の羅列が書かれていた。

「一応…取っておこう」

ほのかはその紙をデイパックに戻し、西の方角に見える古びた塔と思しき建物に目を向けた。

◆◆◆

森の中で、長谷川泰三は逃げ切れた事を確認すると、
一先ず安堵し適当な木の幹の根元に座り込む。

「ハァ、ハァ、やっぱり殺し合いに乗ってる奴はいるのか…っ!
俺…これから先生きていけんのか…こんなんで……ハツ……」

別居状態ではあるが、それでも最愛の妻には変わり無い女性の名前を呟く泰三。
ふと上を見上げると、葉の間から僅かに空の光が差し込んでいた。

「…畜生、絶対、生き残ってやる…!」

拳を握り締め、マダオ――負けないダンディーな男、長谷川泰三はそう誓った。

「…そういやあの女の子…裕也君、とか言ってたが…名簿に『刻命裕也』ってあったけど…。
何か関係あんのか? …まあいいか」


【一日目/早朝/E-3森西部】
【長谷川泰三@銀魂】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]木刀
[道具]基本支給品一式、無病息災のお守り
[思考]
1:何が何でも生き残る。
2:必要とあらば殺人も……?
[備考]
※原作二年後ショック編以降からの参戦です。
※倉沢ほのかの外見を記憶しました。
※倉沢ほのかの言った「裕也君」が名簿に乗っている「刻命裕也」ではないかと思っています。


【一日目/早朝/E-2平野東部】
【倉沢ほのか@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]精神不安定
[装備]クロスボウ(0/1)
[道具]基本支給品一式、クロスボウの矢(16)、数字の羅列が書かれた紙
[思考]
1:裕也君を生き返らせるために優勝する。
2:北沢樹里は今度会ったら前以上に惨たらしく殺す。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※長谷川泰三の外見を記憶しました。


≪支給品紹介≫
【木刀】 支給者:長谷川泰三
刀を模した木製の打撃武器。剣道の鍛錬などに使われる。

【無病息災のお守り】 支給者:長谷川泰三
「無病息災」と書かれた普通のお守り。

【クロスボウ】 支給者:倉沢ほのか(予備矢20本とセット)
矢を発射する武器。引き金を持ち狙いを定め易い。

【数字の羅列が書かれた紙】 支給者:倉沢ほのか
意味不明の数字の羅列が書かれている紙。何か意味があるのだろうか?


知ってはならない事実も存在する 時系列順 少年と、猫
知ってはならない事実も存在する 投下順 少年と、猫
ゲーム開始 長谷川泰三 忘れ去られた歌舞伎町
ゲーム開始 倉沢ほのか その男、非常に危険につき
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