Jam Cession


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

32話:Jam Cession


息を切らせ走り続け、辿り着いた場所は緑の十字が目印の病院。
葛葉美琴はとにかく中に隠れようと、必死に病院の入口を探す。
緊急搬入口を発見し、自動ドアをくぐって中に入る。
カン、カン、と、美琴の履く革靴が床を蹴る音が廊下に響いた。

「はぁ、はぁ、はぁ…だ、誰もいないのかな」

遠目からでも目立つ建物なので既に先客がいる可能性が高い。
自分を追って来ているはずの金髪を持った緑の雌竜のように殺し合いに乗っている
危険人物が潜んでいる可能性もある。

「ど、どこか、隠れられそうな場所……」

美琴は適当な扉を手当たり次第に調べるがどこも鍵が掛けられており開かない。

「ええ、ちょっと…サイレントヒルじゃないんだから…有り得ないぐらい施錠されてるよ」

愚痴をこぼしながら、美琴は扉を調べて行く。
その時、「診察室」と書かれた扉が開いた。
美琴が開けたのでは無く、第三者によって開かれたのだ。

「!」
「取り敢えず、医療品は手に入れられ…あら?」
「どうしたっすか、立沢さ…あ」

診察室から出てきた半猫獣人の女性、立沢義と黒と白の雄竜、本間秀龍は、
いつの間にか現れていたカーキ色ブレザーの狐獣人の少女に驚く。

「あ、あの、すみません、私、襲われてて…追われてるんです」
「追われてる…?」

美琴が状況を説明しようとした時、緊急搬入口の方向から凄まじい物音が響いた。

「!! あ、ああ」

振り向いた美琴が恐怖の眼差しを、緊急搬入口の自動ドアをロングソードで切り裂き
侵入した雌竜――ライゲに向ける。
相も変わらず酩酊しているライゲは酒臭い息を吐きながらふらふらと病院内に入り、
前方に自分が追い掛けている狐の少女の他、二人の参加者の姿を確認した。

「ヒック…追い付いたよお、狐ちゃん…追いかけっこはお終い…ヒック」
「…あなた、名前は?」
「く、葛葉美琴です」
「そう、葛葉さん、下がってて。私達に任せて頂戴」
「え…」
「……何か知らないけど、女の子のピンチなのは分かる。俺らに任せてよ美琴ちゃん」
「は、はい」

義はSVS-1936自動小銃、秀龍はS&WM500の銃口を、前方のライゲに向ける。

「ヒック! らによぉ、あんたら…邪魔する気ぃ?」

追跡の邪魔をしている二人にライゲは剣の切っ先を向けた。

「あなた、殺し合いに乗っているの?」
「ハァ?」
「答えなさい…」

義がライゲに尋ねた。ライゲは笑いながら答える。

「あははっ! 乗ってるよぉ? だったらどうだっての? 止める? その銃であたしを撃つぅ~?
ん~? ヒック! うー」
「そう…」
「立沢さん、あいつ相当酔ってますよ、酒の臭いが凄い。良い雌だけど」
「うん、分かってる」
「コソコソらにはらひてるろよ! ああ!? もういいよ、あんたらも殺してやる!!」

業を煮やしたライゲがロングソードを構え義と秀龍に向かって突進した。
やむを得ないと判断した義と秀龍は、互いに持っている銃の引き金を引く。

ダァン!
ドゴォ!

二種類の銃声が病院の廊下内に響き、二人の後ろにいた美琴が思わず耳を塞いだ。
そして、雌竜が死んだと思った、のだが。
ライゲは咄嗟に身体を伏せ、銃弾をあっさりかわしてしまった。
そして一気に距離を詰める。

「このっ…!」

義が二発目を発射しようとしたが、引き金を引いても弾が発射されなかった。作動不良である。

「死ね!!」

ライゲの剣が一直線に義の心臓目掛けて突き出される。

ドゴォ!!

「うぐぁああぁあああぁあぁあああ!!?」

しかし、間一髪で、秀龍の放ったS&WM500の超強力な弾丸がライゲの右脇腹を吹き飛ばした。
肉片と鮮血が白い清潔な壁や床に飛び散り、ライゲはたまらず崩れ落ちた。

「ひぎ、ィ、ギイイイイイイイイッ!!? ぁ、あ゛…ああ!! がはっ、ごぼ」

口から血を吐き、裂けた腹から鮮血と臓物を溢れさせ、金髪の雌竜は激しくのたうち回る。
余りにおぞましく凄惨な光景、義も美琴も堪らず目を逸らす。
秀龍だけはじっと見ていたが、自分が作り出した地獄絵図に震撼していた。

「い…ゃ…がぁはっ…ア゛…ぃに…ゴホッ、た、ぐ…ゲフッ…ぃ、い…よぉ、オ゛」

途切れ途切れの音声を発し、激痛に悶え、ガクガクと震え、
目から涙を流し糞尿まで漏らし、そして、ライゲは動かなくなった。
廊下に血と糞尿の臭いが混ざった強烈な悪臭が漂い始める。

「う……うごぉ!」
「うえ…ええぇええ」

悪臭と、凄絶な光景に耐え切れず、義と美琴は嘔吐してしまった。
すえた臭いが加わりいよいと廊下の激臭は極まる。
秀龍も口元を押さえ嘔吐を我慢した。

「…おい、お前ら、大丈夫か?」
「う……あ……ひ、酷い状況……」
「え…?」

突然の秀龍以外の男の声と、美琴と義以外の少女の声に三人が声のした方を向く。
そこには警官の制服に身を包んだ茶色い狼獣人の柄の悪そうな男と、
紫がかった黒と赤の毛皮を持った雌獣竜の少女がいた。
狼警官――須牙襲禅と雌獣竜――レオーネは自分達の事を警戒の眼差しで
見る三人に殺し合いに乗っていない事をアピールする。

「あー、安心しろ。俺達はそこの緑の竜みてぇに殺し合う気はねぇよ」
「わ、私もです…」
「本当…ですか?」

美琴が嘔吐の直後のため青ざめた表情で尋ねる。

「本当だ」
「本当です…お姉ちゃん、捜してるんです」
「お姉ちゃん…? あなたも捜し人がいるの…?」
「…取り敢えずその死体片付けちまうか。臭くてかなわねぇ。おい、黒白竜、手伝え」
「お、俺か? ああ、分かった…」

襲禅は秀龍と共にライゲの死体の後始末を始める。
そして義、美琴、レオーネの三人は近くの診察室にて情報交換を行う事にした。


【ライゲ    死亡】
[残り28人]


【一日目/朝方/F-3病院一階】

【葛葉美琴】
[状態]肉体的疲労(大)、気分が悪い
[装備]ピッケル
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
 基本:殺し合いから脱出する。四宮勝憲、朱雀麗雅の捜索。
 1:半猫獣人の女性(立沢義)と雌獣竜(レオーネ)と話す。
 2:首輪を何とかして外したい。
[備考]
 ※ジョン・ハワードの情報を得ました。
 ※英語が喋れます。

【立沢義】
[状態]気分が悪い
[装備]SVS-1936自動小銃(6/15、作動不良中につき発射不能)
[持物]基本支給品一式、SVS-1936自動小銃マガジン(5)、調達した医療道具
[思考・行動]
 基本:教え子(平崎吉治、香瀧宏叔、石川昭武)の捜索及び脱出手段の模索。
 1:本間秀龍と行動。雌獣竜(レオーネ)と話す。
[備考]
 ※特に無し。

【本間秀龍】
[状態]腹部に銃創(応急処置済)
[装備]S&WM500(3/5)
[持物]基本支給品一式、.500S&W弾(10)、エロ本(5)
[思考・行動]
 基本:殺し合いはしない。何とかして脱出したい。
 1:立沢義と行動。とりあえず狼警官(須牙襲禅)と共に雌竜(ライゲ)の死体を片付ける。
[備考]
 ※立沢義の教え子(平崎吉治、香瀧宏叔、石川昭武)の情報を得ました。

【須牙襲禅】
[状態]良好
[装備]IMIウージー(32/32)
[持物]基本支給品一式、IMIウージーマガジン(5)
[思考・行動]
 基本:殺し合いに乗る気は無い。何とかして脱出したい。
 1:レオーネと行動。とりあえず黒白竜(本間秀龍)と共に雌竜(ライゲ)の死体を片付ける。
 2:朝倉清幸、一色利香と合流?
[備考]
 ※リュードの情報を得ました。

【レオーネ】
[状態]良好
[装備]朱雀麗雅の刀
[持物]基本支給品一式、癇癪玉(5)
[思考・行動]
 基本:お姉ちゃんを見付ける。殺し合いから脱出したい。
 1:襲禅さんと行動。半猫獣人の女性(立沢義)と狐獣人の少女(葛葉美琴)と話す。
 2:襲われたら…。
[備考]
 ※朝倉清幸、一色利香の情報を得ました。



Police station where meaning doesn't exist 時系列順 ライフル持った狂牛娘
Police station where meaning doesn't exist 投下順 ライフル持った狂牛娘

酔っ払いはマジ勘弁 葛葉美琴 救いなど無い
酔っ払いはマジ勘弁 ライゲ 死亡
立沢義の憂鬱 立沢義 救いなど無い
立沢義の憂鬱 本間秀龍 救いなど無い
For the appearance of the loved elder sister 須牙襲禅 救いなど無い
For the appearance of the loved elder sister レオーネ 救いなど無い
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。