森の中の黒い狼


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1話:森の中の黒い狼


深夜、薄暗いランプが灯された部屋に、
若い女性の喘ぎ声と獣の荒い息遣い、ベッドの軋む音、いやらしい水音が響いていた。
ベッドの上で一糸纏わぬ姿の赤髪のグラマー体型の女性は、
黒い毛皮に血のように赤い瞳を持った巨躯の狼に身を委ねていた。
狼の身体に抱き付き狂おしい悦楽に涙を流す女性。
ダラダラと涎を垂らし切なげな遠い目で女性を味わう狼。

そして狼がブルッと身体を震わせ、女性の中に己の熱情を迸らせる。
女性は耐えられず大声を上げて体を痙攣させ、果てた。

女性と黒い巨躯の獣は愛おしさの籠る視線を互いに合わせ、
口の形状は異なるものの、工夫を施し熱い接吻を交わした――――。


「……そして女性と黒い巨躯の獣は殺し合いの場に赴くのであった……。
って何でだよ! 意味が分からないよ話繋がって無いよ!」

エリアA-3の森の中。とある緑の茂みの中で、
黒い毛皮に血のように赤い瞳を持った巨躯の狼、レックスが憤っていた。
昨日の晩は冒頭の通りに同居させて貰っている最愛の女性と熱い一夜を過ごした。
だが目覚めてみれば、その女性と共に、殺し合いなどと言う、
理不尽過ぎるゲームに強制参加させられていた。
おまけに首には爆弾内蔵の物騒な金属製の首輪まではめられている。

「ふざけやがって…」

主催と思しき二人――柴田行隆とセイファートに対し、
憎悪の念を露わにしつつ、レックスは傍に置かれていたデイパックに手(前足)を伸ばす。
四足歩行の動物でも持てるよう手を加えられているようだった。

「でもチャックなんて普通の四足歩行の動物が開けられるのか?
まあ、俺は器用だから問題無いけどね」

レックスはデイパックのチャックを開け中身を漁る。
まず参加者名簿を開く。自分を含め50人もの名前が五十音順で記載されていた。
自分のパートナー的存在である稲垣葉月(いながき・はづき)以外は見知らぬ名前ばかりだ。
次に地図を見る。どうやら会場は市街地らしいが、自分が今いる場所は緑深い森。
一応地図にも森は表示されている、だがどの辺りかは見当も付かなかった。
続いて懐中電灯、懐中時計、小さなメモ帳と鉛筆、包帯や消毒液等が入った、
小型のプラスチックケース、それなりに多めにあるペットボトル入りの水や、
コンビニおにぎり、サンドイッチなどの食糧。

(どっちかと言えば生肉の方が好きなんだけど…仕方無いか。
さて、ランダム支給品とやらは……)

更にデイパックを調べると、ランダム支給品と思しき二つが顔を出した。
一つ目は鞘に収められた、頑丈で切れ味の鋭い大型の刃を持った狩猟ナイフ。
そしてもう一つは、巫女服だった。

(なぜに巫女服? ……説明書があるな)

巫女服にセロテープでおざなりに貼り付けられていた説明書を読む。
それによればどうやらこの巫女服は参加者の一人、皐月眞矢という人物のコスプレ用の私物らしかった。

(ああ、本当だ、女の子の匂いがする…良い匂い…。
はっ、いかんいかん、俺には葉月がいるんだから)

レックスは狩猟ナイフと巫女服、その他備品をデイパックの中に戻した。
但し狩猟ナイフだけはいつでも取り出せる状態にした。
体型の問題でそのまま持って歩くのは難しいためである。

ダァン……。

「!」

不意に銃声らしき音が響いた。かなり近い。
レックスは姿勢を低くし茂みの隙間から様子を窺う。
銃声はどんどん近付く。それにつれ二人分の声もレックスの耳に届き出す。

(一人は男、もう一人は女……?)

「い、嫌! 誰かっ、助けて……!」
「…!」

レックスが隠れる茂みの向こうに一人の白い毛皮を持った狼獣人の若い女性が現れた。
息を切らし、何かから必死に逃げているようだ。
よく見ると右腕から血を流しており傷口を左手で押さえているが。

ダァン!

再び銃声が響き、白狼女性の胸元から鮮血が噴き出した。
そして白狼女性はうつ伏せに倒れて動かなくなった。

「ゼェ、ゼェ、ゼェ……」

白狼女性が通ってきた後から今度は灰色のブレザーを着た黒髪の青年が現れる。
女性同様息を切らせていた。
青年は倒れた女性の元に近付き持っていた拳銃らしき物を向け、数発発砲した。
止めのつもりだろうか。

(あいつ、殺し合いに乗ってるのかよ…ここはさっさと逃げておこうか)

レックスはデイパックを背負い、音を立てないようにその場を去った。


平崎吉治(ひらさき・よしはる)は自分のランダム支給品である自動拳銃、
トカレフTT-33の空になったマガジンを交換する。
眼下にはたった今自分が殺した見知らぬ白狼獣人の女性の死体が転がっている。

「殺した…殺した…人を…殺した…………。
……へ…へへへ…何だよ、意外と簡単なんだな」

明らかに正気には見えない笑みを浮かべながら、吉治は白狼獣人の女性が持っていた
デイパックを拾い上げた。

「良いよ…やってやるよ…! 石川も香瀧も立沢先生も、他の奴らもみんな殺してやる。
俺だけが生き残って、帰るんだ…! 誰にも…誰にも邪魔はさせねえぞ…!」

血走った目で辺りを見渡し他に誰もいないと見ると、
吉治は森の奥へと足を進めて行った。


しばらく歩いてレックスは後ろを振り返る。

「誰も追ってきていないよな…ふぅ」

追跡されている様子は無いと見て安堵するレックス。

「…葉月が心配だ…早く見付けないと…俺が見付けるまで無事でいてくれ葉月」

どこかにいるはずの最愛の女性の身の安全を心配しながら、
黒い妖狼は木々の葉がざわめく森の中を歩き始めた。



【冬月蒼羅    死亡】
[残り49人]



【一日目/早朝/A-3森】

【レックス】
[状態]良好、東へ移動中
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、狩猟ナイフ、皐月眞矢の巫女服
[思考]
 0:殺し合いをする気は無い。葉月を捜す。
 1:自分の身、葉月の身を守るためなら戦う。
[備考]
 ※平崎吉治(名前は知らない)の外見を大まかに記憶しました。
 ※巫女服についた皐月眞矢の匂いを何となく記憶したかもしれません。

【平崎吉治】
[状態]錯乱気味、南へ移動中
[装備]トカレフTT-33(8/8)
[持物]基本支給品一式、トカレフTT-33マガジン(2)、冬月蒼羅のデイパック
[思考]
 0:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
 1:友人(石川昭武、香瀧宏叔)、学校の先生(立沢義)相手でも容赦しない。
[備考]
 ※レックスの存在には気付いていません。またレックスとは別方向に向かっています。


※A-3森一帯に銃声が響きました。また、A-3森に冬月蒼羅の死体が放置されています。





≪支給品紹介≫
【狩猟ナイフ】
レックスに支給。
狩猟で仕留めた獲物を解体する時に使う切れ味の鋭い頑丈なナイフ。

【皐月眞矢の巫女服】
レックスに支給。
コスプレ趣味を持つ女子高生皐月眞矢のコスプレ衣装の一つ。
基本的に裸の上に着るので眞矢の匂いが良く染み付いている。

【トカレフTT-33】
平崎吉治にマガジン3個とセットで支給。
旧ソ連で第二次大戦中にコルトガバメントをベースに開発された軍用自動拳銃。
貫通力の高い弾薬を使用する。安全装置が無いので銃に不慣れな人は暴発に注意。


≪キャラ紹介≫
【名前】レックス
【性別】雄
【年齢】21(妖狼は年の取り方は人間と同じ)
【職業】稲垣葉月の同居狼かつセックスパートナー
【身体的特徴】黒い毛皮の大柄な狼。赤い瞳でタテガミフサフサ。巨根
【性格】スケベな事を除けば善人、キレると凶暴で残虐になる(らしい)
【趣味】昔は女遊び(人間相手)だったが現在は葉月との行為
【特技】手先(前足先)が非常に器用で普通の人間並の事がこなせる
【経歴】元々はRPGファンタジー世界の住人で、人間の女限定の女遊びをしていた。
 19歳の時に突然別世界の日本風異世界国家に飛ばされる。かなり変化した環境に
 途方に暮れ飢えで行き倒れになっていた所を葉月に介抱されるが、欲望のままに強姦してしまう。
 だが逆に葉月が惚れてしまい、相思相愛に発展、以後葉月と共に生活する事になった
【好きなもの・こと】葉月、葉月との行為、生肉
【苦手なもの・こと】獣医(と言うより注射が嫌らしい)
【特殊技能の有無】精力絶倫、妖狼ならではの素早い動きと耐久力、精神力
【備考】たまに葉月の出演するAVにも出演している。
 ほぼ毎日葉月との行為に勤しみ、いっその事本当の夫婦になろうかと、
 葉月と共に結婚について話し合う事が多くなっているとか。
 また、子供を儲けようと葉月の危険日には特に張り切っているが、
 今の所葉月に懐妊の様子は無い。
 ちなみに人間と妖狼の間に子供が出来る確率は非常に低い(まず出来ないと考えた方が良い)

【名前】冬月蒼羅(ふゆつき・そら)
【性別】女
【年齢】19
【職業】大学生
【身体的特徴】白い毛皮の狼獣人、金色の瞳、巨乳、白いパーカーに緑の半ズボン姿
【性格】温厚
【趣味】小説執筆(学園モノ)、妄想
【特技】特に無し
【経歴】祖父母と両親、弟のいる至って普通の家庭で育った
【好きなもの・こと】オレンジジュース
【苦手なもの・こと】牛乳
【特殊技能の有無】一般人
【備考】高原正封、久保遼平、戸高綾瀬は同じ大学の友人。
 発育が良く、小学校4年の頃から胸が大きくスタイルが良かった

【名前】平崎吉治(ひらさき・よしはる)
【性別】男
【年齢】17
【職業】高校二年生、バスケ部所属
【身体的特徴】黒髪の中肉中背、釣り目、学校の制服の灰色ブレザー着用
【性格】快活だが短気
【趣味】ゲームの通信対戦、ゲーセン通い、音楽鑑賞
【特技】バスケがそれなりに上手い(レギュラーに選ばれる位には)
【経歴】5歳の時に親が離婚、母親に育てられるが、10歳の時に母親が再婚。
 その再婚相手と現在に至るまで上手くいっていない
【好きなもの・こと】ゲーム(主にアクション系)、ハンバーガー
【苦手なもの・こと】継父、漬物
【特殊技能の有無】足が早い以外は一般人
【備考】石川昭武、香瀧宏叔は同じ学校の友人であり、立沢義は学校の数学教諭





OP(新訳俺オリロワ) 時系列順 無菌状態に慣れ過ぎて
OP(新訳俺オリロワ) 投下順 無菌状態に慣れ過ぎて

ゲーム開始 レックス アザヤカナキセキ
ゲーム開始 冬月蒼羅 死亡
ゲーム開始 平崎吉治 お客様三名ご案内
ツールボックス

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