獄炎-hellfire-


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67話 獄炎-hellfire-


伊東結は二階のホールに設置されたソファーに座り、食事を取っていた。
現在アレックスとブライアンが一階正面の警備、沖田総悟とムシャが一階裏の警備に当たり、
シーザーは自分と同じフロアでやはり食事を取り、リーヴァイとダーエロは一階への階段近くの
部屋(何の部屋かは分からない)で首輪を一緒に調べている。

先刻、ダーエロから首輪を解除出来る可能性が高いと聞かされ、
結やシーザーを含む全員の士気が大いに上がった。

(もうちょっとでこの首輪が外れるかもしれないんだね……)

首にはめられた首輪を指でなぞる結。
無理矢理外そうとしたり逃げようとしたりすれば爆発する死の首輪。
これさえ外れれば、脱出する事も可能になるはず。

(お願い、頑張ってダーエロ……)

首輪解除の最重要人物であるダークエルフの男に、結は願いを込める。

「……ん?」
「どうしたのシーザー」
「いや、今何か変な音が…」
「音? ……」

シーザーと結は、何の気なしに、市役所正面方向の窓を見た。
何かが煙の帯を引きながらこちらに向かって来ていた。
結、シーザー。どちらも行動を起こそうとした時にはもう手遅れで。
飛んできたそれはガラスを突き破り、結の隣にいたシーザーの胴を貫通した。
そしてそのまま、壁に当たり。



ドゴォォォン!!!



激しい爆音と共に二階ホールに大量の油が巻かれ、あっと言う間に炎が踊り狂う。
シーザーと伊東結の身体は、凄まじい爆風と火炎によって黒焦げの肉片となり消え去ってしまった。
恐らく二人は自分の身に何が起きたのか全く理解出来ぬまま退場してしまったのだろう。

「何だ! 一体何が起き…うわぁああ!?」
「な、何よこれ……!?」

轟音に驚いて籠っていた部屋から飛び出したダーエロとリーヴァイが見たものは、
炎に包まれ瓦礫が散乱する二階ホールの惨状。

「おい、結とシーザーは……!?」
「こ、これじゃあ……もう……」
「そ、そんな……! うわぁ!」

脆くなった天井板が崩れ落ちダーエロの足元に落ちる。

「ここにいたら危険だわ…一階へ行きましょう!」
「く…くそっ!」

二人は避難のため一階への階段を降り始めた。

だが一階も安全では無かった。

前方より、ギンギライガーの持っていたデイパックに入っていた、
使い捨て方式の焼夷ロケット弾発射器「彗星」にて市役所二階に焼夷ロケット弾を撃ち込み、
シーザーと結を葬った、サキュバスの美少女リュティ。

後方より、リュティと同盟を組んだ銀髪の少女、銀鏖院水晶。

市役所の表と裏から完全武装した少女が強襲を開始したのだ。



≪表≫

「あ、ああ…!」
「何て…事だ」

紅蓮の炎が窓から噴き出し、もうもうと黒煙が空に立ち昇る様をアレックスとブライアンが駐車場から見上げる。
二階にはダーエロ、リーヴァイ、伊東結、シーザーがいるはずだが、
この爆発、そして火災では四人の安否が気に掛かる。
特にダーエロの身にもしもの事があれば、首輪解除も不可能になるだろう。
アレックスとブライアンは安否を確認しに行こうとしたが、
銃声と同時に二人を弾幕が襲う。

「ぬおおっ!?」
「くっ!」

不意を突いた銃撃に驚くアレックスとブライアンだったが何とか回避する。
銃弾が放たれたと思しき方向に身体を向け直すとそこには突撃銃らしき物を構えた、
ピンク色の髪を持ったサキュバスの少女が敵意の籠った眼差しを二人に向け立っていた。
少女を一目見て、アレックスはリリアの最期の言葉――リリアを襲い致命傷を負わせた、
犯人の特徴と名前――を思い出した。

「お前……リュティか!?」
「! 何で私の名前を…?」

リュティは少し驚いた。相手と自分は今が初対面のはずだと言うのになぜ自分の名前を?
その答えはすぐに相手――アレックスの口から出る事になる。

「俺はアレックス。そして隣にいるのがブライアン…お前が殺したリリアの仲間だ」
「リリア……そう、か、あなた達がアレックスとブライアン……。
私の事、リリアから聞いたのね」
「そうだ。よくもリリアを…! 市役所に何か撃ち込んだのもお前か!」
「…そうだよ」
「てめぇ、よくも…!」

仲間であるリリアの仇が、今度は自分達が拠点にしている場所を攻撃した。
怒りに顔を歪ませるブライアン。アレックスは表面上ではまだ冷静さを保っていた。
だが内なる激情はブライアン以上であろう。

「お前は絶対に許せない…! 香取に鉄槌を下す前に、お前を倒す!」
「俺にもやらせてくれアレックス」
「ああ…!」
「女の子一人に男二人なんてどうかな」
「「うるせえええええええええええ!!!」」

相手はフルオート射撃可能な小銃を持っている、こちらが持っている武器は近接武器の剣。
正面から行くのは非常に危険だと言う事ぐらい二人は分かっていた。
しかしそれよりも、自分達の大切な仲間であり友人だった青髪の少女を手に掛け、
そして今、脱出を共に目指している新たな仲間達を殺そうとしている目の前の
サキュバスの少女に対する憤怒の念の方が勝り、アレックスとブライアンを動かしていた。

「真正面からなんて無策過ぎるよっ!!」

リュティは持っていたM4A1カービンの銃口を突進してくる二人に向け、
引き金を引き掃射した。


ダダダダダダダダダダダダッ!!


銃口から放たれた無数の5.56㎜NATO弾の弾頭は茶髪の勇者と紅白鎧の戦士を蜂の巣に変え―――無かった。

「甘いんだよ!」
「うらぁ!」

弾丸の雨をアレックスとブライアンは高く跳び上がり難なく回避してしまった。
普通の人間ならば到底回避不可能な距離だったが彼らは普通の人間とは言えない。
驚き、少し焦るリュティ。そして彼女に隙が出来る。

「「覚悟おおおおお!!」」
「う、あ――――!!」

アレックスとブライアンによる、高所からの斬撃が、リュティ目掛けて振り下ろされた。

リュティに美しい胴体にX字の深い傷が走り鮮血が辺りに飛び散った。
ごほっ、と大量に吐血し、リュティは仰向けにアスファルトの上に倒れ、血溜まりを作り静止した。

「はぁ…はぁ…やった…な……」
「ああ……リリア、仇は取ったぜ……」

息を切らせながらアレックスとブライアンはリリアに勝利を報告する。
その時、市役所裏手の方から機関銃系と思しき銃声が響いた。

「! 裏からも…!?」
「行こう、ブライアン! これ以上仲間を死なせてたまるか!」

アレックスが市役所へ向かって走り出そうとした。


ダァン!


「…………え?」

ブライアンは予想していなかった。いや、誰が出来たであろうか。
一発の銃声と同時にアレックスの頭が弾けてしまったなど。

「……あの世で……再会出来ると…良いね………ふ…ふふふ」

手にしたM4A1カービンを地面に落とすと、上体だけを起こしていたリュティは、
再び仰向けに寝転び、今度こそ完全に息絶えた。

「う、嘘、だろ……アレックス」

ブライアンが震えた声を出しながら、路面に血と脳漿を撒き散らし倒れるアレックスに話し掛ける。
だが、当然返事は返ってくるはずも無い。
頭蓋骨が砕け、脳が飛び出せば生きていられるはずが無いという事はブライアンも分かっていた。
だが分かりたくなかった。親友であり、仲間であり、勇者であるアレックスが、
こんなにも唐突に、あの世へ行ってしまった、など。

「う……うわああああああああああああああああ!!!」

駐車場に、戦士の慟哭が響く。



≪裏≫

突然二階から聞こえた爆発音。そして市役所の建物が激しく揺れた。
その衝撃で一階の窓ガラスが幾つか割れ、棚が倒れる。

「な、何だ!?」

沖田総悟と共に裏手の警備に当たっている鎧武者のムシャが叫ぶ。
様子を見にいくべきだと考えた二人は二階への階段へ向かおうとした。


ダダダダダダダダダダッ!!


だがそれは突然の銃弾の掃射により中断させられる。
一階フロアの壁、柱、机、棚などあらゆる物にコイン並の穴が空いていく。
総悟は即座に床に身を伏せ、背中を少し掠めただけで命を落とす事は無かった。

「おい、ムシャ……!」

ムシャに声を掛けようとした総悟が硬直する。
鎧具足や兜に大量の穴が空き、そこから流れた赤い液体が床に広がっていた。
そして鎧武者は動く気配が無い――とても生きているとは思えなかった。


ダダダダダッ!!


「チィッ!」

舌打ちをしながら総悟は柱の陰に隠れた。
それとほぼ同時に、二階からダーエロとリーヴァイが降りてくる。
ダーエロは至る所に穴が空いた一階フロア、柱に隠れる総悟、
そして血塗れでうつ伏せに倒れるムシャを見て飛び出しそうになったが、

「待て! 出るんじゃねェ!」
「!」

総悟が怒鳴って制止する。下手に出れば襲撃者に蜂の巣にされ兼ねない。

「畜生…!」

ムシャの事が心配だったが、ダーエロは階段室の陰に身を潜める他無かった。
総悟は柱の陰から襲撃者がいると思しき裏庭の方の様子を見る。
銀髪を持った学生服姿の少女の姿が見えた。手には突撃銃らしき物を持っている。


…ダダダダダダダダッ…。


「!?」

総悟、ダーエロ、リーヴァイは駐車場の方からも銃声が響くのを聞いたが動くに動けなかった。

(これじゃ埒が明かねェ…ダーエロには死なれちゃ困るしな…こうなったら一か八か)

「隠れても無駄よ!」

襲撃者の少女――銀鏖院水晶が叫ぶ。

「…言われなくても出てってやるよ!」

総悟は意を決して柱の陰から飛び出した。

「死ね…!」

水晶は飛び出してきた総悟に向け、手にしたAKS‐74を掃射した。
しかし、紙一重で銃弾は総悟には当たらない。
総悟はムシャに渡していた直刀を拾い、元々装備していた打刀と合わせ二刀流の構えを取る。
そして、目にも止まらぬ速さで二振りの刀を振り回し、
水晶のAKS‐74から放たれた銃弾の雨を弾き返していく。

「嘘!? 何よそれ…有り得ないわ!」

余りに超人的な総悟の動きに水晶が驚愕する。
その時一瞬引き金を引くのを止めてしまった。その一瞬の隙を総悟は見逃さなかった。

ヒュンッ

水晶が最期に見た光景は二つの剣が回転しながら自分に向かって飛んでくる、というものだった。

「…ムシャ!」

襲撃者が死んだ事を確認すると総悟は倒れているムシャに駆け寄る。
ダーエロとリーヴァイもそれに続く。
だが――やはり、鎧武者は物言わぬ屍となっていた。

「そんな、嘘だろムシャ、お前まで…! 畜生……」

ドラゴナスに続き、ムシャまで失ったダーエロは悲しみに暮れた。

「…リーヴァイ、結とシーザーは……」

総悟がリーヴァイに、姿が見当たらない二人について尋ねるが、
目の前の水色と白の毛皮を持った雌の人狼は辛そうな表情で首を横に振るだけ。
総悟に何があったか理解させるにはそれだけで十分だった。

「…そうか…」

全てを悟った総悟は、それ以上何も聞かなかった。


水晶とムシャの所持品を回収したダーエロ、そして総悟とリーヴァイは駐車場に向かった。

「……! ま、マジ、かよ…おい」

ダーエロが震えた声で言う。
そこには、座り込み放心している紅白鎧の戦士と、
身体をXの字に斬られた少女と思しき死体、そして、
頭部がぐちゃぐちゃに損壊した――アレックスの死体があった。

「おい、ブライアン!」

何があったのかは恐らく聞くまでも無いだろうが、総悟はブライアンに駆け寄り問い質した。

「一体、何があったんだ…!?」
「…そこで死んでいる…リュティってサキュバスに…アレックスが殺された…。
リュティは…アレックスと俺の仲間の…リリアを殺した奴で…それで…」
「……分かった。もう良い」

総悟はブライアンに尋ねるのを止めた。



午前9時51分―――戦闘は終わった。



【伊東結@オリキャラ  死亡】
【シーザー@オリキャラ  死亡】
【アレックス@VIPRPGシリーズ  死亡】
【リュティ@オリキャラ  死亡】
【ムシャ@VIPRPGシリーズ  死亡】
【銀鏖院水晶@自作キャラでバトルロワイアル  死亡】
【残り6人】



【一日目/午前/D-4市役所前駐車場】
【ダーエロ@VIPRPGシリーズ】
[状態]健康、悲しみ
[装備]一〇〇式機関短銃(30/30)
[所持品]基本支給品一式、一〇〇式機関短銃マガジン(30×5)、クレアスの首輪(分解)、
 工具(調達品)、AKS-74(0/30)、AKS-74マガジン(30×3)、S&W M27(6/6)、.357マグナム弾(18)、
 アーミーナイフ、中華包丁、ショートソード、木刀、ノートパソコン、農作業用鎌、除草剤
[思考・行動]
 基本:殺し合いからの脱出。首輪を調査し解除方法を探す。
 1:何てこった……。
 2:リーヴァイ、沖田総悟、ブライアンと行動。
[備考]
 ※魔法は一切使えなくなっています。
 ※首輪から盗聴されている事を知りました。

【リーヴァイ@オリキャラ】
[状態]精神的疲労(中)、頭部に軽い打撲、悲しみ
[装備]ベレッタM93R(20/20)
[所持品]基本支給品一式、ベレッタM93Rマガジン(20×3)、ニューナンブM60(5/5)、
 .38SP弾(10)、文化包丁、ポータブルMDプレーヤー(MD挿入済)
[思考・行動]
 基本:殺し合いからの脱出。
 1:……。
 1:ダーエロ、沖田総悟、ブライアンと行動。
[備考]
 ※首輪から盗聴されている事を知りました。

【沖田総悟@銀魂】
[状態]肉体的疲労(中)、身体中に斬り傷、背中に弾丸が掠った傷、返り血(中)、悲しみ
[装備]打刀
[所持品]基本支給品一式(食糧一食分消費)、二十二年式村田連発銃(8/8)、
 8㎜×53R弾(16)、トカレフ式自動拳銃(8/8)、トカレフのマガジン(8×3)、
 直刀、医療道具(包帯や消毒液等、調達品)、双眼鏡
[思考・行動]
 基本:殺し合いには乗らないが、襲い掛かる者には容赦しない。
 1:畜生…。
 2:ブライアン、ダーエロ、リーヴァイと行動。
[備考]
 ※原作かぶき町四天王篇終了後からの参戦です。
 ※首輪から盗聴されている事を知りました。
 ※冬月蒼羅(名前は知らない)の容姿を記憶しました。彼女が死んだ事を知りません。

【ブライアン@VIPRPGシリーズ】
[状態]肉体的疲労(中)、精神的ショック、鎧が部分的に煤けている、深い悲しみ
[装備]バスタードソード
[所持品]基本支給品一式、コルトM1903(5/8)、コルトM1903マガジン(8×3)、
 ベレッタM92FS(5/15)、ベレッタM92FSマガジン(15×3)、グロック26(11/12)、
 グロック26マガジン(12×3)、手榴弾(3)、ドス、薬草(30)
[思考・行動]
 基本:殺し合いからの脱出。
 1:……。
 2:沖田総悟、ダーエロ、リーヴァイと行動。
[備考]
 ※首輪から盗聴されている事を知りました。
 ※沖田総悟から聞かされた「襲撃者」がノーチラスだと言う事には気付いていません。



※D-4市役所二階が破壊され火災が起きています。シーザーと伊東結の死体は跡形もありません。
また、二人の所持品は炎上しました。
※D-4市役所駐車場にアレックスとリュティの死体、二人の所持品が放置されています。
また、市役所裏庭に銀鏖院水晶の死体とデイパック(基本支給品一式入り)が放置されています。



≪支給品紹介≫
【焼夷ロケット弾発射器「彗星」】
日本風異世界国家の国防軍向けに開発された使い捨て方式の対物兵器。
外見的にはパンツァーファウストに似ている。着弾と同時に炎を巻き起こす特殊焼夷ロケット弾を使用する。
敵陣地強襲用と題されていたが実用性に疑問有りという事で結局不採用に終わったらしい。
オリジナルの支給品。




Directorate of Operations 時系列順 Decisions,decisions
Directorate of Operations 投下順 Decisions,decisions

Directorate of Operations アレックス 死亡
Directorate of Operations 伊東結 死亡
Directorate of Operations ムシャ 死亡
Directorate of Operations シーザー 死亡
Directorate of Operations ダーエロ Decisions,decisions
Directorate of Operations リーヴァイ Decisions,decisions
Directorate of Operations 沖田総悟 Decisions,decisions
Directorate of Operations ブライアン Decisions,decisions
ココヨリトワニ リュティ 死亡
ココヨリトワニ 銀鏖院水晶 死亡
ツールボックス

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