「どういう事なの…」
ガチムチのいい男、ビリー・ヘリントンが困惑した様子で呟く。
いきなり訳の分からない「ゲーム」とやらに参加させられたのだから当たり前だが…。
「殺し合いか…こんなことする奴はだらしねぇな」
心の中でさっきの男たちに対する怒りが膨らんでいく。
「だが…流石に俺一人じゃマズいな…仲間を――!」
途端、何かが頬を掠める。
(何だ!?)
とっさに物陰に隠れる。
「外したか」
銃声の聞こえた方を向くが、暗くてイマイチ分からない。
(闇討ちなんてだらしねぇな…)
どっちにしろ、この暗さではまともに太刀打ち出来そうにない。
それに、まだ武器を出していない。
このままでは、ゲームを壊す前に死んでしまう――
「今度は外さない」
未だ銃撃の手を休めず追撃してくる「敵」。
精一杯、闇の中を走る――!
どれだけ無我夢中で走っていただろうか。
気が付くと、街の入り口に立っていた。
「撒いたか…一体、どういうことなの…?」
近くにある塀に手をつき、乱れた息を整える。
…ふとある男の顔が浮かぶ。
――木吉カズヤ。
彼とは、今まで互いにしのぎを削ってきた仲だ。
こんなところで死ぬようなタマではないだろうが…
…やはり、心配だ。
「そう言えば、このカバンにはなにが…」
背負っているデイパックを下ろし、中の物を物色する。
中から食料や地図なんかが出てくる。
そして…
「…あんかけチャーハンか。どーりでカバンが海老臭いはずだ…」
そういえば、さっきかなり走ったせいで少しお腹が減ってしまったな。
「いただきます」
【一日目/深夜/D-6:街入り口付近】
【ビリー・ヘリントン@本格的 ガチムチパンツレスリング】
[状態]:健康、腹八分目
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]:
基本:殺人なんてだらしねぇ事はしない。
1:これからどうするか…
2:カズヤを探す。
3:脱出に必要な物や、それができるような人を探す。
※チャーハンが盛られていた皿@本格的ガチムチパンツレスリングはD-6の入り口付近に放置されています。
最終更新:2010年09月22日 21:31