11話 月光
青と白の毛皮を持った狼のような獣、ライガーは見知らぬ住宅街の路上で目を覚ました。
夜空には美しい満月が輝き、月光は夜の街はぼんやりと浮かび上がらせている。
「俺は……そうだ、確か……」
意識を失う前の事を思い出す。
自分はワルモン四天王の一人であり、ムーに攫われた自分の弟である
ギンギライガーと対決していたはずだった。
だが気が付けばそこは決闘の舞台の雪山では無かった。
首に首輪をはめられ、見知らぬ人間の男に一方的に殺し合いを宣言されたのだ。
「殺し合い…馬鹿馬鹿しい、知りもしない人間の指図なんか受けん」
ライガーは不機嫌そうに殺し合いを拒絶した。
元々ノラモンとして盗賊団を率いていた彼は、プライドも一級品だった。
仲間であるゲンキやホリィならまだしも見知らぬ人間の言いなりになるなど、
彼のプライドが許さなかった。
「だが…ギンギライガーとは決着を着けないとな」
この殺し合いにはギンギライガーも呼ばれている。
他に知り合いはいない、ならばこの機会に決着を着けようと、ライガーは考える。
但し、雷撃やブレスが全く使えなくなっている――使おうとすると何らかの力で邪魔される――のは、
彼にとって多少痛かった。
「技が一切使えなくなっているとは……肉弾戦で頑張るしかないか。
……そう言えば、支給品があると言っていたな、何だろう」
傍に置かれていた黒いデイパックを、前足を器用に使って開けるライガー。
「……」
色々探ってみるが、彼が興味を引く支給品は無かった。
他の者が見れば喜ぶ強力な支給品だったとしても、銃や剣の知識に疎い
ライガーにとっては無意味の長物だったのである。
デイパックを背負い、ライガーはギンギライガーを探すために歩き出した。
「ギンギライガー……今度こそお前を倒す」
【一日目/深夜/D-7住宅街】
【ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~】
[状態]健康
[装備]無し
[所持品]基本支給品一式、不明支給品(本人確認済、1~2個)
[思考・行動]
基本:ギンギライガーと決着を着ける。
1:殺し合い自体はする気は無いが襲われたら戦う。
[備考]
※アニメ27話、ギンギライガーとの一対一の対決直前からの参戦です。
※支給品の中にはライガーが扱えそうな物は無かったようです。
最終更新:2010年09月26日 17:53