衝撃のアルベルト


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

49話 衝撃のアルベルト


「ザックが死んだなんて、くそ、ザック……」
「アルベルトさん……」

簡単に死ぬはずは無いと思っていたザックの名前が、先程の放送で呼ばれた。
それだけでは無い、他にも何人か知っている名前が呼ばれた。
既に32人の参加者が脱落し、残りは自分と同行者の東風谷早苗を含め、
生き残りはたった16人。

脱出する手段の手掛かりも何も見付かっていないというのに、
参加者は最早4分の1にまで減ってしまっている。
この事実は、アルベルトと早苗に大きな衝撃と絶望感をもたらした。

悲しみにくれるアルベルトを、早苗は何とか元気付けようとする。
だが、アルベルトと違い知り合いはこの殺し合いに一人も呼ばれていない早苗は、
どうしていいのか分からず困っていた。

「……早苗さん、ありがとう、もう、大丈夫だ……」

そう言いながら顔を上げたアルベルトの頬に光るものがあった。

「アルベルトさん、無理しないで下さい……悲しい時は、
無理に我慢しようとしない方が良いですよ」
「いや……もう、本当に大丈夫だから……ごめん、心配かけて。
……なあ、早苗さん」
「え?」

突然、アルベルトの声の調子が変わる。

「ちょっと向こうの方、向いてくれるかな」

アルベルトは早苗に自分が立っている方向とは反対方向に向くよう頼んだ。
何の事か理解出来なかったが、早苗はアルベルトの言う通り、
アルベルトに背を向ける形で言われた方向へ身体を向けた。


早苗は少なくとも、アルベルトの事を完全に信用していた。
それ故、突然の彼の不可解な指令にも多少は不審に思いつつも、
素直に従った。

「あの、アルベルトさん、一体な――――」



ザシュッ!


ブシュウウウウ……ゴト。



アルベルトの真意を早苗が知る機会は永遠に失われた。
もっとも彼女にとっては知らない方が幸せだったかもしれない。



「……」

マグロ切り包丁にて、同行者の緑髪の巫女の首を落とした金髪の男は、
無言でその場にしばらく立ち尽くしていた。
そして、数分後に、自分のデイパックを持ち上げ、
血塗れになった部屋を背に、現在隠れている民家の出口へと向かい歩き始めた。

親友のザックは死んだ。
生き残っている参加者ももうかなり少ない。
最初は何とかなると思っていた。きっと脱出出来ると。
だが、今となっては、それらはただの自分の希望的観測に過ぎなかったのだ。
自分はまだ、こんな場所で死にたくはない。

生きて帰る方法はただ一つ。

この殺し合いに優勝する事。

残り16人となった今なら、少しは容易いはずだ。

「こうなったら……俺だけでも、生き残ってやる……!」

親友の死と、生存者の数に絶望したアルベルトは、すっかり心変わりしてしまった。



【東風谷早苗@東方Project  死亡】
【残り  12人】



【一日目/昼間/E-5東部小中学校近くの民家】
【アルベルト@VIPRPG】
[状態]健康、悲しみ、決意
[装備]マグロ切り包丁、防弾チョッキ
[所持品]基本支給品一式
[思考・行動]
 基本:殺し合いに乗り優勝する。
 1:獲物を捜す。
[備考]
 ※防弾チョッキは衣服の下に身に着けているので外見からは分かりません。



※E-5東部小中学校近くの民家に東風谷早苗の死体と所持品が放置されています。



人は何故……。 時系列順 The desire is not exhausted.
人は何故……。 投下順 The desire is not exhausted.

自重しない狼君 アルベルト 救いなんて有りはしない、どこにも。
自重しない狼君 東風谷早苗 死亡
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。