もうどうにも止まらない

29話 もうどうにも止まらない


新たに嗅ぎ付けた少女の匂いを辿り、
黒狼レックスはエリアF-5の市街地の道路を歩いていた。
殺し合いに優勝する事を狙うついでに自分の欲望を満たすため、
自分好みの少女は犯してから殺すという歪んだ行動指針に基づき、
レックスは鋭敏な嗅覚を駆使して、頭の中で妄想しながら匂いの元たる少女を捜す。



金髪エルフの少女、ヘレンはエリアE-5の小中学校にて、
一人の参加者を不意討ちにて殺害した後、その参加者が持っていた
大型回転式拳銃タウルス レイジングブルを携え、
今はエリアF-5市街地の道路を歩いていた。

「……!」

前方に、デイパックを携えた黒い巨躯の狼を発見した。
どうやら参加者の一人のようだ。
向こうもヘレンの事を捕捉したらしく、ヘレンに向かって歩いてくる。

「う……何だか……」

その黒狼の顔を見た時、何とも言えない不快感をヘレンは感じた。
赤い瞳には情欲の色が宿り、涎を垂らしている。
この感じは以前にも、いや、日頃良く感じているそれに似ている。
魔王軍の変態ストーカーエロフの男と対峙した時のそれだ。

「先手必勝!」

ヘレンはレイジングブルを黒狼――レックスに向けて構え、
引き金を引いた。

ドォン!!

「ぐっ……!」

.44マグナム弾を超える威力を持つ.454カスール弾を使用するレイジングブルは、
強烈な反動をヘレンに与えた。
肩と手の痛みに耐えながら、ヘレンは尚も引き金を引く。

ドォン!! ドォン!!

しかし、元々銃に関しては素人であるヘレン。
その上銃の威力が勝ち過ぎており、更に黒狼は素早い動きで
弾丸を回避するため命中率など惨憺たるもの。
あっという間に黒狼レックスの接近を許し、飛び掛かられ、地面に倒される。

「きゃあっ!」
「捕まえた!」

倒された拍子に銃を落としてしまい、そしてヘレンは
あっと言う間にうつ伏せにさっれ、尻を高く突き出した状態にされる。

「な、何を……ああ!?」

ビリビリ、という音と共に、ヘレンの下半身の衣服が、
黒狼の爪牙により下の肌を傷付けないように器用に、しかし大胆に
引き裂かれ、綺麗な尻と秘部が露わになる。
恥ずかしさと恐怖にヘレンは急いで逃げようとしたがレックスが即座に
ヘレンに覆い被さり前足でガッチリと腰の辺りを掴んでそれを許さなかった。
耳元に吹きかかる獣の熱い吐息、だらだらと流れる涎、そして、
秘部に当たる熱く固い物に、ヘレンはこれから自分が何をされるのか、今までの経験から、
容易に察する事が出来た。

「そ、そんな! 嫌、やめて、お願い……!」
「悪いけどそれは出来ないなぁ。人が来るとアレだし、
さっさとヤってさっさとイかせてもらうよ」
「う、うわ、あ、駄目! 駄目! あ、あああああ――――」


~十数分後~


「オオッ……い、イくっ!」
「ああ……」

声を押し殺しながら黒い狼は達する。
下で涙を流しされるがままにされている金髪のエルフの少女は、
絶望の表情を浮かべていた。

「ふぃ~。気持ち良かった~。あのディオナって子より良かったよ」
「え……?」

黒狼レックスの口から出たディオナという名前にヘレンが反応を示す。

「あれ? 知ってるの?」
「一応知り合い……なんだけど、あなた、ディオナにもこんな事を……!?」
「中々理解が早い」
「そ、それで、その後ディオナは……」
「殺したよ」
「!!」

レックスの言葉にヘレンが凍り付く。
黒い狼の顔からは淫靡な物は消え、凶暴な獣の表情になっていた。

「こうやってね」

ガブリ。

「がぁ――――!!」

レックスの鋭い牙がヘレンの喉元に容赦無く突き刺さる。
気道が、頸動脈が傷付けられ致命的な損傷と出血が起きる。

(嘘、私、こんな所で、終わりなの? お、狼に、獣に犯された上に、
こ、殺され、る、の?)

自分の死を悟ったヘレンの脳裏に様々な思い出が蘇っては消えていく。
走馬灯だとヘレンは冷静に思う事が出来た。
そして一番最後に思い出したのは、頭に白い鉢巻を巻いた青年の笑顔。

(あ、アレックス、私は――――)

ブチッ。

嫌な音と共にヘレンの喉の肉が食い千切られ、大量の鮮血を路上に撒き散らし、
金髪のエルフの少女はその人生に幕を閉じた。



レックスはヘレンの体内から自分のそれを引き抜き、
ふぅ、と満足そうな溜息を吐く。

「良かったよ……あ、名前聞くの忘れちゃった。まあいいか。
さて……」

持っていた装備を拾って再び獲物――女の子捜しに出掛けようと、
レックスが近くに落ちている筈の回転式拳銃を取りに行こうとした。
だが。

「ッ!!」

殺気を感じ、レックスがその場から前方に向かい、
ヘレンの死体を飛びこえるような感じで跳んだ。

ドォン!!

つい数瞬前までレックスがいた辺りの歩道のアスファルトが大きく穴が空いた。
改めて前方を見据えるレックスの視線の先には腰に刀を差し、
両手でついさっきまで金髪エルフ少女が持っていた大型回転式拳銃を構える、
その手のマニアなら涎が出そうな黒髪ポニーテールの巫女服姿の少女が立っていた。

「巫女ktkrwwwwwwwwwwww」

レックスのテンションも大いに上がり思わず跳び上がってしまう程。
その黒狼の様子に巫女少女――皐月眞矢はやや困惑するも、
気を取り直して銃口をレックスに向け直す。

「あなた……この女の子をレ○プして殺したのね……何と言う外道」
「そうさ外道さ、外道で何が悪い!」
「草彅乙」
「草彅か今の?」
「まあそれはともかく……死んで下さい」

ドォン!!

「おっと」

再び放たれた.454カスール弾の弾丸を、相も変わらず華麗に避けるレックス。

「くそ……あ、弾切れ……くっ」

弾が空になったレイジングブルを投げ捨て、咄嗟に腰に差していた刀、
五郎入道正宗を抜こうとする――が。

「ガアア!」
「うわあっ!!」

それよりもレックスが眞矢を押し倒す方が早かった。
必死に抵抗する眞矢だったが筋力に関して言えばレックスの方が遥かに上。
あれよあれよという間に、衣服を引き裂かれ、瑞々しい身体を露わにされる。

「うはwwwノーパンノーブラktkrwwwwおっきしたおwwww」
「ああ、や、やめて! じゅ、純潔は思い人に捧げたいっ!」
「ハァハァ巫女少女たまらん」
「あ、あああ、うわああ――――」


~また十数分後~


「ま、また、イく! オオオオ……!」
「純潔\(^o^)/……熱い物が……奥まで……注がれるぅ……ああ」

遠くを見詰め身を震わせ快感を貪る黒い狼の下で、
半裸にされた巫女服姿の少女は諦念に満ちた表情を浮かべていた。
これから自分が辿る末路をもう眞矢は大方予想していた。

「ハァ、ハァ、連続してこんな気持ち良い女の子と遭遇出来るなんて、
ラッキーだなぁ……」
「……これで、私を見逃してくれるという事は……」
「……ごめん、それは出来ない」

レックスは先程ヘレンにそうしたように、鋭い牙を眞矢の喉笛に突き立てる。

「あなたも殺し合いに乗っているのね……。まあ、精々頑張って」

ブチッ。

再び嫌な音が響き、そして眞矢の視界が真っ赤に染まる。
そのまま、皐月眞矢の意識は闇に消えていった。



金髪エルフの少女が持っていた銃と予備弾、そして、
巫女服姿の少女が持っていた日本刀を拾った黒狼レックスは、
上機嫌な様子で、二人の惨殺死体が放置されたその場から立ち去った。

「はぁ……今日は良い日だ。ふふふ」



【ヘレン@VIPRPG  死亡】
【皐月眞矢@オリキャラ・新規組  死亡】
【残り  27人】



【一日目/午前/F-5市街地】
【レックス@オリキャラ・再登場組】
[状態]健康、口元が血塗れ、返り血(大) 、満足
[装備]無し
[所持品]基本支給品一式、スオミM1931(71/71)、
 スオミM1931予備ドラムマガジン(71×5)、USSRマカロフ(8/8)、
 USSRマカロフ予備マガジン(8×2)、タウルス レイジングブル(0/5)、
 .454カスール弾(15)、五郎入道正宗、バスタードソード
[思考・行動]
 基本:優勝を目指す。とにかく生き残る。女を犯す。
 1:男は即、殺で。
[備考]
 ※俺得ロワ本編開始前からの参戦です。


※F-4一帯に銃声が響きました。
※F-4市街地にヘレンと皐月眞矢の死体、及び二人のデイパックが放置されています。



Wind of death 時系列順 テトは犠牲になったのだ……。
Wind of death 投下順 テトは犠牲になったのだ……。

Wind of death レックス 集え、学び舎に
表と裏 ヘレン 死亡
あちらこちらあんよは上手 皐月眞矢 死亡

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最終更新:2010年08月12日 11:07
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