ボウソウ、ジメツ


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27話 ボウソウ、ジメツ


右手に自動拳銃スタームルガーP85を握り締め、
狐の獣人の少女フラウは森の中を歩いていた。

「あら……」

前方に何かを発見する。
咄嗟に近くの木の陰に隠れ様子を窺う。

(何あれ……ドラゴン?)

機関銃らしき物を持ちぎらついた目で周囲を見回している、
青い身体をした、ファンタジー世界に出てくるようなドラゴンが、
フラウの前方数十メートルの所にいた。
ドラゴンの方はフラウには気付いていないようだった。

(何だろ、涎垂らしてるし、目がギラギラして……え?)

「……」

ドラゴンとフラウの目がバッチリ合った。
イコール、ドラゴン、狐の少女を補足。
イコール、狐の少女、ピンチ決定。
イコール。

「逃げよう」

命の危機を感じたフラウは一気に駆け出した。
直後、ドラゴン――ライコーオーはフラウに向け、手にした九六式軽機関銃の
引き金を引き、掃射を開始した。

ダダダダダダダダダダダッ!!

「うわああ!」

思わず頭部を両手で保護するフラウ。
視界の端で地面から幾つもの土煙が噴き出し、木の幹が削られるのを目撃した。

「ハァ、ハァ、に、逃がさない……!」

違法薬物で淫らに蕩け切ってしまった思考回路でも、ライコーオーは、
前方の木々の間に見える狐の頭を持った学生服姿の少女を捕捉し、
九六式軽機関銃を突撃銃のように構えフラウを追走しながら掃射する。

「タクミ、の元に、帰る、ために……殺す!」

ダダダダダダダダダダダッ!!

弾丸は木々や地面に当たり、肝心のフラウには掠りもしていなかった。

「こんな所で死ぬ訳には……!」

やむを得ずフラウも持っているP85を青いドラゴンに向け発砲する。
しかし銃に関しては全くの素人である彼女が逃げながら、しかもロクに照準も
定められない状態で発砲してもまず当たらない。
そもそも拳銃は少し離れただけですぐに当たらなくなってしまう。
連射が利き弾幕を張れ、また射程も拳銃と比べて長い、
ライコーオーの九六式軽機関銃の方が有利であった。
まともにやり合っても勝ち目は無いと判断したフラウはとにかく逃げ回った。

しかし、突然、九六式軽機関銃の発砲が止んだ。

「……??」

思わずフラウは足を止めライコーオーの方を振り向く。

「どうしたんだ? 急に弾が……?」

まだマガジン内に弾は残っている筈――マガジンに付けられたカウンターで
それを確認した――だがなぜか引き金を引いても弾は出ない。
添付されていた説明書で九六式軽機関銃自体の使い方は分かっていたが、
ライコーオーもフラウ同様銃そのものに関しては全くの素人である。

弾詰まり――ジャムの事など知る由も無かった。

「くそ、一体どうなって――」

それ故、弾が装填された状態で銃口を覗き込むという銃を扱う者にとっての
禁忌も知る筈が無かった。

黒々とした穴の奥をライコーオーが右目で覗き込んだ直後。

バァンという銃声と共にライコーオーの右目が吹き飛び、代わりに穴が空いた。

パートナーの元へ帰ろうと優勝を目指した青いドラゴンは、
まさかの自滅という最期を遂げた。

「……」

右目が吹き飛んだ青いドラゴンが地面に崩れ落ちるのを、
フラウは呆然と見詰めていた。



【ライコーオー@ドラゴンドライブ  死亡】
【残り  30人】



【一日目/午前/C-3森東部】
【フラウ@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康、呆然
[装備]スタームルガーP85(10/15)
[所持品]基本支給品一式、スタームルガーP85予備マガジン(15×3)
[思考・行動]
 基本:殺し合いはしない。脱出方法及び首輪の解除方法を探す。
 1:じ、自滅しちゃった……。
 2:クラスメイトに会いたい。だがもし殺し合いに乗っていたら……。
 3:自己防衛のためなら戦う。
[備考]
 ※自作ロワ本編開始前からの参戦です。



※C-4、C-3一帯に銃声が響きました。
※C-3森東部にライコーオーの死体と所持品が放置されています。



清く正しく残酷に 時系列順 Wind of death
清く正しく残酷に 投下順 Wind of death

狐少女の憂鬱 フラウ The future
堕ちる雷光王 ライコーオー 死亡
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