医者と猫


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12話 医者と猫


住宅地の路上を、白衣の男、宮田司郎は宛ても無く歩いていた。
時折遠くから銃声らしき音が聞こえる以外は風の音のみが通りに響く。

殺し合い。比叡憲武と名乗った狼は確かにそう言っていた。
最初は冗談か何かと思っていたが、映像越しに少女が、今自分の首にも
はめられている首輪を爆破され殺された。
その時点で、流石にこれは冗談とかそう言う類のものでは無いと誰もが理解したはず。
理解出来ないのなら余程の楽天家か、馬鹿だ。

「どうしたものか……」

宮田自身には、殺し合いに乗る気は今の所無い。
正直実感がわいていなかった。つい昨日まで普通の生活をしていたと言うのに、
いきなり拉致され殺し合えと言われれば、それも無理は無い。

「そこのアンタ」
「ん?」

背後から少女の声で呼び止められ、宮田は後ろを振り向く。

「何だ……?」

そこにいたのは学生服姿の少女。但しただの少女では無い。
白髪に猫耳、猫の尻尾が生えている。そう、付けているのでは無く、生えているのだ。

「いきなりで悪いけど……」
「……」
「死んで!」

シルヴィアは右手に持っていた抜き身の日本刀で、宮田に襲い掛かった。

「はぁっ!!」

素早く両手持ちに替え、大きく日本刀――童子切安綱を振り被るシルヴィア。
そしてそれを目の前の白衣の男に向かって一気に振り下ろした。
だが、宮田は横に跳び何とか回避する。

「ちっ!」

舌打ちをしながら、宮田に向け日本刀を振り回すシルヴィア。
だが、刀に不慣れな事もあってか、避けられるばかりだった。
一方の宮田も、このままでは形勢不利と考え、何とか切り抜けなければと思い始めていた。
ズボンのベルト、腰の辺りに自分の支給品の一つである自動拳銃シグザウアーP226が
差し込んであったがとても抜ける余裕は無かった。

「すまないがお前の相手はここまでだ」

宮田は踵を返し、全力で走りだした。

「逃がすか!」

負けじとシルヴィアも、宮田の背中を追い掛ける。


数十分後。路地に逃げ込みどうにかシルヴィアを撒く事に成功した宮田は、
別の通りに出、近くの建物の入口近くにあったベンチに座る。

「はぁ……やはり殺し合いは始まっているのか……」

銃声が遠くから聞こえていた時点で分かっていた事だが、
初めて殺されかけた事によりその事実を再認識する。
ベルトに差し込んでいたP226を抜き、じっくりと観察する宮田。
生まれて初めて持つ本物の銃である。ずっしりとした金属の重みが手の平から伝わってきた。
この銃を使って、人を撃つ時が――恐らく、いや間違い無く来るだろう。

「牧野さんは大丈夫なんだろうか」

名簿に名前が書かれていた、ある事情で別々に育てられる事となった、
双子の兄の事を多少なりとも心配する。
気弱な性格故、この殺し合いで生き残れるとは到底思えないが。
次に襲われた時のために、すぐに抜き出せる位置にP226を差し込み直し、
宮田はベンチから立ち上がり、再び宛てもなく歩き始めた。


「見失った……」

追撃していた白衣の男を見失ってしまい、
シルヴィアは肩を落とす。

「声かけずにさっさと襲うべきだったな、くそ……。
まあいいや。次行こう」

気を取り直し、抜き身の日本刀、童子切安綱を携え、
シルヴィアは再び獲物を捜し始めた。




【一日目/朝方/E-7市街地北部】
【宮田司郎@SIREN】
[状態]健康、E-6方面へ移動中
[装備]シグザウアーP226(15/15)
[所持品]基本支給品一式、シグザウアーP226予備マガジン(15×3)、不明支給品(本人確認済)
[思考・行動]
 基本:殺し合いをする気は無いが……。
 1:牧野さんが少し心配(ただ、捜す気は無い)
[備考]
 ※須田恭也が羽生蛇村を訪れるよりも前からの参戦です。
 ※シルヴィア(名前は知らない)の容姿を記憶しました。

【一日目/朝方/E-7市街地西部】
【シルヴィア@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康、F-7方面へ移動中
[装備]童子切安綱
[所持品]基本支給品一式
[思考・行動]
 基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。
 1:クラスメイトと会っても容赦しない。
[備考]
 ※自作ロワ本編開始前からの参戦です。
 ※宮田司郎(名前は知らない)の容姿を記憶しました。



≪支給品紹介≫
【シグザウアーP226】
1983年にシグザウアー社が開発した自動拳銃で、
装弾数が15発と多い上、長時間水や泥の中に浸けた後でも
確実に作動するほど堅牢であり耐久性は非常に高い。

【童子切安綱】
平安時代の人、大原安綱の大傑作で天下五剣の一つ。
伝説の鬼、酒呑童子(しゅてんどうじ)の首を切って退治したことからこの名前が付いた。
江戸時代、6人の罪人の死体を積み重ねて6つの死体を切断した後、刃が土台まで届くほど
すさまじい切れ味を誇ったと伝えられている。




己がために 時系列順 堕ちる雷光王
己がために 投下順 堕ちる雷光王

ゲーム開始 宮田司郎 忍び寄るもの
ゲーム開始 シルヴィア 珈琲屋に寄って一休み極めたら
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