二つの「青」


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2話 二つの「青」


古い民家が建ち並ぶ住宅街。
青い髪に白い鉢巻を巻いた少女、リリアは、適当な民家の中に入り、支給品を確認していた。

「名簿……どれどれ」

参加者名簿を開き、印刷されている名前を読んでいく。

「ブライアンにヘレン、ザックにアルベルト、魔王軍の連中、ナイ軍の二人……」

知っている名前は9人。仲間であり大切な友人である戦士ブライアンとエルフのヘレン。
2003RTP組のザックとアルベルト、魔王軍四天王の一人、剣豪ムシャとその弟子、弟子五郎、
同じく魔王軍四天王で変態エロゲオタ及びヘレンのストーカーとして悪い意味で名高い、
ダークエルフのダーエロ、アンデットナイ軍の自分の偽物、エロリアとヘレンの偽物、ディオナ。
アンデットナイ軍の二人以外(ダーエロに不安要素が満載だが)は信用出来そうだ。

名簿を閉じ、次に地図を開く。そこには小さな島の地図が描かれており、
マス目でA-1からG-7まで、計49のエリアに分けられていた。
このエリアが比叡の言っていた「禁止エリア」と関連がある事は恐らく間違い無い。
現在自分がいる場所は民家が建ち並ぶ住宅地だが、
地図には住宅地がある市街地は主に北部と東南部に集中している事が書かれている。
周囲に目印になる建物も無いため自分が今どのエリアにいるのか判断しようが無かった。

「まあ、歩いていれば何かあるかな」

名簿と地図を置き、メモ帳や鉛筆と言った他の基本支給品の次にリリアが
デイパックの中から取り出した二つのランダム支給品。
鋼鉄製の長剣ロングソードと、拳銃を模した催涙スプレーだった。
ロングソードを腰に差し、鞘から抜く。
切れ味の鋭そうな刀身が窓から差し込む光を反射し光る。

「これなら……大丈夫ね、多分」

ロングソードを鞘に戻す。
殺し合いには乗らない、だが、自衛のための武器は必要だ。
魔法が一切使えない今、自分の剣の腕が頼りだった。
それに、いざという時は催涙スプレーも役に立つだろう。

支給品の確認を終えたリリアは、民家から再び道路に出、西の方向へ歩き始めた。



青い体毛を持った狼獣人の青年、石川昭武は、
ある民家の庭で塀にもたれながら考えていた。

「殺し合いとか……意味分かんねぇ。どうすっかな……」

気付いた時には見知らぬ小部屋に一人。
そして青と白の妖狼らしい狼から「殺し合え」と言われた。
最初は冗談かと思ったが、映像越しに一人の女の子が首輪を爆破され無惨に殺された。
そしてその首輪は自分の首にもしっかりはめられている。

「取り敢えず支給品見てみるか……」

傍の黒いデイパックを開け、中身をゴソゴソと漁る昭武。

「お、名簿か」

参加者名簿を見付け、開いてみる。
全参加者の名前が五十音順で並び、横に番号が振られているので、
それが人数確認にも役立つ。
参加者は自分を含め全部で48人。名前も多種多様で、
「柴田行隆」「弟子五郎」「倉敷静美」「宮田司郎」「東風谷早苗」といった自国風の名前もあれば、
「レイ・ブランチャード」「リリア」「エルフィ」「ライコーオー」などカタカナの名前もある。
一部本名かどうか疑わしいものも。
しかし、どうやら自分の知り合いの名前は書かれていないようだった。

「俺一人か……んで、武器があるとか言っていたけど」

更にデイパックの中を探る昭武。

「あ……これか」

すると、アイアンのゴルフクラブが出てきた。
手に持って軽く素振りをする。重心が先端にあるため、折れ易そうではあるが、
武器としてはそこそこ使えそうだ。

「まだあるな……ファイルかこれ? 何だろ」

次に出てきたのは青いファイル。どうやら大量の写真が収められているようだった。
何の写真かと、昭武は軽い気持ちでファイルを開いた。

「………………」

そこに広がっていたのは、濃密かつ深遠なる雄の世界。
全裸の黒い狼獣人の男と濃いオレンジ色の狐獣人の男が激しく絡み合う写真、
獣足の上位種狼獣人の男が左手を自分の尻に、右手を自分の息子に添え、
涎を垂らし遠くを見詰めている写真。
興奮したサラブレッド種のオス馬に後ろから――――されよがっている虎獣人の中年男性の写真。
明らかに小学生と思われる猫獣人の少年を、中年の獣人達が――している写真。
淫らな表情でカメラの前に自分の――――――――

バタ。

「……俺は何も見てない」

踏み入れてはならぬ世界に足を踏み入れてしまったような気がする。
そう思った青狼青年はファイルをもう二度と出すまいとでも言うかの如く、
デイパックの奥の奥に押し込んだ。

「誰かいるの?」
「いっ!?」

そんな時に突然声を掛けられたのだから死ぬ程驚いた。
声の主――リリアはその驚き片を怯えていたためと取ったのか、
安心させるように気を遣いながら塀越しに話し掛ける。

「怖がらないで。私は殺し合いに乗ってないわ」
「いや、別に怖がってた訳じゃないんだけど」
「?」
「あ、いや、何でもないっ。こ、殺し合いに乗ってないって? 本当か?」
「本当よ。証拠出せとか言わないで欲しいんだけれど。そう言われても困るし……」
「んー……」

相手の女性(声から判断)を信じるかどうか迷ったが、
もし殺し合いに乗っているなら声を掛けずに襲うだろう。
わざわざ声を掛けてくるのなら、そう危ない人物ではないと判断し、
昭武はゴルフクラブを持ち、デイパックを肩から提げ門へと向かった。



「私はリリア。貴方は?」
「石川昭武だ」

出会ったリリアと昭武はお互いに自己紹介を交わす。

「イシカワ、アキタケね……昭武さん、私の仲間になってくれないかしら。
この殺し合いを潰すために」
「昭武で良いよ。ああ、分かった。協力するよ、リリアさん」
「リリアで良いわ」
「分かった」

そして青髪の女勇者と、青い体毛の狼青年は共に、
殺し合いを潰すべく行動する事となった。




【一日目/朝方/A-7市街地西北部】
【リリア@VIPRPG】
[状態]健康
[装備]ロングソード
[所持品]基本支給品一式、拳銃型催涙スプレー(容量満タン)
[思考・行動]
 基本:殺し合いはしない。脱出方法及び首輪の解除方法を探す。
 1:石川昭武と行動、情報交換を行う。
 2:ブライアン、ヘレンと合流したい。
 3:自衛のためなら戦うつもり。
[備考]
 ※魔法が一切使えなくなっています。

【石川昭武@オリキャラ・再登場組】
[状態]健康
[装備]ゴルフクラブ
[所持品]基本支給品一式、雄獣人エロ写真ファイル
[思考・行動]
 基本:殺し合いはしない。脱出したい。
 1:リリアと行動、情報交換を行う。
 2:襲われたらどうする……?
 3:さっきの写真は……どうするか……。
[備考]
 ※俺得ロワ本編開始前からの参戦です。



≪支給品紹介≫
【ロングソード】
文字通り「長い剣」。中世後期のヨーロッパで主に登場し、
騎士達が馬上で扱う為に直身で切っ先が鋭く、両刃。
切る事と専門としているが、切っ先を尖らせてあり刺突も可能。

【拳銃型催涙スプレー】
自動拳銃H&K USPの外見をした催涙スプレー。
不要になったエアガンを改造して作られたもの。

【ゴルフクラブ】
ゴルフの球を打つのに使う用具。重心が先端に偏っているため、
遠心力により素早く振る事が可能。
振った先端が頭部など急所に当たれば最悪、死に至る。

【雄獣人エロ写真ファイル】
読んで字の如く。雄の獣人(ショタからオッサンまで)の、
アレな写真が数百枚も入っているファイル。全て無修正。




狐少女の憂鬱 時系列順 表と裏
狐少女の憂鬱 投下順 表と裏

ゲーム開始 リリア 清く正しく残酷に
ゲーム開始 石川昭武 清く正しく残酷に
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