INCONVENIENT IDEAL

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22:INCONVENIENT IDEAL 「かわゆいーかわゆいー」 「ちょ…もうちょっと離れて下さい滝沢さん」 滝沢晶子の可愛い物好きのツボにヒットしてしまった犬耳少女浅井さららは、 長時間に渡り晶子にくっつかれやや疲労していた。 ただくっつくだけなら良いのだが、スカートの中に手を突っ込んだり胸を揉もうとしたまでするのだから堪らない。 しかし次第にそれが嫌で無くなっていく自分にも呆れていた。 「ああもういい加減にして下さい! 歩けないでしょうが!」 「いけずぅ~」 「~~~! あ…あそこに駐在所っぽい建物がありますよ。あそこで休憩しましょう」 「そうだね…」 「変な事しないで下さいね」 「例えばどんな?」 「…………」 まともに相手をしていては疲れる一方だと、さららは溜息をついた。 駐在所だったと思しき建物の入口扉を潜る。 交番部分には、何十年も前の指名手配の張り紙や、防犯ポスターが残っており、かつての名残を思わせていた。 埃っぽく、天井も抜け板がカーテンのように垂れ下がっている。 「誰かいたりしない?」 「…先客はいそうですね、注意しましょう」 奥には住居スペースがあるらしい。二人はそれぞれ武器を携え奥へと進む。 そして発見した。和室で横になり眠っているハイエナ獣人の少年を。 「…どうする? 起こす?」 「……殺し合いに乗っていたらマズいですし……ここは放置で……他の場所に」 「う…うーん…」 「「!!」」 ハイエナ獣人の少年が目覚め、二人は硬直する。 「あー…寝ちゃったよ……あ、あれ? 誰? え? うああ!?」 ハイエナ少年、能登和久が驚くのも無理は無いだろう、目覚めた時目の前に見知らぬ女性が二人いるのだから。 もっとも殺し合いと言う状況の中、予期せぬ遭遇は不思議な事でも無いのだが。 「あぁ、その、驚かないで下さい、私達は殺し合う気は無いですから」 「そうそう、殺し合う気は無いよハイエナ君」 「……ほ、本当か? ……俺も、だけど……俺、能登和久」 「私は浅井さららです」 「私は滝沢晶子」 打ち解けた所で互いに自己紹介をする三人。 ここでもさららは和久に自分の姉、うららを見てないかどうか尋ねるが返って来た返答は否定であった。 和久もうららは見ていないと言う事だった。 「…お姉ちゃん…どこにいるんだろ」 殺し合いが始まって数時間経っているが、姉の安否は未だ知れず。 さららの不安と苛立ちは募るばかり。それが読めない晶子では無く、流石に空気を読み無意味なタッチはやめた。 「…放送時刻が迫っているんだけど、さららちゃん」 「え?」 「げっ…もうそんな時間か…」 晶子が懐中時計を見てさららに放送時刻が近い事を伝える。 「……放送始まるまで、ここにいましょうか……良い? 能登君」 「え? …あ、うん」 和久としても綺麗な女性二人といたかったので、易々と承諾した。 さららは姉、うららが心配であったが無理をしても仕方無いと考える。 (お姉ちゃん、無事でいて欲しい……) 姉の無事を願いながら、さららは晶子、和久と共に廃駐在所にて放送を待つ事をした。 【朝/D-6廃駐在所】 【♀02番:浅井さらら】 [状態]健康 [装備]日本刀「梅雪」 [持物]基本支給品一式 [思考・行動] 0:殺し合いはしない。姉(浅井うらら)、殺し合いに乗っていない人を捜す。 1:滝沢さん、能登君と行動。放送を待つ。 [備考] ※特に無し。 【♀10番:滝沢晶子】 [状態]健康 [装備]錆びた裁切鋏(調達品) [持物]基本支給品一式、マラカス [思考・行動] 0:殺し合いはしたくない。死にたくない。 1:さららちゃん、能登君と行動。放送を待つ。 [備考] ※特に無し。 【♂13番:能登和久】 [状態]健康 [装備]54式拳銃(8/8) [持物]基本支給品一式、54式拳銃予備マガジン(3)、ノートパソコン [思考・行動] 0:殺し合いはしたくない。首輪を調べたいけど…。 1:浅井さららさん、滝沢さんと行動。放送を待つ。 [備考] ※ノートパソコンには特別な機能は入っていないようですが、もしかしたらまだ何かあるかもしれません。しかし、無いかもしれません。 |021:[[とても怖くて、勇気が無くて]]|目次順|023:[[戸惑う間も無くただ受け入れる現実は]]| |010:[[田圃の妖精]]|浅井さらら|| |010:[[田圃の妖精]]|滝沢晶子|| |013:[[ハイエナって良いイメージ湧かないけど]]|能登和久||
22:INCONVENIENT IDEAL 「かわゆいーかわゆいー」 「ちょ…もうちょっと離れて下さい滝沢さん」 滝沢晶子の可愛い物好きのツボにヒットしてしまった犬耳少女浅井さららは、 長時間に渡り晶子にくっつかれやや疲労していた。 ただくっつくだけなら良いのだが、スカートの中に手を突っ込んだり胸を揉もうとしたまでするのだから堪らない。 しかし次第にそれが嫌で無くなっていく自分にも呆れていた。 「ああもういい加減にして下さい! 歩けないでしょうが!」 「いけずぅ~」 「~~~! あ…あそこに駐在所っぽい建物がありますよ。あそこで休憩しましょう」 「そうだね…」 「変な事しないで下さいね」 「例えばどんな?」 「…………」 まともに相手をしていては疲れる一方だと、さららは溜息をついた。 駐在所だったと思しき建物の入口扉を潜る。 交番部分には、何十年も前の指名手配の張り紙や、防犯ポスターが残っており、かつての名残を思わせていた。 埃っぽく、天井も抜け板がカーテンのように垂れ下がっている。 「誰かいたりしない?」 「…先客はいそうですね、注意しましょう」 奥には住居スペースがあるらしい。二人はそれぞれ武器を携え奥へと進む。 そして発見した。和室で横になり眠っているハイエナ獣人の少年を。 「…どうする? 起こす?」 「……殺し合いに乗っていたらマズいですし……ここは放置で……他の場所に」 「う…うーん…」 「「!!」」 ハイエナ獣人の少年が目覚め、二人は硬直する。 「あー…寝ちゃったよ……あ、あれ? 誰? え? うああ!?」 ハイエナ少年、能登和久が驚くのも無理は無いだろう、目覚めた時目の前に見知らぬ女性が二人いるのだから。 もっとも殺し合いと言う状況の中、予期せぬ遭遇は不思議な事でも無いのだが。 「あぁ、その、驚かないで下さい、私達は殺し合う気は無いですから」 「そうそう、殺し合う気は無いよハイエナ君」 「……ほ、本当か? ……俺も、だけど……俺、能登和久」 「私は浅井さららです」 「私は滝沢晶子」 打ち解けた所で互いに自己紹介をする三人。 ここでもさららは和久に自分の姉、うららを見てないかどうか尋ねるが返って来た返答は否定であった。 和久もうららは見ていないと言う事だった。 「…お姉ちゃん…どこにいるんだろ」 殺し合いが始まって数時間経っているが、姉の安否は未だ知れず。 さららの不安と苛立ちは募るばかり。それが読めない晶子では無く、流石に空気を読み無意味なタッチはやめた。 「…放送時刻が迫っているんだけど、さららちゃん」 「え?」 「げっ…もうそんな時間か…」 晶子が懐中時計を見てさららに放送時刻が近い事を伝える。 「……放送始まるまで、ここにいましょうか……良い? 能登君」 「え? …あ、うん」 和久としても綺麗な女性二人といたかったので、易々と承諾した。 さららは姉、うららが心配であったが無理をしても仕方無いと考える。 (お姉ちゃん、無事でいて欲しい……) 姉の無事を願いながら、さららは晶子、和久と共に廃駐在所にて放送を待つ事をした。 【朝/D-6廃駐在所】 【♀02番:浅井さらら】 [状態]健康 [装備]日本刀「梅雪」 [持物]基本支給品一式 [思考・行動] 0:殺し合いはしない。姉(浅井うらら)、殺し合いに乗っていない人を捜す。 1:滝沢さん、能登君と行動。放送を待つ。 [備考] ※特に無し。 【♀10番:滝沢晶子】 [状態]健康 [装備]錆びた裁切鋏(調達品) [持物]基本支給品一式、マラカス [思考・行動] 0:殺し合いはしたくない。死にたくない。 1:さららちゃん、能登君と行動。放送を待つ。 [備考] ※特に無し。 【♂13番:能登和久】 [状態]健康 [装備]54式拳銃(8/8) [持物]基本支給品一式、54式拳銃予備マガジン(3)、ノートパソコン [思考・行動] 0:殺し合いはしたくない。首輪を調べたいけど…。 1:浅井さららさん、滝沢さんと行動。放送を待つ。 [備考] ※ノートパソコンには特別な機能は入っていないようですが、もしかしたらまだ何かあるかもしれません。しかし、無いかもしれません。 |021:[[とても怖くて、勇気が無くて]]|目次順|023:[[戸惑う間も無くただ受け入れる現実は]]| |010:[[田圃の妖精]]|浅井さらら|030:[[人生山あり谷あり奈落あり]]| |010:[[田圃の妖精]]|滝沢晶子|030:[[人生山あり谷あり奈落あり]]| |013:[[ハイエナって良いイメージ湧かないけど]]|能登和久|030:[[人生山あり谷あり奈落あり]]|

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