冷血なりせば

「冷血なりせば」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

冷血なりせば」(2011/05/21 (土) 21:21:20) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

38:冷血なりせば 公民館を訪れた杉原めぐみは、入口を潜った瞬間に鼻をついた血の臭いに驚く。 「何…? …あ? !」 ホールの奥の方に人が倒れていた。銀髪の、黒い服を着た人間の青年。 血を流して全く動かない。もしかしなくても死んでいるだろう。 漂う激臭は血だけでは無く何か、劇薬を思わせる刺激臭もする。公民館の奥からのようだ。 「何なのここ…何が起きたの?」 奥へ進む事を躊躇うめぐみ。 「……めぐみ? めぐみなのか?」 「…え?」 その時、背後から聞き覚えのある男の声が聞こえた。 聞き間違える筈は無い、その声は自分が良く知る、最愛の人物の声。 めぐみは後ろを振り向く。そして、その表情が急速に明るくなった。 紛れも無く、そこにいたのは、自分の義理の兄――杉原豊和だった。 「お兄ちゃ――――」 喜び、めぐみは兄の元に飛び込もうとしたが、出来なかった。 兄、豊和の顔が驚愕に染まる。なぜそんな表情をするのだろう――背中から、熱い何かが突き抜けた。 何かが爆ぜるような音が聞こえたがすぐに全ての物音が遠くなる。 急速に意識が遠退くのを感じるめぐみ。兄の所まで行けず、その場で床に崩れ落ちた。 「……み! め……ぃぃぃ!!」 「……お…兄…ちゃん」 喉の奥から熱い液体が溢れる。身体がとても痛くて、熱くて、でもすぐに冷たくなって、寒くなって―――。 めぐみは誰かに抱き抱えられるのを辛うじて感じた。 天井と、日の光が入り込む天窓、そして、大好きな兄の顔。 涙を流している。何か叫んでいるようだがもう聞こえない。とても寒く、怖かったが兄に抱き抱えられていると知り、 めぐみはとても安心した。親に抱かれた子供のように。 ――お兄ちゃん、泣かないで…。 そう言おうと思ったが、喉の奥に鉄錆の味がする液体が詰まり声も出せない。 そして、ふっと、静かにめぐみの息は絶えた。 「う、あ、ああああ」 自分の腕の中で動かなくなったシェパード種犬獣人の少女――自分の最愛の義理の妹を見下ろし、 青年――杉原豊和は絶望し、悲しみに暮れた。 再会出来たと思った直後、妹は死んだ。 「……こ…の」 涙で濡れた顔は憤怒の表情へと変わり、妹を背後から銃撃した赤髪の狐の少女を豊和は睨み付ける。 少女、小神さくらは感情の感じられない濁った眼で、豊和と視線を合わせる。 「よくも…よくもおおおお!!」 激しい感情の流れに任せ、豊和は持っていたS&WM686プラスをさくらに向け、何度も引き金を引く。 ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! カチッ カチッ カチッ カチッ シリンダー内に装填されていた.357マグナム弾6発を全て撃ち尽くした後も、しばらく豊和は引き金を引いていた。 3発目を胴体に食らった辺りでさくらは口から血を吐き床にうつ伏せに崩れ落ちた。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……う…うううううう……めぐみ、めぐみ………!」 既に冷たくなりつつある妹の死体に縋り涙を流す豊和。 妹のために殺し合いに乗った。それが間違いだと言う事にも気付いていた。だから神様が罰を下したとでも言うのか。 「あんまりだっ…こんなの……俺は…俺はああああ」 残酷過ぎる現実は彼の心を容赦無く引き裂く。 殺し合いと言う絶望的な状況下において妹の存在だけが豊和の生きる希望だった。 妹のためなら何だってする。人殺しでも、何でも。既に一人殺した。だが、無駄になった。 何を言っても最早過去形にしかならない。 「めぐみ、ごめんよ、めぐみぃ…」 目の前にいたのに、妹を守れなかった罪悪感が込み上げ、妹の骸に豊和は謝罪の言葉を掛けた。 「…申し訳無いと思うのなら、杉原豊和、あなたは死ねば良い」 「………あ……あ?」 ダァン!! 「…杉原豊和、あなたが行く場所は、杉原めぐみとは、違う場所かもしれないけれど」 眉間を撃ち抜かれ妹の傍で死に絶えた青年を見下ろし、無感動な口調でさくらはそう言った。 &color(red){【杉原めぐみ  死亡】} &color(red){【杉原豊和  死亡】} &color(red){【残り8人】} 【昼/D-4公民館】 【小神さくら】 [状態]腹部に散弾被弾、胸部に銃弾被弾(活動にやや支障を来す可能性有) [服装]白カッターシャツに茶色スカート [装備]Cz75B(3/15) [持物]基本支給品一式、スチーブンスM520(3/5)、12ゲージショットシェル(15)、IMIマイクロウージー(0/32) 、 ウージー予備マガジン(32×4)、Cz75予備マガジン(15×3)、IMIジェリコ941(16/16)、IMIジェリコ941予備マガジン(16×3)、 ツァスタバM57(6/9)、ツァスタバM57予備マガジン(9×3)、スタームルガー.22ピストル(0/10)、スタームルガー.22ピストル予備マガジン(10×3)、 S&WM10ミリタリー&ポリス(6/6)、.38SP弾(12)、ベレッタM1938A(12/40)、ベレッタM1938A予備マガジン(40×5)、苗刀、短ドス刀、硫酸瓶(2)、 サバイバルナイフ、ブッシュナイフ、発破用ダイナマイト(3) [思考] 1:殺し合いの遂行。 [備考] ※特に無し。 |[[シーソーゲームは続いてく]]|時系列順|[[一番楽な方法]]| |[[シーソーゲームは続いてく]]|投下順|[[一番楽な方法]]| |[[離れていても]]|&color(red){杉原めぐみ}|&color(red){死亡}| |[[離れていても]]|&color(red){杉原豊和}|&color(red){死亡}| |[[狂人は狂人によって葬られその狂人は虚空に消える]]|小神さくら|[[一番楽な方法]]|
38:冷血なりせば 公民館を訪れた杉原めぐみは、入口を潜った瞬間に鼻をついた血の臭いに驚く。 「何…? …あ? !」 ホールの奥の方に人が倒れていた。銀髪の、黒い服を着た人間の青年。 血を流して全く動かない。もしかしなくても死んでいるだろう。 漂う激臭は血だけでは無く何か、劇薬を思わせる刺激臭もする。公民館の奥からのようだ。 「何なのここ…何が起きたの?」 奥へ進む事を躊躇うめぐみ。 「……めぐみ? めぐみなのか?」 「…え?」 その時、背後から聞き覚えのある男の声が聞こえた。 聞き間違える筈は無い、その声は自分が良く知る、最愛の人物の声。 めぐみは後ろを振り向く。そして、その表情が急速に明るくなった。 紛れも無く、そこにいたのは、自分の義理の兄――杉原豊和だった。 「お兄ちゃ――――」 喜び、めぐみは兄の元に飛び込もうとしたが、出来なかった。 兄、豊和の顔が驚愕に染まる。なぜそんな表情をするのだろう――背中から、熱い何かが突き抜けた。 何かが爆ぜるような音が聞こえたがすぐに全ての物音が遠くなる。 急速に意識が遠退くのを感じるめぐみ。兄の所まで行けず、その場で床に崩れ落ちた。 「……み! め……ぃぃぃ!!」 「……お…兄…ちゃん」 喉の奥から熱い液体が溢れる。身体がとても痛くて、熱くて、でもすぐに冷たくなって、寒くなって―――。 めぐみは誰かに抱き抱えられるのを辛うじて感じた。 天井と、日の光が入り込む天窓、そして、大好きな兄の顔。 涙を流している。何か叫んでいるようだがもう聞こえない。とても寒く、怖かったが兄に抱き抱えられていると知り、 めぐみはとても安心した。親に抱かれた子供のように。 ――お兄ちゃん、泣かないで…。 そう言おうと思ったが、喉の奥に鉄錆の味がする液体が詰まり声も出せない。 そして、ふっと、静かにめぐみの息は絶えた。 「う、あ、ああああ」 自分の腕の中で動かなくなったシェパード種犬獣人の少女――自分の最愛の義理の妹を見下ろし、 青年――杉原豊和は絶望し、悲しみに暮れた。 再会出来たと思った直後、妹は死んだ。 「……こ…の」 涙で濡れた顔は憤怒の表情へと変わり、妹を背後から銃撃した赤髪の狐の少女を豊和は睨み付ける。 少女、小神さくらは感情の感じられない濁った眼で、豊和と視線を合わせる。 「よくも…よくもおおおお!!」 激しい感情の流れに任せ、豊和は持っていたS&WM686プラスをさくらに向け、何度も引き金を引く。 ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! カチッ カチッ カチッ カチッ シリンダー内に装填されていた.357マグナム弾6発を全て撃ち尽くした後も、しばらく豊和は引き金を引いていた。 3発目を胴体に食らった辺りでさくらは口から血を吐き床にうつ伏せに崩れ落ちた。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……う…うううううう……めぐみ、めぐみ………!」 既に冷たくなりつつある妹の死体に縋り涙を流す豊和。 妹のために殺し合いに乗った。それが間違いだと言う事にも気付いていた。だから神様が罰を下したとでも言うのか。 「あんまりだっ…こんなの……俺は…俺はああああ」 残酷過ぎる現実は彼の心を容赦無く引き裂く。 殺し合いと言う絶望的な状況下において妹の存在だけが豊和の生きる希望だった。 妹のためなら何だってする。人殺しでも、何でも。既に一人殺した。だが、無駄になった。 何を言っても最早過去形にしかならない。 「めぐみ、ごめんよ、めぐみぃ…」 目の前にいたのに、妹を守れなかった罪悪感が込み上げ、妹の骸に豊和は謝罪の言葉を掛けた。 「…申し訳無いと思うのなら、杉原豊和、あなたは死ねば良い」 「………あ……あ?」 ダァン!! 「…杉原豊和、あなたが行く場所は、杉原めぐみとは、違う場所かもしれないけれど」 眉間を撃ち抜かれ妹の傍で死に絶えた青年を見下ろし、無感動な口調でさくらはそう言った。 &color(red){【杉原めぐみ  死亡】} &color(red){【杉原豊和  死亡】} &color(red){【残り8人】} 【昼/D-4公民館】 【小神さくら】 [状態]腹部に散弾被弾、胸部に銃弾被弾(活動にやや支障を来す可能性有) [服装]白カッターシャツに茶色スカート [装備]Cz75B(3/15) [持物]基本支給品一式、スチーブンスM520(3/5)、12ゲージショットシェル(15)、IMIマイクロウージー(0/32) 、 ウージー予備マガジン(32×4)、Cz75予備マガジン(15×3)、IMIジェリコ941(16/16)、IMIジェリコ941予備マガジン(16×3)、 ツァスタバM57(6/9)、ツァスタバM57予備マガジン(9×3)、スタームルガー.22ピストル(0/10)、スタームルガー.22ピストル予備マガジン(10×3)、 S&WM10ミリタリー&ポリス(6/6)、.38SP弾(12)、ベレッタM1938A(12/40)、ベレッタM1938A予備マガジン(40×5)、苗刀、短ドス刀、硫酸瓶(2)、 サバイバルナイフ、ブッシュナイフ、発破用ダイナマイト(3) [思考] 1:殺し合いの遂行。 [備考] ※特に無し。 |[[シーソーゲームは続いてく]]|時系列順|[[一番楽な方法]]| |[[シーソーゲームは続いてく]]|投下順|[[一番楽な方法]]| |[[離れていても]]|&color(red){杉原めぐみ}|&color(red){死亡}| |[[離れていても]]|&color(red){杉原豊和}|&color(red){死亡}| |[[狂人は狂人によって葬られその狂人は虚空に消える]]|小神さくら|[[終列車]]|

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。