虚無

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32:虚無 人狼清野利秀、少女日野詩織、人狼の女性北条春奈、猫獣人の少年神田川住春。 四人はE-5エリア市街地にある民家、近藤家にて放送を聞いた。 「18人ね…」 利秀が呟く。他の三人も口には出さなかったが大体利秀と同じ気持ちのようだ。 殺し合いは確実に進行している。殺し合いに乗っている人間は確実に存在するのだと。 「…この辺は禁止エリアにはなってないな…」 地図にペンで○印と時刻が書かれたエリアを見る四人。 利秀は次の行き先に学校か公民館を予定していたが、学校のあるエリアは禁止エリアに指定されてしまった。 一時間後に立入禁止になる場所にわざわざ行く事も無いだろう。 「公民館に行ってみるか…他に行きたい所あるか? 三人」 「いや、それで良いと思う」 「私も」 「俺も…」 「よし…ちょっと、食事を取って、その後公民館に行ってみよう」 次の行き先を公民館に定め、各々食事を取り始めた。 食事後、各自荷物を纏め、玄関から外に出る。冷やかな風が道路を吹き抜けている。 散弾銃スチーブンスM520を構え、警戒しながら利秀が先頭を切る。 続いてブッシュナイフを携えた詩織、軍用スコップを携えた住春、自動拳銃IMIジェリコ941を構えた春奈が続く。 しばらく進み、ある曲がり角を利秀が建物の陰から顔だけ出して覗き込み、様子を見る。 路肩に停められた自動車、自転車、シャッターの下りた店舗。動く影は見当たらない。 「よし、大丈――――」 ピッ ピッ 不意に首輪探知機が鳴り始めた。そして後ろの三人に安全を伝えようと振り向いた利秀の目に映ったもの。 「ッ ………!! ガ……ヤメ゛、ェ、ギ、ヒッ」 何者かに喉笛を刃物で掻き切られている最後尾の春奈の姿だった。 「春奈ッ!?」 「!?」 「え?」 春奈の前にいた住春は背後から生温かい液体が自分の身体に掛かるのを感じる。 その液体は赤く、鉄錆の臭いがした。そして振り向くと。 「グッ」 額の辺りに衝撃を感じ、直後、住春は何も考えられなくなった。 「…詩織、伏せろ!!」 利秀が叫んだ。詩織は即座に地面に伏せる。そして利秀が持つ散弾銃の銃口が火を噴いた。 ドォン!! 「……っ!」 襲撃者――赤髪を持った狐の少女の胴体に散弾が食い込み、少女は大きく後ろに吹き飛ばされ、 地面に倒れ動きを止めた。そして、詩織と利秀が倒れた二人に駆け寄るが、もう息は無かった。 「何てこった……くそっ……」 「……」 目の前で二人の同行者が殺害された事にショックを受ける人狼の男。 出会って数時間しか経っていないがそれでも仲間を失ってしまった事は悲しい。 「清野さんのせいじゃないよ……」 「……ありがとうな、詩織」 自分の事を励ましてくれる少女に、人狼は礼を言った。 ダダダダダダダダダダダダッ!! 「……っ あ……?」 「カハッ……」 利秀と詩織の身体を無数の灼熱が貫いた。 二人は何が起きたのか良く理解出来なかったが、理解する時間はどうやら与えられないらしい。 身体中の激痛と共に急速に意識が遠退く。 「グ…ぁ……し、詩織ィ…」 「嘘……お、終わるの? 終わり? こ、こん………な」 霞んで行く視界、失われて行く感覚の中、二人は自分達がゲームオーバーとなった現実に、ただただ絶望した。 動かなくなった四人を見下ろし、腹部を散弾で損傷したはずの狐の少女、小神さくらは無言で立つ。 濁った死んだ魚のような目は相も変わらず何の感情も映さない。 人狼の女性が持っていた拳銃と予備マガジン、猫獣人の少年の額に刺さったままのサバイバルナイフ、 少女の持つブッシュナイフ、人狼の持っていた散弾銃と予備弾、更に発破用ダイナマイトを回収する。 サバイバルナイフの汚れを住春の衣服で拭き取る。 「……」 そして装備を利秀が持っていた散弾銃スチーブンスM520に持ち替え、小神さくらはその場を後にした。 &color(red){【北条春奈  死亡】} &color(red){【神田川住春  死亡】} &color(red){【清野利秀  死亡】} &color(red){【日野詩織  死亡】} &color(red){【残り20人】} 【午前/E-5市街地北西部】 【小神さくら】 [状態]腹部に散弾被弾(活動に支障無し) [服装]白カッターシャツに茶色スカート [装備]スチーブンスM520(4/5) [持物]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(15)、IMIマイクロウージー(0/32) 、 ウージー予備マガジン(32×4)、Cz75B(15/15)、Cz75予備マガジン(15×3)、IMIジェリコ941(16/16)、 IMIジェリコ941予備マガジン(16×3)、サバイバルナイフ、ブッシュナイフ、発破用ダイナマイト(3) [思考] 1:殺し合いの遂行。 [備考] ※どこに向かうかは不明です。 ※E-5市街地北西部に清野利秀、日野詩織、北条春奈、神田川住春の死体及び四人のデイパックが放置されています。 |[[若い者はええのうby甲子太郎爺]]|時系列順|[[離れていても]]| |[[若い者はええのうby甲子太郎爺]]|投下順|[[離れていても]]| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){清野利秀}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){日野詩織}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){北条春奈}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){神田川住春}|&color(red){死亡}| |[[空っぽの器には何も入らず]]|小神さくら|[[]]|
32:虚無 人狼清野利秀、少女日野詩織、人狼の女性北条春奈、猫獣人の少年神田川住春。 四人はE-5エリア市街地にある民家、近藤家にて放送を聞いた。 「18人ね…」 利秀が呟く。他の三人も口には出さなかったが大体利秀と同じ気持ちのようだ。 殺し合いは確実に進行している。殺し合いに乗っている人間は確実に存在するのだと。 「…この辺は禁止エリアにはなってないな…」 地図にペンで○印と時刻が書かれたエリアを見る四人。 利秀は次の行き先に学校か公民館を予定していたが、学校のあるエリアは禁止エリアに指定されてしまった。 一時間後に立入禁止になる場所にわざわざ行く事も無いだろう。 「公民館に行ってみるか…他に行きたい所あるか? 三人」 「いや、それで良いと思う」 「私も」 「俺も…」 「よし…ちょっと、食事を取って、その後公民館に行ってみよう」 次の行き先を公民館に定め、各々食事を取り始めた。 食事後、各自荷物を纏め、玄関から外に出る。冷やかな風が道路を吹き抜けている。 散弾銃スチーブンスM520を構え、警戒しながら利秀が先頭を切る。 続いてブッシュナイフを携えた詩織、軍用スコップを携えた住春、自動拳銃IMIジェリコ941を構えた春奈が続く。 しばらく進み、ある曲がり角を利秀が建物の陰から顔だけ出して覗き込み、様子を見る。 路肩に停められた自動車、自転車、シャッターの下りた店舗。動く影は見当たらない。 「よし、大丈――――」 ピッ ピッ 不意に首輪探知機が鳴り始めた。そして後ろの三人に安全を伝えようと振り向いた利秀の目に映ったもの。 「ッ ………!! ガ……ヤメ゛、ェ、ギ、ヒッ」 何者かに喉笛を刃物で掻き切られている最後尾の春奈の姿だった。 「春奈ッ!?」 「!?」 「え?」 春奈の前にいた住春は背後から生温かい液体が自分の身体に掛かるのを感じる。 その液体は赤く、鉄錆の臭いがした。そして振り向くと。 「グッ」 額の辺りに衝撃を感じ、直後、住春は何も考えられなくなった。 「…詩織、伏せろ!!」 利秀が叫んだ。詩織は即座に地面に伏せる。そして利秀が持つ散弾銃の銃口が火を噴いた。 ドォン!! 「……っ!」 襲撃者――赤髪を持った狐の少女の胴体に散弾が食い込み、少女は大きく後ろに吹き飛ばされ、 地面に倒れ動きを止めた。そして、詩織と利秀が倒れた二人に駆け寄るが、もう息は無かった。 「何てこった……くそっ……」 「……」 目の前で二人の同行者が殺害された事にショックを受ける人狼の男。 出会って数時間しか経っていないがそれでも仲間を失ってしまった事は悲しい。 「清野さんのせいじゃないよ……」 「……ありがとうな、詩織」 自分の事を励ましてくれる少女に、人狼は礼を言った。 ダダダダダダダダダダダダッ!! 「……っ あ……?」 「カハッ……」 利秀と詩織の身体を無数の灼熱が貫いた。 二人は何が起きたのか良く理解出来なかったが、理解する時間はどうやら与えられないらしい。 身体中の激痛と共に急速に意識が遠退く。 「グ…ぁ……し、詩織ィ…」 「嘘……お、終わるの? 終わり? こ、こん………な」 霞んで行く視界、失われて行く感覚の中、二人は自分達がゲームオーバーとなった現実に、ただただ絶望した。 動かなくなった四人を見下ろし、腹部を散弾で損傷したはずの狐の少女、小神さくらは無言で立つ。 濁った死んだ魚のような目は相も変わらず何の感情も映さない。 人狼の女性が持っていた拳銃と予備マガジン、猫獣人の少年の額に刺さったままのサバイバルナイフ、 少女の持つブッシュナイフ、人狼の持っていた散弾銃と予備弾、更に発破用ダイナマイトを回収する。 サバイバルナイフの汚れを住春の衣服で拭き取る。 「……」 そして装備を利秀が持っていた散弾銃スチーブンスM520に持ち替え、小神さくらはその場を後にした。 &color(red){【北条春奈  死亡】} &color(red){【神田川住春  死亡】} &color(red){【清野利秀  死亡】} &color(red){【日野詩織  死亡】} &color(red){【残り20人】} 【午前/E-5市街地北西部】 【小神さくら】 [状態]腹部に散弾被弾(活動に支障無し) [服装]白カッターシャツに茶色スカート [装備]スチーブンスM520(4/5) [持物]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(15)、IMIマイクロウージー(0/32) 、 ウージー予備マガジン(32×4)、Cz75B(15/15)、Cz75予備マガジン(15×3)、IMIジェリコ941(16/16)、 IMIジェリコ941予備マガジン(16×3)、サバイバルナイフ、ブッシュナイフ、発破用ダイナマイト(3) [思考] 1:殺し合いの遂行。 [備考] ※どこに向かうかは不明です。 ※E-5市街地北西部に清野利秀、日野詩織、北条春奈、神田川住春の死体及び四人のデイパックが放置されています。 |[[若い者はええのうby甲子太郎爺]]|時系列順|[[離れていても]]| |[[若い者はええのうby甲子太郎爺]]|投下順|[[離れていても]]| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){清野利秀}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){日野詩織}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){北条春奈}|&color(red){死亡}| |[[遠いね…こんな近いのに…遠いね…。]]|&color(red){神田川住春}|&color(red){死亡}| |[[空っぽの器には何も入らず]]|小神さくら|[[狂人は狂人によって葬られその狂人は虚空に消える]]|

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