静寂を斬り裂く悲鳴

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「こりゃ大変な事に巻き込まれちゃったよ……」 住宅街。 普段ならそこに住まう住人達の生活音でにぎわうその場所は、不気味なほど静かだった。 そんな静かな場所に、泉こなたは一人でいた。 「えーっと、多分私いるここは……塔が見えて学校も見える、それに野球場も見えるってことはD-3ってところで良いのかな?」 普段地図を見るなんてことはあまりしない彼女だったが、この時ばかりは確認しないといけない。 何せ今自分がいる場所で行われているのは『殺し合い』なのだ。 そんなの漫画や小説の中だけだと思っていたが、いざ自分がその場に放り込まれる事になるとは。 「そうだ、名簿名簿。」 デイパックから名簿を取り出し、中に書いてある名前を確認する。 何故そうしようと思ったのか、分からなかったが、そうせずにはいられない何かがあった。 「…え、ウソでしょ……?」 信じたくなかった。 無機質に羅列された名前の中にそれはあった。 3人の親友の名前。 柊かがみ、柊つかさ、高良みゆき。 「………」 しばし、こなたは呆然としていた。 びゅう、と吹いた一陣の風が彼女の意識を戻す。 「……た、大変だ!」 この場は殺し合いの場だ。 殺し合いに乗った人間がいるかもしれない。 というか絶対にいる。 そんな危険人物と3人が遭遇していたら―― 一瞬頭に浮かんだ最悪の光景を、ブンブンと頭を振って振りはらう。 なんとかして一刻も早く3人と合流しなくちゃ。 でもどこに行けば会える? どうしよう、どうしよう、どうしよう―― 「っと、落ち着けこなた。クールになれ、クールに……まずこんな時は深呼吸を……」 落ち着こうとこなたは深く息を吸い込んだ。 その瞬間だった。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 突如周りに響く、若い男の絶叫。 それを聞いたこなたは――ひどくむせた。 少し時を戻そう。 その声の主が目を覚ました時まで。 その男は、死んだ魚の眼のような目をしていた。 銀色の天然パーマの髪はだらしなくぼさぼさに伸びきっている。 着ている和服もあちこちだらしなく垂れ下がり、汚れている。 彼の名前は坂田銀時。 天人が支配する江戸で万事屋を営む男だった。 そんな銀時は、先ほど見た光景を夢だと思っていた。 殺し合い? そんなのジャンプでやろうもんならPTAにボッコボコにされるだろーがよ。 うん、悪い夢だ、これは。 そう思い銀時は頭をぼりぼりとかこうと手を頭にやろうとした。 そして気付いた。 首に巻かれている、異質なものに。 それが意味する事―――先程の光景は夢でも何でもなく、現実であった事に。 だから、銀時は叫んだ。 この理不尽な現実に対する言いようのない感情を爆発させるべく叫んだ。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 ひとしきりむせたあと、こなたは考える。 今の声…恐らくこの殺し合いに乗った人の声ではないだろう。 だがそうやすやすと接触していいものなのだろうか? それにこんな大きな声を出してそれに引かれるように殺人者がやってこようものなら… こなたは慌ててデイパックの中に手を突っ込み、自衛のためのアイテムを取り出した。 「って、何これ……」 出てきたのはマシンガンだった。 イングラムM10サブマシンガン。 十分に人を殺せる、この殺し合いの場では『当たり』に相当するアイテムだった。 一方、大きな声をあげてしまった銀時は自分の愚かな行動を思いっきり後悔していた。 (ヤベエエエエエエエ!!誰かいるよ!!ひょっとしてマーダーですか!?銀さんココでジ・エンドなんですかァ?!) ドッと、冷や汗が滝のように銀時の身体を伝う。 (いやいやいやいや、ジャンプの主人公である銀さんがこんな序盤で死ぬわけねーだろ。きっと銀さんの支給品はマシンガンとか核兵器とかそんな…) 汗が滲む手をデイパックの中に突っ込み、アイテムを取り出す。 「……は?」 出てきたのは―― 大きな、それはそれは大きな犬のぬいぐるみだった。 白鳥隆士が蒼葉梢の誕生日にプレゼントした、亜米利加的犬(アメリカンドッグ)。 この殺し合いの場では、誰がどう見ても『はずれ』にあたるアイテムだった。 この不運に、銀時はもう一度叫ぶ。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 夜の闇を切り裂くように、銀時の叫びが木霊した。 【D-3住宅街/1日目朝】 【泉こなた@らき☆すた】 [状態]健康 [装備]イングラムM10サブマシンガン@BATTLE ROYALE [道具]基本支給品一式(他にもアイテムがある可能性があります。) [思考]1:え、ちょ、どうしよう……?    2:かがみ、つかさ、みゆきとの早い合流    3:殺し合いには乗らない [備考]高校三年生時からの参戦 【坂田銀時@銀魂】 [状態]健康 [装備]なし [道具]基本支給品一式(他にもアイテムがある可能性があります。)、亜米利加的犬@まほらば [思考]1:嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!     2:誰かいるよー!勘弁してくれよー!     3:基本的に殺し合いはしない |001:[[全ての人間に死を]]|投下順|003:[[少女の出会い]]| |001:[[全ての人間に死を]]|時系列順|003:[[少女の出会い]]| |&color(aqua){GAME START}|泉こなた|[[]]| |&color(aqua){GAME START}|坂田銀時|[[]]|
「こりゃ大変な事に巻き込まれちゃったよ……」 住宅街。 普段ならそこに住まう住人達の生活音でにぎわうその場所は、不気味なほど静かだった。 そんな静かな場所に、泉こなたは一人でいた。 「えーっと、多分私いるここは……塔が見えて学校も見える、それに野球場も見えるってことはD-3ってところで良いのかな?」 普段地図を見るなんてことはあまりしない彼女だったが、この時ばかりは確認しないといけない。 何せ今自分がいる場所で行われているのは『殺し合い』なのだ。 そんなの漫画や小説の中だけだと思っていたが、いざ自分がその場に放り込まれる事になるとは。 「そうだ、名簿名簿。」 デイパックから名簿を取り出し、中に書いてある名前を確認する。 何故そうしようと思ったのか、分からなかったが、そうせずにはいられない何かがあった。 「…え、ウソでしょ……?」 信じたくなかった。 無機質に羅列された名前の中にそれはあった。 3人の親友の名前。 柊かがみ、柊つかさ、高良みゆき。 「………」 しばし、こなたは呆然としていた。 びゅう、と吹いた一陣の風が彼女の意識を戻す。 「……た、大変だ!」 この場は殺し合いの場だ。 殺し合いに乗った人間がいるかもしれない。 というか絶対にいる。 そんな危険人物と3人が遭遇していたら―― 一瞬頭に浮かんだ最悪の光景を、ブンブンと頭を振って振りはらう。 なんとかして一刻も早く3人と合流しなくちゃ。 でもどこに行けば会える? どうしよう、どうしよう、どうしよう―― 「っと、落ち着けこなた。クールになれ、クールに……まずこんな時は深呼吸を……」 落ち着こうとこなたは深く息を吸い込んだ。 その瞬間だった。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 突如周りに響く、若い男の絶叫。 それを聞いたこなたは――ひどくむせた。 少し時を戻そう。 その声の主が目を覚ました時まで。 その男は、死んだ魚の眼のような目をしていた。 銀色の天然パーマの髪はだらしなくぼさぼさに伸びきっている。 着ている和服もあちこちだらしなく垂れ下がり、汚れている。 彼の名前は坂田銀時。 天人が支配する江戸で万事屋を営む男だった。 そんな銀時は、先ほど見た光景を夢だと思っていた。 殺し合い? そんなのジャンプでやろうもんならPTAにボッコボコにされるだろーがよ。 うん、悪い夢だ、これは。 そう思い銀時は頭をぼりぼりとかこうと手を頭にやろうとした。 そして気付いた。 首に巻かれている、異質なものに。 それが意味する事―――先程の光景は夢でも何でもなく、現実であった事に。 だから、銀時は叫んだ。 この理不尽な現実に対する言いようのない感情を爆発させるべく叫んだ。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 ひとしきりむせたあと、こなたは考える。 今の声…恐らくこの殺し合いに乗った人の声ではないだろう。 だがそうやすやすと接触していいものなのだろうか? それにこんな大きな声を出してそれに引かれるように殺人者がやってこようものなら… こなたは慌ててデイパックの中に手を突っ込み、自衛のためのアイテムを取り出した。 「って、何これ……」 出てきたのはマシンガンだった。 イングラムM10サブマシンガン。 十分に人を殺せる、この殺し合いの場では『当たり』に相当するアイテムだった。 一方、大きな声をあげてしまった銀時は自分の愚かな行動を思いっきり後悔していた。 (ヤベエエエエエエエ!!誰かいるよ!!ひょっとしてマーダーですか!?銀さんココでジ・エンドなんですかァ?!) ドッと、冷や汗が滝のように銀時の身体を伝う。 (いやいやいやいや、ジャンプの主人公である銀さんがこんな序盤で死ぬわけねーだろ。きっと銀さんの支給品はマシンガンとか核兵器とかそんな…) 汗が滲む手をデイパックの中に突っ込み、アイテムを取り出す。 「……は?」 出てきたのは―― 大きな、それはそれは大きな犬のぬいぐるみだった。 白鳥隆士が蒼葉梢の誕生日にプレゼントした、亜米利加的犬(アメリカンドッグ)。 この殺し合いの場では、誰がどう見ても『はずれ』にあたるアイテムだった。 この不運に、銀時はもう一度叫ぶ。 「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 夜の闇を切り裂くように、銀時の叫びが木霊した。 【D-3住宅街/1日目朝】 【泉こなた@らき☆すた】 [状態]健康 [装備]イングラムM10サブマシンガン@BATTLE ROYALE [道具]基本支給品一式(他にもアイテムがある可能性があります。) [思考]1:え、ちょ、どうしよう……?    2:かがみ、つかさ、みゆきとの早い合流    3:殺し合いには乗らない [備考]高校三年生時からの参戦 【坂田銀時@銀魂】 [状態]健康 [装備]なし [道具]基本支給品一式(他にもアイテムがある可能性があります。)、亜米利加的犬@まほらば [思考]1:嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!     2:誰かいるよー!勘弁してくれよー!     3:基本的に殺し合いはしない |001:[[全ての人間に死を]]|投下順|003:[[少女の出会い]]| |001:[[全ての人間に死を]]|時系列順|003:[[少女の出会い]]| |&color(aqua){GAME START}|泉こなた|028:[[初対面の相手には、言葉遣いを気をつけよう]]| |&color(aqua){GAME START}|坂田銀時|028:[[初対面の相手には、言葉遣いを気をつけよう]]|

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