導かれしバカたち

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46話 導かれしバカたち 「……どこへ行った?」 刻命裕也は先程まで追っていた二人の姿を捜していた。 見失う事は無いと思っていたが、見失ってしまったのだ。 「…まあ、行きそうな場所は見当付くけどな」 裕也はこの市街地に島役場跡や病院跡と言った目立つ施設が多く存在する事を思い出す。 学校跡もあるが既に立入禁止エリアになっている筈。 もし地図に詳細が記載されていないそ辺りにあるような廃屋や廃墟に入っていたら話は別だが、 恐らく役場跡や病院跡に向かえば遭遇する可能性は高いだろう。 「……?」 ふと裕也は北方向の道路の向こうから、一つの影が走ってくるのを確認した。 (何だあれは…犬? いや狼か?) どうやら紺色と白の毛皮を持つ、かなり大きな狼のようだが、 殺気立たせて自分の方へ走ってくる。 (あれも参加者か? まあ良い…どうも俺を襲う気みたいだ、なら――) 刻命は自動小銃H&KHK91の銃口を狼に向け、引き金を引いた。 ドォン! ドォン! ドォン! だが、放たれた音速の弾丸をその狼は難なくかわしてしまう。 「何て奴だよ…!」 少し焦りの色を見せた刻命は連続して引き金を引くが、やはりかわされる。 そして、 「ガアアアッ!!」 かなりのスピードで、狼が刻命の喉元目掛けて飛び掛かった。 ガキィッ! だが間一髪、刻命はHK91を盾に狼の牙を防ぐ。 しかし衝撃で後ろに倒され、刻命はHK91を手放してしまった。 狼の強靭な顎により、HK91は簡単にレシーバーからくの字に折り曲げられ使用不能にされた。 「くそ…まずいな、これは」 鉄くずと化したHK91をアスファルトに吐き捨て、刻命を睨み付ける狼。 狼との間合い、そして狼の俊敏性を考えると刻命が予備の武器を取り出す前に、 狼が刻命を八つ裂きにするのが早い。 万事休すか―――流石の刻命も諦めかけた。 だが―――背後からも殺気を感じた。 「ッ!!」 咄嗟に刻命は身体を横に跳ばした。 ダァン! 「ギャヒィッ!!!」 一発の銃声と共に刻命の前の狼が悲鳴を上げてのたうち回る。 「!! え、エルンスト!!」 刻命の背後に回っていた狼――エルンストのマスター、神無月紗斗が悲痛な叫びをあげた。 刻命の背中を狙った紗斗の銃は、標的が突然身体を横に跳ばした事により、 射程の線の上にいたエルンストの右目から後頭部にかけて銃弾が貫いてしまった。 右目を失い、脳漿と血を撒き散らしていたが、使い魔であるエルンストは、 マスターである紗斗が死ぬか、一定時間紗斗と性交しない限り死ぬ事は無い。 「うぐ、ああああ、目が、目があああ! マスター酷いですよおおお」 「ごめんなさい! ごめんなさい! だって相手が急に横に動いたから…」 「痛い、痛い…ああ、俺の脳みそが飛び散っているぅ! 子犬の時苦労して覚えた 九九とおばあちゃんの家のタンスの中身の記憶が飛んでしまいましたよぉ……」 「九九は良いとしておばあちゃんって? おばあちゃんいるの?」 「いますよ一応…う、うわああ脳みそ落ちるうううう! あああ、香川県の県庁所在地どこだっけ!? 方程式の解き方! 日本の初代総理大臣って誰だっけ!? 気持ち良くなってチ○コが大きくなるの、 何て言うんだっけ!? 記憶がああ! 記憶がどんどん消えて行くううう!!」 「エルンストー!」 「マスター!! 助けて下さい!!」 「何コントやってんだお前ら」 痺れを切らした刻命が、デイパックからS&WM686プラスで紗斗とエルンストを銃撃した。 「…結局…私達は…ネタ要員……なんだね」 「……そんな事無いです…俺達、輝けたと思いますよ…マスター」 「そう…かな……うん…そう思う事に……しよう」 「…何これ」 呆れたような表情を浮かべる刻命一人が残された。 &color(red){【神無月紗斗@オリキャラ・女  死亡】} &color(red){【残り6人】} &color(red){【魔狼エルンスト@意思持ち支給品  活動停止】} 【一日目/昼/F-5市街地跡】 【刻命裕也@コープスパーティーBCRF】 [状態]肉体疲労(中)、呆れ [装備]S&WM686プラス(0/7) [道具]基本支給品一式、H&KHK91のマガジン(5)、.357マグナム弾(21)、 S&WM629クラシック(6/6)、.44マグナム弾(12)、クロスボウ(1/1)、 クロスボウの矢(15)、サバイバルナイフ、スペツナズナイフ(2)、数字の羅列が書かれた紙 [思考] 1:殺し合いを楽しむ。 2:……何これ。 [備考] ※Cp3にて持田由香と遭遇する前からの参戦です。 ※浅井きらら、シクルゥの装備を回収しました。 ※F-5一帯に銃声が響きました。 ※H&KHK91は破壊され、F-5市街地跡に放置されています。 |[[青年は牡馬の夢を見る]]|時系列順|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|投下順|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|刻命裕也|[[]]| |[[Two cruel people]]|神無月紗斗|&color(red){死亡}| |[[Two cruel people]]|魔狼エルンスト|&color(red){活動停止}|
46話 導かれしバカたち 「……どこへ行った?」 刻命裕也は先程まで追っていた二人の姿を捜していた。 見失う事は無いと思っていたが、見失ってしまったのだ。 「…まあ、行きそうな場所は見当付くけどな」 裕也はこの市街地に島役場跡や病院跡と言った目立つ施設が多く存在する事を思い出す。 学校跡もあるが既に立入禁止エリアになっている筈。 もし地図に詳細が記載されていないそ辺りにあるような廃屋や廃墟に入っていたら話は別だが、 恐らく役場跡や病院跡に向かえば遭遇する可能性は高いだろう。 「……?」 ふと裕也は北方向の道路の向こうから、一つの影が走ってくるのを確認した。 (何だあれは…犬? いや狼か?) どうやら紺色と白の毛皮を持つ、かなり大きな狼のようだが、 殺気立たせて自分の方へ走ってくる。 (あれも参加者か? まあ良い…どうも俺を襲う気みたいだ、なら――) 刻命は自動小銃H&KHK91の銃口を狼に向け、引き金を引いた。 ドォン! ドォン! ドォン! だが、放たれた音速の弾丸をその狼は難なくかわしてしまう。 「何て奴だよ…!」 少し焦りの色を見せた刻命は連続して引き金を引くが、やはりかわされる。 そして、 「ガアアアッ!!」 かなりのスピードで、狼が刻命の喉元目掛けて飛び掛かった。 ガキィッ! だが間一髪、刻命はHK91を盾に狼の牙を防ぐ。 しかし衝撃で後ろに倒され、刻命はHK91を手放してしまった。 狼の強靭な顎により、HK91は簡単にレシーバーからくの字に折り曲げられ使用不能にされた。 「くそ…まずいな、これは」 鉄くずと化したHK91をアスファルトに吐き捨て、刻命を睨み付ける狼。 狼との間合い、そして狼の俊敏性を考えると刻命が予備の武器を取り出す前に、 狼が刻命を八つ裂きにするのが早い。 万事休すか―――流石の刻命も諦めかけた。 だが―――背後からも殺気を感じた。 「ッ!!」 咄嗟に刻命は身体を横に跳ばした。 ダァン! 「ギャヒィッ!!!」 一発の銃声と共に刻命の前の狼が悲鳴を上げてのたうち回る。 「!! え、エルンスト!!」 刻命の背後に回っていた狼――エルンストのマスター、神無月紗斗が悲痛な叫びをあげた。 刻命の背中を狙った紗斗の銃は、標的が突然身体を横に跳ばした事により、 射程の線の上にいたエルンストの右目から後頭部にかけて銃弾が貫いてしまった。 右目を失い、脳漿と血を撒き散らしていたが、使い魔であるエルンストは、 マスターである紗斗が死ぬか、一定時間紗斗と性交しない限り死ぬ事は無い。 「うぐ、ああああ、目が、目があああ! マスター酷いですよおおお」 「ごめんなさい! ごめんなさい! だって相手が急に横に動いたから…」 「痛い、痛い…ああ、俺の脳みそが飛び散っているぅ! 子犬の時苦労して覚えた 九九とおばあちゃんの家のタンスの中身の記憶が飛んでしまいましたよぉ……」 「九九は良いとしておばあちゃんって? おばあちゃんいるの?」 「いますよ一応…う、うわああ脳みそ落ちるうううう! あああ、香川県の県庁所在地どこだっけ!? 方程式の解き方! 日本の初代総理大臣って誰だっけ!? 気持ち良くなってチ○コが大きくなるの、 何て言うんだっけ!? 記憶がああ! 記憶がどんどん消えて行くううう!!」 「エルンストー!」 「マスター!! 助けて下さい!!」 「何コントやってんだお前ら」 痺れを切らした刻命が、デイパックからS&WM686プラスで紗斗とエルンストを銃撃した。 「…結局…私達は…ネタ要員……なんだね」 「……そんな事無いです…俺達、輝けたと思いますよ…マスター」 「そう…かな……うん…そう思う事に……しよう」 「…何これ」 呆れたような表情を浮かべる刻命一人が残された。 &color(red){【神無月紗斗@オリキャラ・女  死亡】} &color(red){【残り6人】} &color(red){【魔狼エルンスト@意思持ち支給品  活動停止】} 【一日目/昼/F-5市街地跡】 【刻命裕也@コープスパーティーBCRF】 [状態]肉体疲労(中)、呆れ [装備]S&WM686プラス(0/7) [道具]基本支給品一式、H&KHK91のマガジン(5)、.357マグナム弾(21)、 S&WM629クラシック(6/6)、.44マグナム弾(12)、クロスボウ(1/1)、 クロスボウの矢(15)、サバイバルナイフ、スペツナズナイフ(2)、数字の羅列が書かれた紙 [思考] 1:殺し合いを楽しむ。 2:……何これ。 [備考] ※Cp3にて持田由香と遭遇する前からの参戦です。 ※浅井きらら、シクルゥの装備を回収しました。 ※F-5一帯に銃声が響きました。 ※H&KHK91は破壊され、F-5市街地跡に放置されています。 |[[青年は牡馬の夢を見る]]|時系列順|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|投下順|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|刻命裕也|[[下校の時刻を過ぎています。まだ残っている生徒は……]]| |[[Two cruel people]]|神無月紗斗|&color(red){死亡}| |[[Two cruel people]]|魔狼エルンスト|&color(red){活動停止}|

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