いっそ朽ちた箱舟に

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いっそ朽ちた箱舟に」(2011/01/27 (木) 21:31:40) の最新版変更点

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47話 いっそ朽ちた箱舟に 「おーい樹里…………あ、あぁ!?」 首輪の解析を一度中断し見張り役を任せている北沢樹里の様子を見に、 島役場一階ロビー跡にやってきた妖狼上杉憲顕が見たものは、 変わり果てた樹里の姿だった。 「な、何だ、何で、死んでいるんだ…!?」 樹里は目を開いたまま、床に仰向けに倒れ息絶えていた。 外傷は見当たらず、襲撃を受けたに痕跡も見当たらない。 「……?」 要するになぜ樹里が死んでしまったのか、憲顕には全く理解出来なかった。 「……上杉さ、!?」 「伊東さんか…」 島役場へと戻った伊東鴨太郎は、目の前の光景に我が目を疑う。 「北沢君!? …し、死んでいる、一体何があったんだ」 「分からない…様子を見に来た時には、もう…」 「誰かに襲われたのか…? いや、それにしては傷が見当たらないな」 「侵入されたような痕跡も見当たらないんだ」 「……気味が悪いな……とにかく、北沢君をこのままにしておく訳にもいかないな」 「ああ…」 樹里の死因が気になったが、それより樹里の死体を放置にしておくのはまずいと考え、 伊東と憲顕は樹里の死体を適当な部屋まで運んだ。 そして再びロビーに戻った所で、憲顕がふと気付く。 伊東と共に行動していたはずの少女――篠原世以子の姿が見当たらない。 「伊東さん、一緒にいたあの女の子は――?」 「……篠原君は、友達に会う事が出来た」 「そ、そうか……いや、その篠原は」 「…死んだよ」 「なっ……!?」 「襲撃されてね……その友達と共に、殺された。その襲撃者は僕が始末したが」 「何てこった……クソッ」 どんどん仲間が減っていく事にやり切れない思いを抱く憲顕。 一刻も早く首輪を何とかしなければならない。 「……首輪はどうなっているんだ?」 「…ああ…それは………ん?」 「はぁっ…はぁ…ああ? 先客がいたのか?」 「ハァ…ハァ…」 島役場に新たな二人の参加者が訪れる。 サングラスをかけた男と猫耳尻尾の女性。 二人共何かから逃げてきたのだろうか息を切らしていた。 (ありゃ真選組の隊長制服だな…だが見た事ねぇ顔だ…) サングラスの男――長谷川泰三はここに来て初めて見覚えのある格好の人物に出会った。 もっとも伊東鴨太郎については彼は何も知らなかったが。 「お、俺達は殺し合う気は無い。襲われて、逃げてきたんだ」 「し…信じて、頂けますか?」 「……どうする? ああ言っているけど、伊東さん」 「……分かった。信じよう」 伊東と憲顕は長谷川泰三と猫娘――中崎美奈を仲間に加える事にした。 ◆◆◆ 自己紹介の後、憲顕は伊東、泰三、美奈に突然筆談を命じる。 何事が分からない三人に憲顕は自分のデイパックからメモ帳と鉛筆を取り出し、 前足で器用に文字を書き連ねた。 『いいか、これから首輪を調べて分かった事を話す』 『まず一つ、盗聴されてる』 その一文に三人が驚く。 首にはめられた首輪に備わっているのは爆破機能だけでは無いらしい。 『つまり参加者間の会話は主催者に筒抜けになっているって事か』 『ああそうだ長谷川さん』 『要するに首輪解除についての話は可能な限り口にはせず、 筆談で行うべき、と言いたいんだな』 『そうだ。伊東さん。それに長谷川さんと中崎さん』 参加者間の会話が筒抜けになっている事を考慮すると、 首輪についての話題を口にする事は非常に危険と推測された。 殺し合いを破綻させ兼ねない行動なら主催側はどんな手を使ってでも阻止しようと するだろう――最悪、首輪を爆破される可能性があった。 『そう言う事だ――引き続き、俺は首輪を調べる。さっき伝えた事、くれぐれも守ってくれ』 三人に念を押し、憲顕の筆談は終わった。 【一日目/昼/E-6島役場跡】 【上杉憲顕@オリキャラ・男】 [状態]口元が血塗れ [装備]シグザウアーSP2340(11/12) [道具]基本支給品一式、シグザウアーSP2340のマガジン(3)、 ウィンチェスターM1897(5/5)、12ゲージショットシェル(15)、 Gew41マウザー社試作型(8/10) 、Gew41マウザー社試作型のマガジン(5)、 井岡永遠の首輪(分解)、山崎孝一の首輪(分解)、ノートパソコン(バッテリー残り98%) [思考] 1:殺し合いはしたくない。首輪を解析する。 2:伊東さん、長谷川さん、中崎さんと行動。 [備考] ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【伊東鴨太郎@銀魂】 [状態]良好 [装備]姫鶴一文字 [道具]基本支給品一式、S&WM36(5/5)、.38スペシャル弾(15)、 ブローニングM1918(9/20)、ブローニングM1918のマガジン(5)、エグゼキューショナーズソード、 鉈インスタントカメラ(残り使用回数5)、 グロック26(10/10)、グロック26のマガジン(3) [思考] 1:殺し合いには乗らない。上杉君に首輪解析を任せる。 2:上杉さん、長谷川さん、中崎さんと行動。 [備考] ※本編死亡後からの参戦です。 ※シルヴィアの外見を記憶しました。 ※篠原世以子から中嶋直美、岸沼良樹、篠崎あゆみの情報を得ました。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【長谷川泰三@銀魂】 [状態]肉体疲労(中) [装備]木刀 [道具]基本支給品一式、無病息災のお守り [思考] 1:何が何でも生き残る。 2:上杉さん、伊東さん、美奈と行動。 3:襲撃者(刻命裕也)は……。 [備考] ※原作二年後ショック編以降からの参戦です。 ※倉沢ほのかの外見を記憶しました。 ※倉沢ほのかの言った「裕也君」が名簿に乗っている「刻命裕也」ではないかと思っています。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【中崎美奈@オリキャラ・女】 [状態]肉体疲労(中) [装備]トンプソンコンテンダーピストル(1/1) [道具]基本支給品一式、5.56㎜×45NATO弾(30) [思考] 1:殺し合いから脱出したい。 2:長谷川さん、伊東さん、上杉さんと行動。 3:襲撃者(刻命裕也)は……。 [備考] ※長谷川泰三の話の中の少女(倉沢ほのか)の言っていた「裕也君」を、 名簿の「刻命裕也」ではないかと思っています。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 ※北沢樹里の死体は役場内の一室に安置されています。 |[[導かれしバカたち]]|時系列順|[[俺得ロワ4th第二回放送――そして]]| |[[導かれしバカたち]]|投下順|[[俺得ロワ4th第二回放送――そして]]| |[[分子記号片割れのよう]]|上杉憲顕|[[]]| |[[闇に濡れたCatastrophe]]|伊東鴨太郎|[[]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|長谷川泰三|[[]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|中崎美奈|[[]]|
47話 いっそ朽ちた箱舟に 「おーい樹里…………あ、あぁ!?」 首輪の解析を一度中断し見張り役を任せている北沢樹里の様子を見に、 島役場一階ロビー跡にやってきた妖狼上杉憲顕が見たものは、 変わり果てた樹里の姿だった。 「な、何だ、何で、死んでいるんだ…!?」 樹里は目を開いたまま、床に仰向けに倒れ息絶えていた。 外傷は見当たらず、襲撃を受けたに痕跡も見当たらない。 「……?」 要するになぜ樹里が死んでしまったのか、憲顕には全く理解出来なかった。 「……上杉さ、!?」 「伊東さんか…」 島役場へと戻った伊東鴨太郎は、目の前の光景に我が目を疑う。 「北沢君!? …し、死んでいる、一体何があったんだ」 「分からない…様子を見に来た時には、もう…」 「誰かに襲われたのか…? いや、それにしては傷が見当たらないな」 「侵入されたような痕跡も見当たらないんだ」 「……気味が悪いな……とにかく、北沢君をこのままにしておく訳にもいかないな」 「ああ…」 樹里の死因が気になったが、それより樹里の死体を放置にしておくのはまずいと考え、 伊東と憲顕は樹里の死体を適当な部屋まで運んだ。 そして再びロビーに戻った所で、憲顕がふと気付く。 伊東と共に行動していたはずの少女――篠原世以子の姿が見当たらない。 「伊東さん、一緒にいたあの女の子は――?」 「……篠原君は、友達に会う事が出来た」 「そ、そうか……いや、その篠原は」 「…死んだよ」 「なっ……!?」 「襲撃されてね……その友達と共に、殺された。その襲撃者は僕が始末したが」 「何てこった……クソッ」 どんどん仲間が減っていく事にやり切れない思いを抱く憲顕。 一刻も早く首輪を何とかしなければならない。 「……首輪はどうなっているんだ?」 「…ああ…それは………ん?」 「はぁっ…はぁ…ああ? 先客がいたのか?」 「ハァ…ハァ…」 島役場に新たな二人の参加者が訪れる。 サングラスをかけた男と猫耳尻尾の女性。 二人共何かから逃げてきたのだろうか息を切らしていた。 (ありゃ真選組の隊長制服だな…だが見た事ねぇ顔だ…) サングラスの男――長谷川泰三はここに来て初めて見覚えのある格好の人物に出会った。 もっとも伊東鴨太郎については彼は何も知らなかったが。 「お、俺達は殺し合う気は無い。襲われて、逃げてきたんだ」 「し…信じて、頂けますか?」 「……どうする? ああ言っているけど、伊東さん」 「……分かった。信じよう」 伊東と憲顕は長谷川泰三と猫娘――中崎美奈を仲間に加える事にした。 ◆◆◆ 自己紹介の後、憲顕は伊東、泰三、美奈に突然筆談を命じる。 何事が分からない三人に憲顕は自分のデイパックからメモ帳と鉛筆を取り出し、 前足で器用に文字を書き連ねた。 『いいか、これから首輪を調べて分かった事を話す』 『まず一つ、盗聴されてる』 その一文に三人が驚く。 首にはめられた首輪に備わっているのは爆破機能だけでは無いらしい。 『つまり参加者間の会話は主催者に筒抜けになっているって事か』 『ああそうだ長谷川さん』 『要するに首輪解除についての話は可能な限り口にはせず、 筆談で行うべき、と言いたいんだな』 『そうだ。伊東さん。それに長谷川さんと中崎さん』 参加者間の会話が筒抜けになっている事を考慮すると、 首輪についての話題を口にする事は非常に危険と推測された。 殺し合いを破綻させ兼ねない行動なら主催側はどんな手を使ってでも阻止しようと するだろう――最悪、首輪を爆破される可能性があった。 『そう言う事だ――引き続き、俺は首輪を調べる。さっき伝えた事、くれぐれも守ってくれ』 三人に念を押し、憲顕の筆談は終わった。 【一日目/昼/E-6島役場跡】 【上杉憲顕@オリキャラ・男】 [状態]口元が血塗れ [装備]シグザウアーSP2340(11/12) [道具]基本支給品一式、シグザウアーSP2340のマガジン(3)、 ウィンチェスターM1897(5/5)、12ゲージショットシェル(15)、 Gew41マウザー社試作型(8/10) 、Gew41マウザー社試作型のマガジン(5)、 井岡永遠の首輪(分解)、山崎孝一の首輪(分解)、ノートパソコン(バッテリー残り98%) [思考] 1:殺し合いはしたくない。首輪を解析する。 2:伊東さん、長谷川さん、中崎さんと行動。 [備考] ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【伊東鴨太郎@銀魂】 [状態]良好 [装備]姫鶴一文字 [道具]基本支給品一式、S&WM36(5/5)、.38スペシャル弾(15)、 ブローニングM1918(9/20)、ブローニングM1918のマガジン(5)、エグゼキューショナーズソード、 鉈インスタントカメラ(残り使用回数5)、 グロック26(10/10)、グロック26のマガジン(3) [思考] 1:殺し合いには乗らない。上杉君に首輪解析を任せる。 2:上杉さん、長谷川さん、中崎さんと行動。 [備考] ※本編死亡後からの参戦です。 ※シルヴィアの外見を記憶しました。 ※篠原世以子から中嶋直美、岸沼良樹、篠崎あゆみの情報を得ました。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【長谷川泰三@銀魂】 [状態]肉体疲労(中) [装備]木刀 [道具]基本支給品一式、無病息災のお守り [思考] 1:何が何でも生き残る。 2:上杉さん、伊東さん、美奈と行動。 3:襲撃者(刻命裕也)は……。 [備考] ※原作二年後ショック編以降からの参戦です。 ※倉沢ほのかの外見を記憶しました。 ※倉沢ほのかの言った「裕也君」が名簿に乗っている「刻命裕也」ではないかと思っています。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 【中崎美奈@オリキャラ・女】 [状態]肉体疲労(中) [装備]トンプソンコンテンダーピストル(1/1) [道具]基本支給品一式、5.56㎜×45NATO弾(30) [思考] 1:殺し合いから脱出したい。 2:長谷川さん、伊東さん、上杉さんと行動。 3:襲撃者(刻命裕也)は……。 [備考] ※長谷川泰三の話の中の少女(倉沢ほのか)の言っていた「裕也君」を、 名簿の「刻命裕也」ではないかと思っています。 ※首輪から盗聴されている事に気付きました。 ※北沢樹里の死体は役場内の一室に安置されています。 |[[導かれしバカたち]]|時系列順|[[俺得ロワ4th第二回放送――そして]]| |[[導かれしバカたち]]|投下順|[[俺得ロワ4th第二回放送――そして]]| |[[分子記号片割れのよう]]|上杉憲顕|[[下校の時刻を過ぎています。まだ残っている生徒は……]]| |[[闇に濡れたCatastrophe]]|伊東鴨太郎|[[下校の時刻を過ぎています。まだ残っている生徒は……]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|長谷川泰三|[[下校の時刻を過ぎています。まだ残っている生徒は……]]| |[[青年は牡馬の夢を見る]]|中崎美奈|[[下校の時刻を過ぎています。まだ残っている生徒は……]]|

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