青年は牡馬の夢を見る

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45話 青年は牡馬の夢を見る 長谷川泰三の一行は、ようやく柔らかい地面から固いアスファルトを踏む事が出来た。 「やっと街に出れたな…だけどここはどの辺なんだ?」 「長谷川さん、向こうの方に灯台が見えるぜ」 忠敏が遠方に微かに見える灯台らしき建造物を指差した。 「確かに灯台だな」 「えーと……北の方にあるから、多分この辺はエリアF-4だと思います」 レナモンが視認し、美奈がコンパスを確認し、そこから現在位置を割り出した。 「となると近くにあるのは…役場跡か。取り敢えず、そこに行こうぜ」 「ああ」 「そうですね…」 「分かった」 学校跡のあるエリアは既に禁止エリアになっている筈なので、 四人は泰三の提案でエリアE-7に存在する島役場跡に向かう事にした。 (…今思ったけど…こんな見晴らしの良い所で固まって動くのはアリか?) 泰三がふと心の中でそう思う。 ドォン!! その疑問の答えは、目の前でレナモンが胸元から血を噴き出した事により導き出された。 (…な……撃たれた、のか……? 意識が―――あぁ―――こんな―――――) 心臓を撃ち抜かれたレナモンは、その場にうつ伏せに倒れた。 ピクピクと身体が痙攣し、アスファルトの上に赤い水溜まりが出来る。 泰三、忠敏、美奈の三人は突然の出来事にしばらく言葉を失っていたが。 ドォン!! ドォン!! 二発の、同じ銃声が響き渡り、今度は忠敏の背中から腹にかけ灼熱の槍が貫いた。 「あ゛…!」 「……た、忠敏ィ!!」 「い、嫌あああ! 倉持さ―――」 ドォン! ドォン! ドォン! 腹と口から血を流す忠敏に駆け寄ろうとする二人を銃撃が阻む。 堪らず泰三と美奈は傍の建物の陰に隠れた。 忠敏は腹を押さえ、苦しげな表情を浮かべながらその場に倒れている。 「腹が…痛ぇ」 「忠敏! しっかりしろ!」 「倉持さん!」 「……いいよもう。これ、助かんないわ」 襲い来る眠気と寒気に、忠敏は自分の死を直感した。 「馬鹿言うな!」 「…俺は、良いから…二人で、逃げてよ」 「嫌です! 見捨てられませんよ!!」 「……頼むよ……」 そう言っている間にも忠敏の腹部の銃創からはドクドクと血液が流出していく。 それを見た泰三と美奈も、もう手遅れだと分かってしまった。 だからと言って簡単に見捨てる事は出来ない。だが――――。 「……美奈、一、二の、三、で飛び出して、走れ」 「! そんな…長谷川さん! 倉持さんを見捨てるんですか!?」 苦渋の判断を下す泰三に美奈が非難の声をあげる。 「…あの出血じゃ、本人の言う通り、もう助からない」 「そんな…そんな」 「…忠敏が逃げろって言ってるんだ。それを汲んでやろう」 「……うっ、う」 「…泣くなよ美奈さん、元々赤の他人だぜ俺ら。泣かなくても良いんだよ」 「でもっ…」 ドォン! 「……もう、猶予無いよ。早く、行ってくれよ」 「……分かった」 「ううっ……!」 「美奈、行くぞ。一、二の……三!!」 泰三の合図で、泰三と美奈は建物の陰から飛び出し島役場の方角へ全力で走った。 「おっと…逃げるかよ」 廃車の陰から、自動小銃H&KHK91を携えた長身の少年、刻命裕也が現れ、 逃走する二人を追跡に入る。 途中で、虫の息の男と、既に動かなくなっている黄色い狐のような謎の生き物に視線をやる。 自分は銃に関しては素人だが、意外と当てられるものなのかと、刻命は感心していた。 「ラーン、ラビットラーン! アハハハハ!」 笑いながら、刻命は前方に見える二人組の背中を追った。 「……長谷川さん、美奈……頑張ってくれよ」 もはや視界は暗く聞こえる音も遠い。 忠敏はいよいよ死の瞬間を迎えようとしていた。 「…あぁ……もう一度、馬にケツ犯されたかったな……」 馬の極太に後門を激しく掻き回された時の至上の快感をもう味わう事が出来ないと思うと、 それだけがとても心残りであった。 「………あー……あの世に……オス馬は…いるのかねー………」 それが忠敏の最期の言葉となった。 &color(red){【レナモン@デジモン  死亡】} &color(red){【倉持忠敏@オリキャラ・男  死亡】} &color(red){【残り7人】} 【一日目/昼/F-4市街地跡】 【長谷川泰三@銀魂】 [状態]肉体疲労(中)、島役場方面へ走っている、悲しみ [装備]木刀 [道具]基本支給品一式、無病息災のお守り [思考] 1:何が何でも生き残る。 2:忠敏…レナモン…。 3:美奈と共に襲撃者(刻命裕也)から逃げる。 [備考] ※原作二年後ショック編以降からの参戦です。 ※倉沢ほのかの外見を記憶しました。 ※倉沢ほのかの言った「裕也君」が名簿に乗っている「刻命裕也」ではないかと思っています。 【中崎美奈@オリキャラ・女】 [状態]肉体疲労(中)、島役場方面へ走っている、悲しみ [装備]トンプソンコンテンダーピストル(1/1) [道具]基本支給品一式、5.56㎜×45NATO弾(30) [思考] 1:殺し合いから脱出したい。 2:倉持さん…レナモンさん…。 3:長谷川さんと共に襲撃者(刻命裕也)から逃げる。 [備考] ※長谷川泰三の話の中の少女(倉沢ほのか)の言っていた「裕也君」を、 名簿の「刻命裕也」ではないかと思っています。 【刻命裕也@コープスパーティーBCRF】 [状態]良好、長谷川泰三と中崎美奈を追跡中 [装備]H&KHK91(13/20)、 [道具]基本支給品一式、H&KHK91のマガジン(5)、S&WM686プラス(7/7) 、 .357マグナム弾(21)、S&WM629クラシック(6/6) .44マグナム弾(12)、クロスボウ(1/1)、 クロスボウの矢(15)、サバイバルナイフ、スペツナズナイフ(2)、数字の羅列が書かれた紙 [思考] 1:殺し合いを楽しむ。 2:前方の二人(長谷川泰三、中崎美奈)を追う。 [備考] ※Cp3にて持田由香と遭遇する前からの参戦です。 ※浅井きらら、シクルゥの装備を回収しました。 ※F-4一帯に銃声が響きました。 ※F-4市街地跡にレナモン、倉持忠敏の死体及び所持品が放置されています。 |[[闇に濡れたCatastrophe]]|時系列順|[[]]| |[[闇に濡れたCatastrophe]]|投下順|[[]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|長谷川泰三|[[|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| ]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|倉持忠敏|&color(red){死亡}| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|中崎美奈|[[|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| ]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|レナモン|&color(red){死亡}| |[[不実な夢に溺れた僕は]]|刻命裕也|[[導かれしバカたち]]|
45話 青年は牡馬の夢を見る 長谷川泰三の一行は、ようやく柔らかい地面から固いアスファルトを踏む事が出来た。 「やっと街に出れたな…だけどここはどの辺なんだ?」 「長谷川さん、向こうの方に灯台が見えるぜ」 忠敏が遠方に微かに見える灯台らしき建造物を指差した。 「確かに灯台だな」 「えーと……北の方にあるから、多分この辺はエリアF-4だと思います」 レナモンが視認し、美奈がコンパスを確認し、そこから現在位置を割り出した。 「となると近くにあるのは…役場跡か。取り敢えず、そこに行こうぜ」 「ああ」 「そうですね…」 「分かった」 学校跡のあるエリアは既に禁止エリアになっている筈なので、 四人は泰三の提案でエリアE-7に存在する島役場跡に向かう事にした。 (…今思ったけど…こんな見晴らしの良い所で固まって動くのはアリか?) 泰三がふと心の中でそう思う。 ドォン!! その疑問の答えは、目の前でレナモンが胸元から血を噴き出した事により導き出された。 (…な……撃たれた、のか……? 意識が―――あぁ―――こんな―――――) 心臓を撃ち抜かれたレナモンは、その場にうつ伏せに倒れた。 ピクピクと身体が痙攣し、アスファルトの上に赤い水溜まりが出来る。 泰三、忠敏、美奈の三人は突然の出来事にしばらく言葉を失っていたが。 ドォン!! ドォン!! 二発の、同じ銃声が響き渡り、今度は忠敏の背中から腹にかけ灼熱の槍が貫いた。 「あ゛…!」 「……た、忠敏ィ!!」 「い、嫌あああ! 倉持さ―――」 ドォン! ドォン! ドォン! 腹と口から血を流す忠敏に駆け寄ろうとする二人を銃撃が阻む。 堪らず泰三と美奈は傍の建物の陰に隠れた。 忠敏は腹を押さえ、苦しげな表情を浮かべながらその場に倒れている。 「腹が…痛ぇ」 「忠敏! しっかりしろ!」 「倉持さん!」 「……いいよもう。これ、助かんないわ」 襲い来る眠気と寒気に、忠敏は自分の死を直感した。 「馬鹿言うな!」 「…俺は、良いから…二人で、逃げてよ」 「嫌です! 見捨てられませんよ!!」 「……頼むよ……」 そう言っている間にも忠敏の腹部の銃創からはドクドクと血液が流出していく。 それを見た泰三と美奈も、もう手遅れだと分かってしまった。 だからと言って簡単に見捨てる事は出来ない。だが――――。 「……美奈、一、二の、三、で飛び出して、走れ」 「! そんな…長谷川さん! 倉持さんを見捨てるんですか!?」 苦渋の判断を下す泰三に美奈が非難の声をあげる。 「…あの出血じゃ、本人の言う通り、もう助からない」 「そんな…そんな」 「…忠敏が逃げろって言ってるんだ。それを汲んでやろう」 「……うっ、う」 「…泣くなよ美奈さん、元々赤の他人だぜ俺ら。泣かなくても良いんだよ」 「でもっ…」 ドォン! 「……もう、猶予無いよ。早く、行ってくれよ」 「……分かった」 「ううっ……!」 「美奈、行くぞ。一、二の……三!!」 泰三の合図で、泰三と美奈は建物の陰から飛び出し島役場の方角へ全力で走った。 「おっと…逃げるかよ」 廃車の陰から、自動小銃H&KHK91を携えた長身の少年、刻命裕也が現れ、 逃走する二人を追跡に入る。 途中で、虫の息の男と、既に動かなくなっている黄色い狐のような謎の生き物に視線をやる。 自分は銃に関しては素人だが、意外と当てられるものなのかと、刻命は感心していた。 「ラーン、ラビットラーン! アハハハハ!」 笑いながら、刻命は前方に見える二人組の背中を追った。 「……長谷川さん、美奈……頑張ってくれよ」 もはや視界は暗く聞こえる音も遠い。 忠敏はいよいよ死の瞬間を迎えようとしていた。 「…あぁ……もう一度、馬にケツ犯されたかったな……」 馬の極太に後門を激しく掻き回された時の至上の快感をもう味わう事が出来ないと思うと、 それだけがとても心残りであった。 「………あー……あの世に……オス馬は…いるのかねー………」 それが忠敏の最期の言葉となった。 &color(red){【レナモン@デジモン  死亡】} &color(red){【倉持忠敏@オリキャラ・男  死亡】} &color(red){【残り7人】} 【一日目/昼/F-4市街地跡】 【長谷川泰三@銀魂】 [状態]肉体疲労(中)、島役場方面へ走っている、悲しみ [装備]木刀 [道具]基本支給品一式、無病息災のお守り [思考] 1:何が何でも生き残る。 2:忠敏…レナモン…。 3:美奈と共に襲撃者(刻命裕也)から逃げる。 [備考] ※原作二年後ショック編以降からの参戦です。 ※倉沢ほのかの外見を記憶しました。 ※倉沢ほのかの言った「裕也君」が名簿に乗っている「刻命裕也」ではないかと思っています。 【中崎美奈@オリキャラ・女】 [状態]肉体疲労(中)、島役場方面へ走っている、悲しみ [装備]トンプソンコンテンダーピストル(1/1) [道具]基本支給品一式、5.56㎜×45NATO弾(30) [思考] 1:殺し合いから脱出したい。 2:倉持さん…レナモンさん…。 3:長谷川さんと共に襲撃者(刻命裕也)から逃げる。 [備考] ※長谷川泰三の話の中の少女(倉沢ほのか)の言っていた「裕也君」を、 名簿の「刻命裕也」ではないかと思っています。 【刻命裕也@コープスパーティーBCRF】 [状態]良好、長谷川泰三と中崎美奈を追跡中 [装備]H&KHK91(13/20)、 [道具]基本支給品一式、H&KHK91のマガジン(5)、S&WM686プラス(7/7) 、 .357マグナム弾(21)、S&WM629クラシック(6/6) .44マグナム弾(12)、クロスボウ(1/1)、 クロスボウの矢(15)、サバイバルナイフ、スペツナズナイフ(2)、数字の羅列が書かれた紙 [思考] 1:殺し合いを楽しむ。 2:前方の二人(長谷川泰三、中崎美奈)を追う。 [備考] ※Cp3にて持田由香と遭遇する前からの参戦です。 ※浅井きらら、シクルゥの装備を回収しました。 ※F-4一帯に銃声が響きました。 ※F-4市街地跡にレナモン、倉持忠敏の死体及び所持品が放置されています。 |[[闇に濡れたCatastrophe]]|時系列順|[[導かれしバカたち]]| |[[闇に濡れたCatastrophe]]|投下順|[[導かれしバカたち]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|長谷川泰三|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|倉持忠敏|&color(red){死亡}| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|中崎美奈|[[いっそ朽ちた箱舟に]]| |[[綺麗なもの綺麗だって笑えたあの季節]]|レナモン|&color(red){死亡}| |[[不実な夢に溺れた僕は]]|刻命裕也|[[導かれしバカたち]]|

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