あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない

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あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない」(2011/01/23 (日) 16:26:47) の最新版変更点

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022話:あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない 阿部高和とシリウスは先の放送の結果を待ち続けていた。 灯台の入口付近で、武器を装備しながら待つ。 「ううん、誰も来ないな」 「……」 放送を行ってからそれなりに経つが誰か来る気配は無かった。 やはり考えが甘かったのかと、二人が諦めかけたその時。 「! おい阿部さん、誰か来るぜ」 「何っ」 シリウスが指差す先には確かに灯台に向かって歩いてくる人影が。 「……」 「どうやら…女の子みたいだぜ」 「ああ」 それは、中高生ぐらいの少女と、一匹の大きな狼――――。 ◆◆◆ 「見えた、灯台…! あそこに阿部さんがいるんだ……」 息を切らせながら、青年、道下正樹は灯台へと向かう。 自分にとって最も信頼出来る人間があそこにいる。 阿部高和――自分に未知なる快感を教えてくれた良い男。 彼と合流すれば、こんな殺し合いも何とかなりそうな気がする――道下はそう思っていた。 そして、やっとの事で灯台に辿り着いた道下の目に映ったものは。 「……え?」 灯台の入口付近で、周囲を真っ赤に染めて倒れる二つの肉塊。 「……」 最初、道下はそれが何なのか分からなかった。 片方は毛皮からして何かの動物の亡骸と思われる。 首輪をしているので参加者の一人だろうが、知り合いでは無い。 身体中を切り裂かれ、失血で死亡したようだ。 「ううっ」 強烈な血の臭気に道下が鼻を覆う。 ……。 それでは、こちらの、青いツナギを着た、見覚えのある男の死体は――――? 「……これ……阿部、さん? う、ああああ!? 何で!?」 それは紛れも無く、自分が捜し求めていた男――阿部高和だった。 だが、あの整った顔は、もはや直視出来ない有様になっている。 何か、猛獣の爪のようなものが彼の顔の左半分を深く抉ったのだろうか。 肉が見え、頭骨らしきものまで露出していた。 「嘘だあああああああああああ!!!」 信じられない、信じる事など出来ない。 つい数刻前まで、朗々とした声で呼び掛けを行っていたはずなのに。 「あああ、う、嘘だ……ヒイアアアアアアア………嘘だああああ……」 頭を掻き毟り、大粒の涙を流し慟哭する道下。 受け入れたくない現実が目の前に広がっていた。 「…もう…嫌だ……何だよ…何なんだよ…! 何でこんな目に遭わなくちゃいけないんだ!!!」 目を真っ赤に腫らしながら、道下はやり場の無い怒りと悲しみを空に向かって放つ。 「何で…阿部さんの死に顔なんか、見なくちゃいけないんだよ!! ……ああ……阿部さん…………阿部さんの…そんな姿、見るくらいだったら……」 道下の背後にある建物の扉がゆっくりと開く。 中から爪や牙を血に染めた紺色と白の毛皮の、大きな雄の狼が出てくる。 すっかり悲嘆に暮れる道下はそれに気付かない。 「いっそ……僕が代わりに……死ねば良かったんだ!!」 「その願い、叶えてやる」 背後から青年の声が聞こえたと思った瞬間、道下は自分の首が、 何か万力のようなもので思い切り絞められるような感覚を一瞬だけ感じ、 そこで意識は途絶えた。 ◆◆◆ 「…凄いね、エルンスト」 「ありがとうございますマスター。このぐらい、朝飯前です」 灯台のすぐ傍にある倉庫内で、少女――神無月紗斗は、 支給品であり自分の使い魔である魔狼、エルンストの頭を撫でていた。 灯台にいる阿部高和なる人物の呼び掛けを聞き、沙斗とエルンストは灯台に向かった。 そして、灯台入口付近に立っていた二人組を発見した。 どうやら自分達が最初に来たらしく他には誰も見当たらなかった。 そして紗斗は、エルンストに命じた。 二人を殺せと。 そして、直前に激しく交わり十分な力を得たエルンストは、 銃を装備していた二人組を一瞬で殺害してしまった。 二人を切り刻んでいる瞬間のエルンストは、正に恐ろしい魔物そのもの顔だった。 そして、新しく現れた青年を殺害させ、紗斗はエルンストを労っていた。 「頼りにしてるよ」 「はっ……ありがたき幸せ」 その後、紗斗は死亡した三人の武装を回収し、エルンストと共に灯台から立ち去った。 &color(red){【シリウス@オリキャラ・再戦組  死亡】} &color(red){【阿部高和@くそみそテクニック  死亡】} &color(red){【道下正樹@くそみそテクニック  死亡】} &color(red){【残り30人】} 【一日目/朝方/G-4灯台付近】 【神無月紗斗@オリキャラ・女】 [状態]良好 [装備]使い魔「魔狼エルンスト」 [道具]基本支給品一式、???(神無月紗斗)、???(道下正樹)、CZ75B(15/15)、 CZ75Bのマガジン(3)、コンバットナイフ、M1ガーランド(8/8)、M1ガーランドの装弾クリップ(5) [思考] 1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。 2:これからどこに行くかな。 [備考] ※特に無し。 【魔狼エルンスト(神無月紗斗の支給品)】 [状態]やや疲労 [思考] 1:マスター(神無月紗斗)に従う。 [備考] ※定期的(1時間~2時間おき)に神無月紗斗と性的に交わらなければ死にます。 また、紗斗から半径100メートル以上離れると強制的に半径内に戻ります。 紗斗が死亡すると彼も死にますが彼が死んでも紗斗は死にません。 ※G-4灯台入口付近に阿部高和、シリウス、道下正樹の死体と、 それぞれのデイパック(基本支給品一式入り)が放置されています。 |[[忘れ去られた歌舞伎町]]|時系列順|[[頭が四つもあれば発想も……。]]| |[[忘れ去られた歌舞伎町]]|投下順|[[頭が四つもあれば発想も……。]]| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|阿部高和|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|シリウス|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|道下正樹|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|神無月紗斗|| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|魔狼エルンスト||
022話:あの時二人が出逢えた事偶然なんかじゃない 阿部高和とシリウスは先の放送の結果を待ち続けていた。 灯台の入口付近で、武器を装備しながら待つ。 「ううん、誰も来ないな」 「……」 放送を行ってからそれなりに経つが誰か来る気配は無かった。 やはり考えが甘かったのかと、二人が諦めかけたその時。 「! おい阿部さん、誰か来るぜ」 「何っ」 シリウスが指差す先には確かに灯台に向かって歩いてくる人影が。 「……」 「どうやら…女の子みたいだぜ」 「ああ」 それは、中高生ぐらいの少女と、一匹の大きな狼――――。 ◆◆◆ 「見えた、灯台…! あそこに阿部さんがいるんだ……」 息を切らせながら、青年、道下正樹は灯台へと向かう。 自分にとって最も信頼出来る人間があそこにいる。 阿部高和――自分に未知なる快感を教えてくれた良い男。 彼と合流すれば、こんな殺し合いも何とかなりそうな気がする――道下はそう思っていた。 そして、やっとの事で灯台に辿り着いた道下の目に映ったものは。 「……え?」 灯台の入口付近で、周囲を真っ赤に染めて倒れる二つの肉塊。 「……」 最初、道下はそれが何なのか分からなかった。 片方は毛皮からして何かの動物の亡骸と思われる。 首輪をしているので参加者の一人だろうが、知り合いでは無い。 身体中を切り裂かれ、失血で死亡したようだ。 「ううっ」 強烈な血の臭気に道下が鼻を覆う。 ……。 それでは、こちらの、青いツナギを着た、見覚えのある男の死体は――――? 「……これ……阿部、さん? う、ああああ!? 何で!?」 それは紛れも無く、自分が捜し求めていた男――阿部高和だった。 だが、あの整った顔は、もはや直視出来ない有様になっている。 何か、猛獣の爪のようなものが彼の顔の左半分を深く抉ったのだろうか。 肉が見え、頭骨らしきものまで露出していた。 「嘘だあああああああああああ!!!」 信じられない、信じる事など出来ない。 つい数刻前まで、朗々とした声で呼び掛けを行っていたはずなのに。 「あああ、う、嘘だ……ヒイアアアアアアア………嘘だああああ……」 頭を掻き毟り、大粒の涙を流し慟哭する道下。 受け入れたくない現実が目の前に広がっていた。 「…もう…嫌だ……何だよ…何なんだよ…! 何でこんな目に遭わなくちゃいけないんだ!!!」 目を真っ赤に腫らしながら、道下はやり場の無い怒りと悲しみを空に向かって放つ。 「何で…阿部さんの死に顔なんか、見なくちゃいけないんだよ!! ……ああ……阿部さん…………阿部さんの…そんな姿、見るくらいだったら……」 道下の背後にある建物の扉がゆっくりと開く。 中から爪や牙を血に染めた紺色と白の毛皮の、大きな雄の狼が出てくる。 すっかり悲嘆に暮れる道下はそれに気付かない。 「いっそ……僕が代わりに……死ねば良かったんだ!!」 「その願い、叶えてやる」 背後から青年の声が聞こえたと思った瞬間、道下は自分の首が、 何か万力のようなもので思い切り絞められるような感覚を一瞬だけ感じ、 そこで意識は途絶えた。 ◆◆◆ 「…凄いね、エルンスト」 「ありがとうございますマスター。このぐらい、朝飯前です」 灯台のすぐ傍にある倉庫内で、少女――神無月紗斗は、 支給品であり自分の使い魔である魔狼、エルンストの頭を撫でていた。 灯台にいる阿部高和なる人物の呼び掛けを聞き、沙斗とエルンストは灯台に向かった。 そして、灯台入口付近に立っていた二人組を発見した。 どうやら自分達が最初に来たらしく他には誰も見当たらなかった。 そして紗斗は、エルンストに命じた。 二人を殺せと。 そして、直前に激しく交わり十分な力を得たエルンストは、 銃を装備していた二人組を一瞬で殺害してしまった。 二人を切り刻んでいる瞬間のエルンストは、正に恐ろしい魔物そのもの顔だった。 そして、新しく現れた青年を殺害させ、紗斗はエルンストを労っていた。 「頼りにしてるよ」 「はっ……ありがたき幸せ」 その後、紗斗は死亡した三人の武装を回収し、エルンストと共に灯台から立ち去った。 &color(red){【シリウス@オリキャラ・再戦組  死亡】} &color(red){【阿部高和@くそみそテクニック  死亡】} &color(red){【道下正樹@くそみそテクニック  死亡】} &color(red){【残り30人】} 【一日目/朝方/G-4灯台付近】 【神無月紗斗@オリキャラ・女】 [状態]良好 [装備]使い魔「魔狼エルンスト」 [道具]基本支給品一式、???(神無月紗斗)、???(道下正樹)、CZ75B(15/15)、 CZ75Bのマガジン(3)、コンバットナイフ、M1ガーランド(8/8)、M1ガーランドの装弾クリップ(5) [思考] 1:殺し合いに乗る。優勝を目指す。 2:これからどこに行くかな。 [備考] ※特に無し。 【魔狼エルンスト(神無月紗斗の支給品)】 [状態]やや疲労 [思考] 1:マスター(神無月紗斗)に従う。 [備考] ※定期的(1時間~2時間おき)に神無月紗斗と性的に交わらなければ死にます。 また、紗斗から半径100メートル以上離れると強制的に半径内に戻ります。 紗斗が死亡すると彼も死にますが彼が死んでも紗斗は死にません。 ※G-4灯台入口付近に阿部高和、シリウス、道下正樹の死体と、 それぞれのデイパック(基本支給品一式入り)が放置されています。 |[[忘れ去られた歌舞伎町]]|時系列順|[[頭が四つもあれば発想も……。]]| |[[忘れ去られた歌舞伎町]]|投下順|[[頭が四つもあれば発想も……。]]| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|阿部高和|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|シリウス|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|道下正樹|&color(red){死亡}| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|神無月紗斗|[[Two cruel people]]| |[[吉凶どちらに転ぶかはまさに神のみぞ知る]]|魔狼エルンスト|[[Two cruel people]]|

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