時が止まった学び舎

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7話:時が止まった学び舎 空気の抜けたバスケットボール。ボロボロになって垂れ下がった幕。 砕けたガラスが飛び散ったコート。 廃小中学校の体育館には風の吹く音しか響いていなかった。 体育倉庫にて黄色い毛皮を持つ人狐種の少女、井岡永遠は支給品を確認していた。 「これ…ショットガンって奴?」 散弾銃――ウィンチェスターM1897を見詰め永遠が呟く。 予備の弾薬もセットで入っているようだった。 「これから、どうしよう…」 跳び箱に背を預けながら永遠は考える。 昨日の夜は特に何も変わりは無かった。いつものように就寝したはずだった。 いつものように――窒息自慰を楽しんだ後に。 夢なのかと思いいくら頬を抓っても目を瞑っても目の前の風景は変わってくれない。 窒息自慰のし過ぎでとうとう脳に異常が出たのかとも考えたがそれでも無いようだ。 「どうしよう~」 頭を抱えて悩む永遠。殺し合いに乗ろうとも考えたが、 人を殺すような度胸など自分には無いとも知る。 「…いいや。とにかくここ…廃校かな? の中でも見て回ろう…怖いけど」 永遠はM1897を携えながら、体育倉庫から出た。 ◆◆◆ 同じ頃、小中学校本館図書室。 本棚はほとんど空に近い状態で、埃を被った古びた図鑑や辞書などが幾つか放置されていた。 しかし校舎の年代にそぐわない単行本や成人雑誌も散らばっている。 恐らくはこの学校が廃墟と化した後に侵入者が持ち込んだものだろう。 「田中……子……カナ………ううん読めないな」 その中の一冊、表紙が色褪せボロボロになり作者名と本の名前が読めなくなった、 単行本を手に取ったのは、黒と白の成人男性程の身体を持った妖狼、上杉憲顕。 椅子に座り、器用に前足を使ってその本を読む。 「お…このヂンベエって奴…俺とそっくりだな……いや、こんな事してる場合じゃないってのは、 俺も分かってるよ」 殺し合い――謎の小部屋でテレビに浮かんだメッセージ。 声も姿も分からない謎の存在が自分や、名簿に書かれた何十人もの人々に、 殺し合う事を強要している。 首にはめられた首輪は下手にいじったりすれば爆発するらしい。 「中身…知る事が出来ればな…」 前足で首輪を触りながら憲顕が言う。 妖狼である彼だが機械いじりが趣味の女主人の影響でやたら機械に詳しかった。 首にはめられた爆弾付きの首輪も内部さえ分かればどうにか出来るかもしれないと、 彼は踏んだ。 デイパックの中に入っていたランダム支給品は二つ。 一つはシグザウアーSP2340と言うポリマーフレームの自動拳銃とマガジン3個。 もう一つはノートパソコン。 起動させてみるが、特に何の変哲も無い。 ただ、ノートパソコンに貼られていた小さな紙に書かれていた事が気になった。 『計算機   はなれた数字  入れる』 「…どういう意味??」 気にはなったが、考えても分からないため保留にしておく事にする憲顕。 「さてと…この学校の中でも歩いてみようかな」 デイパックを背負い、黒と白の妖狼は図書室の出口に向かった。 【一日目/早朝/E-5廃小中学校】 【井岡永遠@オリキャラ・女】 [状態]良好 [装備]ウィンチェスターM1897(5/5) [道具]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(15) [思考] 1:殺し合いはしたくない。死にたくない。 2:小中学校内を探索してみる。 [備考] ※上杉憲顕の存在にはまだ気付いていません。 【上杉憲顕@オリキャラ・男】 [状態]良好 [装備]シグザウアーSP2340(12/12) [道具]基本支給品一式、シグザウアーSP2340(3)、ノートパソコン(バッテリー残り98%) [思考] 1:殺し合いはしたくない。首輪を解析したい。 2:小中学校内を探索してみる。 [備考] ※井岡永遠の存在にはまだ気付いていません。 ≪支給品紹介≫ 【ウィンチェスターM1897】 支給者:井岡永遠(12ゲージショットシェル15発とセット) 1897年に米軍制式となったポンプアクション式散弾銃。 第一次世界大戦の塹壕戦において活躍し「塹壕銃(トレンチガン)」の異名を得た。 引き金を引いたまま先台を前後させる事により連射が可能。 【シグザウアーSP2340】 支給者:上杉憲顕(予備マガジン3個とセット) シグザウアーが開発したポリマーフレーム(プラスチック)製の自動拳銃。 本ロワに登場するものは.357SIG弾を使用している。 【ノートパソコン】 支給者:上杉憲顕 ユーザーが任意の場所へ持ち運び使用する事を前提として設計された軽量のパソコン。 本ロワに登場する物はシルバーカラーでキーボードの色は黒。 内部に何らかの特殊プログラムが入っている可能性有り。 また、謎のメッセージが書かれた紙が添付されていたが…? ≪オリキャラ紹介≫ 【名前】井岡永遠(いおか・とわ) 【性別】女 【年齢】21歳 【職業】無職(森でほぼ自給自足) 【身体的特徴】黄色い毛皮の人狐。二足歩行の狐。美乳。 【好きな事・もの】首を吊り自慰 【苦手な事・もの】ハブ(以前噛まれて瀕死になった) 【特技】これと言って無し 【趣味】首吊って自慰 【特筆すべき能力】首を吊っても死なない体質(但し苦しい他、不死身と言う訳では無い) 【備考】首吊りに快楽を見出してしまった狐娘。 【名前】上杉憲顕(うえすぎ・のりあき) 【性別】男 【年齢】22歳 【職業】上杉家の番狼 【身体的特徴】黒と白の毛皮の妖狼。成人男性並の大きさ 【好きな事・もの】インターネット、機械いじり 【苦手な事・もの】夏 【特技】主人の影響で機械に詳しい 【趣味】昼寝 【特筆すべき能力】手先が器用で普通の人間並の事が出来る 【備考】機械エンジニアである女主人の影響で機械に詳しくなった妖狼。  近所の人から壊れた家電などの修理を頼まれる事も多い。「上杉」は主人の苗字。  外見的には田中加奈子作の漫画「コタンコロカムイ」に登場する狼・ヂンベエに酷似 |[[手に届かないものほど愛おしい]]|時系列順|[[OVERCOMING IROHA]]| |[[手に届かないものほど愛おしい]]|投下順|[[OVERCOMING IROHA]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|井岡永遠|| |&color(aqua){ゲーム開始}|上杉憲顕||
7話:時が止まった学び舎 空気の抜けたバスケットボール。ボロボロになって垂れ下がった幕。 砕けたガラスが飛び散ったコート。 廃小中学校の体育館には風の吹く音しか響いていなかった。 体育倉庫にて黄色い毛皮を持つ人狐種の少女、井岡永遠は支給品を確認していた。 「これ…ショットガンって奴?」 散弾銃――ウィンチェスターM1897を見詰め永遠が呟く。 予備の弾薬もセットで入っているようだった。 「これから、どうしよう…」 跳び箱に背を預けながら永遠は考える。 昨日の夜は特に何も変わりは無かった。いつものように就寝したはずだった。 いつものように――窒息自慰を楽しんだ後に。 夢なのかと思いいくら頬を抓っても目を瞑っても目の前の風景は変わってくれない。 窒息自慰のし過ぎでとうとう脳に異常が出たのかとも考えたがそれでも無いようだ。 「どうしよう~」 頭を抱えて悩む永遠。殺し合いに乗ろうとも考えたが、 人を殺すような度胸など自分には無いとも知る。 「…いいや。とにかくここ…廃校かな? の中でも見て回ろう…怖いけど」 永遠はM1897を携えながら、体育倉庫から出た。 ◆◆◆ 同じ頃、小中学校本館図書室。 本棚はほとんど空に近い状態で、埃を被った古びた図鑑や辞書などが幾つか放置されていた。 しかし校舎の年代にそぐわない単行本や成人雑誌も散らばっている。 恐らくはこの学校が廃墟と化した後に侵入者が持ち込んだものだろう。 「田中……子……カナ………ううん読めないな」 その中の一冊、表紙が色褪せボロボロになり作者名と本の名前が読めなくなった、 単行本を手に取ったのは、黒と白の成人男性程の身体を持った妖狼、上杉憲顕。 椅子に座り、器用に前足を使ってその本を読む。 「お…このヂンベエって奴…俺とそっくりだな……いや、こんな事してる場合じゃないってのは、 俺も分かってるよ」 殺し合い――謎の小部屋でテレビに浮かんだメッセージ。 声も姿も分からない謎の存在が自分や、名簿に書かれた何十人もの人々に、 殺し合う事を強要している。 首にはめられた首輪は下手にいじったりすれば爆発するらしい。 「中身…知る事が出来ればな…」 前足で首輪を触りながら憲顕が言う。 妖狼である彼だが機械いじりが趣味の女主人の影響でやたら機械に詳しかった。 首にはめられた爆弾付きの首輪も内部さえ分かればどうにか出来るかもしれないと、 彼は踏んだ。 デイパックの中に入っていたランダム支給品は二つ。 一つはシグザウアーSP2340と言うポリマーフレームの自動拳銃とマガジン3個。 もう一つはノートパソコン。 起動させてみるが、特に何の変哲も無い。 ただ、ノートパソコンに貼られていた小さな紙に書かれていた事が気になった。 『計算機   はなれた数字  入れる』 「…どういう意味??」 気にはなったが、考えても分からないため保留にしておく事にする憲顕。 「さてと…この学校の中でも歩いてみようかな」 デイパックを背負い、黒と白の妖狼は図書室の出口に向かった。 【一日目/早朝/E-5廃小中学校】 【井岡永遠@オリキャラ・女】 [状態]良好 [装備]ウィンチェスターM1897(5/5) [道具]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(15) [思考] 1:殺し合いはしたくない。死にたくない。 2:小中学校内を探索してみる。 [備考] ※上杉憲顕の存在にはまだ気付いていません。 【上杉憲顕@オリキャラ・男】 [状態]良好 [装備]シグザウアーSP2340(12/12) [道具]基本支給品一式、シグザウアーSP2340(3)、ノートパソコン(バッテリー残り98%) [思考] 1:殺し合いはしたくない。首輪を解析したい。 2:小中学校内を探索してみる。 [備考] ※井岡永遠の存在にはまだ気付いていません。 ≪支給品紹介≫ 【ウィンチェスターM1897】 支給者:井岡永遠(12ゲージショットシェル15発とセット) 1897年に米軍制式となったポンプアクション式散弾銃。 第一次世界大戦の塹壕戦において活躍し「塹壕銃(トレンチガン)」の異名を得た。 引き金を引いたまま先台を前後させる事により連射が可能。 【シグザウアーSP2340】 支給者:上杉憲顕(予備マガジン3個とセット) シグザウアーが開発したポリマーフレーム(プラスチック)製の自動拳銃。 本ロワに登場するものは.357SIG弾を使用している。 【ノートパソコン】 支給者:上杉憲顕 ユーザーが任意の場所へ持ち運び使用する事を前提として設計された軽量のパソコン。 本ロワに登場する物はシルバーカラーでキーボードの色は黒。 内部に何らかの特殊プログラムが入っている可能性有り。 また、謎のメッセージが書かれた紙が添付されていたが…? ≪オリキャラ紹介≫ 【名前】井岡永遠(いおか・とわ) 【性別】女 【年齢】21歳 【職業】無職(森でほぼ自給自足) 【身体的特徴】黄色い毛皮の人狐。二足歩行の狐。美乳。 【好きな事・もの】首を吊り自慰 【苦手な事・もの】ハブ(以前噛まれて瀕死になった) 【特技】これと言って無し 【趣味】首吊って自慰 【特筆すべき能力】首を吊っても死なない体質(但し苦しい他、不死身と言う訳では無い) 【備考】首吊りに快楽を見出してしまった狐娘。 【名前】上杉憲顕(うえすぎ・のりあき) 【性別】男 【年齢】22歳 【職業】上杉家の番狼 【身体的特徴】黒と白の毛皮の妖狼。成人男性並の大きさ 【好きな事・もの】インターネット、機械いじり 【苦手な事・もの】夏 【特技】主人の影響で機械に詳しい 【趣味】昼寝 【特筆すべき能力】手先が器用で普通の人間並の事が出来る 【備考】機械エンジニアである女主人の影響で機械に詳しくなった妖狼。  近所の人から壊れた家電などの修理を頼まれる事も多い。「上杉」は主人の苗字。  外見的には田中加奈子作の漫画「コタンコロカムイ」に登場する狼・ヂンベエに酷似 |[[手に届かないものほど愛おしい]]|時系列順|[[OVERCOMING IROHA]]| |[[手に届かないものほど愛おしい]]|投下順|[[OVERCOMING IROHA]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|井岡永遠|[[狐と狼のシンキングタイム]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|上杉憲顕|[[狐と狼のシンキングタイム]]|

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