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48話:カウントダウンBR
稲苗代儀重はショッピングセンターを出た後、C-4の橋を伝い、
市街地を南下しようとしていた。
辺りを警戒しつつコンクリート造りの端を渡る。
この橋を越えた先には公民館や病院があるので、そこには人が集まっている可能性が高い。
「……ん?」
ふと、儀重は上空を見上げた。何かが飛んでいたような気がしたが。
「気のせいかな」
特に気にする事も無く、儀重は先へ進もうとした。
建物の屋上から、自動小銃にて狙いを定める翼を持った人狼がいる事になど気付かない。
ドォン!
銃声と同時に、儀重の頭部が破裂した。
肉片と頭蓋骨の破片がアスファルトの上に飛び散り、銀狐はその場に崩れ落ちた。
恐らく本人は自分の身に何が起きたのか分からぬままだったであろう。
「命中…ってね」
翼を羽ばたかせて道路に下り立った翼を持った人狼――マティアス。
見事に頭部が破裂した銀狐の死体を見下ろし満足そうな笑みを浮かべる。
そして銀狐が持っていた散弾銃、ショットシェル、拳銃と予備マガジンを回収し、
その場を後にした。
「次はどこに行こうかな…」
◆
同じ頃、別の場所。エリアB-4とB-5の境界線付近の市街地。
黒い狼と赤髪の女性が困り果てていた。
ダダダダダダッ!
「うわああ!」
「くそぉ…参ったな」
突撃銃を持った、茶色と白の狼獣人の女性に襲撃されていたのだ。
黒狼――レックスは腹に一発被弾してしまい、黒い毛皮で分かりにくいが、
ドクドクと血液が傷口から流れ出ていた。
「大丈夫? レックス…血が」
「大丈夫だよこれぐらい…葉月は大丈夫? 怪我は無い?」
「私は大丈夫…レックスが庇ってくれたから」
「良かった…ああでも、このままじゃ距離を詰められてアウトだ…どうすれば」
レックスの言う通り、狼の女性――エイミス・フロリッヒャーは突撃銃AR-15を撃ちながら、
徐々に相手との距離を詰めて行っていた。
レックスと葉月の二人はとある建物の入口の陰に隠れている。
その建物の壁には無数の弾痕が空き、傍に停めてあった車はタイヤがバーストし、穴だらけになっていた。
「このまま畳み掛ける…!」
エイミスがそう呟く。
ダダダダッ………。
「…あれ?」
しかし、突然引き金を引いても弾が出無くなった。
最初は弾切れかと思ったエイミスだったが弾倉を抜くとまだ弾は残っていた。
弾倉を戻しれて何度か引き金を引いてみるが、全く動かない。
「ま、まさか故障…!?」
そのまさかである。AR-15突撃銃は構造上機関部が汚れやすくマメに分解清掃を
行う必要があったのだが、エイミスはそれを知らなかった。
そのため機関部の汚れによって作動不良を起こしてしまったのである。
突然銃撃が止み、レックスはこの機を逃すまいと、物陰から飛び出しエイミスに向かって突進した。
「ガアアアアアアアアアア!!」
「あ――――!?」
後はもう一方的な展開となる。
黒い妖狼の鋭い牙に喉笛を噛み裂かれたエイミスは、あっさり息絶えた。
「ハッ…ハッ…ハァ…クソッタレが」
物言わぬ屍と化したエイミスに、レックスは悪態をついた。
「行こう…葉月」
「う、うん……」
&color(red){【稲苗代儀重 死亡】}
&color(red){【エイミス・フロリッヒャー 死亡】}
&color(red){[残り8人]}
【一日目/昼/C-4橋南側入口付近】
【マティアス】
[状態]右脇腹から背中に掛け貫通銃創(処置済)
[装備]レイ・ブランチャードの半自動小銃(9/10)
[持物]基本支給品一式、レイ半自動小銃装弾クリップ(4)、S&WM500(3/5)、
.500S&W弾(10)、IMIウージー(32/32)、IMIウージーマガジン(5)、Nz75(15/15)、
Nz75マガジン(2)、レミントンM870マリーナ・マグナム(1/4)、12ゲージショットシェル(6)、
ベレッタM92FS(4/15)、ベレッタM92FSマガジン(3)
[思考・行動]
基本:殺し合いを楽しむ。
1:獲物を捜す。
[備考]
※レオーネの生存に気付いていません。
【一日目/昼/B-4、B-5境界線付近の市街地】
【レックス】
[状態]肉体的疲労(中)、腹部に銃創(命に別条無し)
[装備]無し
[持物]基本支給品一式(食糧微量消費)、狩猟ナイフ、皐月眞矢の巫女服
[思考]
基本:殺し合いをする気は無い。
1:自分の身、葉月の身を守るためなら戦う。
[備考]
※平崎吉治(名前は知らない)の外見を大まかに記憶しました。
※巫女服についた皐月眞矢の匂いを何となく記憶したかもしれません。
【稲垣葉月】
[状態]肉体的疲労(中)
[装備]S&WM10(1/6)
[持物]基本支給品一式(食糧微量消費)、.38スペシャル弾(18)、ケモノデ○ルド(狼)
[思考・行動]
基本:レックスと一緒にいる。
1:リュードに注意。
[備考]
※リュードの外見を記憶しました。
※B-4、B-5境界線付近の市街地路上に、エイミス・フロリッヒャーの死体及び所持品、
C-4橋の上に稲苗代儀重の死体とデイパック(基本支給品一式、煙幕手榴弾(3)入り)が
放置されています。
|[[光の途絶]]|時系列順|[[お姉ちゃん、寂しいよ]]|
|[[光の途絶]]|投下順|[[お姉ちゃん、寂しいよ]]|
|[[その道が正解とは限らないから]]|&color(red){稲苗代儀重}|&color(red){死亡}|
|[[救いなど無い]]|マティアス|[[]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|レックス|[[]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|稲垣葉月|[[]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|&color(red){エイミス・フロリッヒャー}|&color(red){死亡}|
48話:カウントダウンBR
稲苗代儀重はショッピングセンターを出た後、C-4の橋を伝い、
市街地を南下しようとしていた。
辺りを警戒しつつコンクリート造りの端を渡る。
この橋を越えた先には公民館や病院があるので、そこには人が集まっている可能性が高い。
「……ん?」
ふと、儀重は上空を見上げた。何かが飛んでいたような気がしたが。
「気のせいかな」
特に気にする事も無く、儀重は先へ進もうとした。
建物の屋上から、自動小銃にて狙いを定める翼を持った人狼がいる事になど気付かない。
ドォン!
銃声と同時に、儀重の頭部が破裂した。
肉片と頭蓋骨の破片がアスファルトの上に飛び散り、銀狐はその場に崩れ落ちた。
恐らく本人は自分の身に何が起きたのか分からぬままだったであろう。
「命中…ってね」
翼を羽ばたかせて道路に下り立った翼を持った人狼――マティアス。
見事に頭部が破裂した銀狐の死体を見下ろし満足そうな笑みを浮かべる。
そして銀狐が持っていた散弾銃、ショットシェル、拳銃と予備マガジンを回収し、
その場を後にした。
「次はどこに行こうかな…」
◆
同じ頃、別の場所。エリアB-4とB-5の境界線付近の市街地。
黒い狼と赤髪の女性が困り果てていた。
ダダダダダダッ!
「うわああ!」
「くそぉ…参ったな」
突撃銃を持った、茶色と白の狼獣人の女性に襲撃されていたのだ。
黒狼――レックスは腹に一発被弾してしまい、黒い毛皮で分かりにくいが、
ドクドクと血液が傷口から流れ出ていた。
「大丈夫? レックス…血が」
「大丈夫だよこれぐらい…葉月は大丈夫? 怪我は無い?」
「私は大丈夫…レックスが庇ってくれたから」
「良かった…ああでも、このままじゃ距離を詰められてアウトだ…どうすれば」
レックスの言う通り、狼の女性――エイミス・フロリッヒャーは突撃銃AR-15を撃ちながら、
徐々に相手との距離を詰めて行っていた。
レックスと葉月の二人はとある建物の入口の陰に隠れている。
その建物の壁には無数の弾痕が空き、傍に停めてあった車はタイヤがバーストし、穴だらけになっていた。
「このまま畳み掛ける…!」
エイミスがそう呟く。
ダダダダッ………。
「…あれ?」
しかし、突然引き金を引いても弾が出無くなった。
最初は弾切れかと思ったエイミスだったが弾倉を抜くとまだ弾は残っていた。
弾倉を戻しれて何度か引き金を引いてみるが、全く動かない。
「ま、まさか故障…!?」
そのまさかである。AR-15突撃銃は構造上機関部が汚れやすくマメに分解清掃を
行う必要があったのだが、エイミスはそれを知らなかった。
そのため機関部の汚れによって作動不良を起こしてしまったのである。
突然銃撃が止み、レックスはこの機を逃すまいと、物陰から飛び出しエイミスに向かって突進した。
「ガアアアアアアアアアア!!」
「あ――――!?」
後はもう一方的な展開となる。
黒い妖狼の鋭い牙に喉笛を噛み裂かれたエイミスは、あっさり息絶えた。
「ハッ…ハッ…ハァ…クソッタレが」
物言わぬ屍と化したエイミスに、レックスは悪態をついた。
「行こう…葉月」
「う、うん……」
&color(red){【稲苗代儀重 死亡】}
&color(red){【エイミス・フロリッヒャー 死亡】}
&color(red){[残り8人]}
【一日目/昼/C-4橋南側入口付近】
【マティアス】
[状態]右脇腹から背中に掛け貫通銃創(処置済)
[装備]レイ・ブランチャードの半自動小銃(9/10)
[持物]基本支給品一式、レイ半自動小銃装弾クリップ(4)、S&WM500(3/5)、
.500S&W弾(10)、IMIウージー(32/32)、IMIウージーマガジン(5)、Nz75(15/15)、
Nz75マガジン(2)、レミントンM870マリーナ・マグナム(1/4)、12ゲージショットシェル(6)、
ベレッタM92FS(4/15)、ベレッタM92FSマガジン(3)
[思考・行動]
基本:殺し合いを楽しむ。
1:獲物を捜す。
[備考]
※レオーネの生存に気付いていません。
【一日目/昼/B-4、B-5境界線付近の市街地】
【レックス】
[状態]肉体的疲労(中)、腹部に銃創(命に別条無し)
[装備]無し
[持物]基本支給品一式(食糧微量消費)、狩猟ナイフ、皐月眞矢の巫女服
[思考]
基本:殺し合いをする気は無い。
1:自分の身、葉月の身を守るためなら戦う。
[備考]
※平崎吉治(名前は知らない)の外見を大まかに記憶しました。
※巫女服についた皐月眞矢の匂いを何となく記憶したかもしれません。
【稲垣葉月】
[状態]肉体的疲労(中)
[装備]S&WM10(1/6)
[持物]基本支給品一式(食糧微量消費)、.38スペシャル弾(18)、ケモノデ○ルド(狼)
[思考・行動]
基本:レックスと一緒にいる。
1:リュードに注意。
[備考]
※リュードの外見を記憶しました。
※B-4、B-5境界線付近の市街地路上に、エイミス・フロリッヒャーの死体及び所持品、
C-4橋の上に稲苗代儀重の死体とデイパック(基本支給品一式、煙幕手榴弾(3)入り)が
放置されています。
|[[光の途絶]]|時系列順|[[お姉ちゃん、寂しいよ]]|
|[[光の途絶]]|投下順|[[お姉ちゃん、寂しいよ]]|
|[[その道が正解とは限らないから]]|&color(red){稲苗代儀重}|&color(red){死亡}|
|[[救いなど無い]]|マティアス|[[幕を引く時主役は舞台に]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|レックス|[[幕を引く時主役は舞台に]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|稲垣葉月|[[幕を引く時主役は舞台に]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|&color(red){エイミス・フロリッヒャー}|&color(red){死亡}|