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「その道が正解とは限らないから」(2010/12/26 (日) 19:55:49) の最新版変更点
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44話:その道が正解とは限らないから
リュードはレオーネの無事を確認するやすぐさま行動に移った。
他の死者の事などどうでも良い。禁止エリアも現在位置のショッピングモールからは
離れた位置だ。特に気にする必要は無いだろう。
心のどこかで、もしかしたらもう既にどこかで息絶えているのでは無いかと諦めていた妹が、
少なくとも放送の時点までは生きている事が分かった。
「レオーネ…お姉ちゃんが必ず迎えに行くからね」
自動拳銃ベレッタM92FSを携え、ショッピングモール奥へ進む。
そして大きな吹き抜けになっているホールに辿り着く。
「ん……」
血の臭いを感じ取ったリュードはベンチに座っている血塗れの二足歩行の銀狐を発見した。
尾が二つあるため妖狐の類だろうか。
「! ……誰?」
銀狐――稲苗代儀重がリュードに気付き振り向く。
傍には銀色に輝く散弾銃らしき物が見えた。
あれを相手に持たせる訳にはいかない。
散弾銃の威力をリュードは知っていた。近距離で撃たれればまず命は無い。
(先手必勝……!)
リュードは無言のままベレッタM92FSを銀狐に向けて構え、引き金を連続で引いた。
ダン! ダン! ダン! ダン! …
「くそっ…!」
遠距離だったためか銃弾は儀重を逸れてしまった。
儀重は傍に置いてあったレミントンM870マリーナ・マグナムを咄嗟に手に取り、
横に転がりながら青い雌獣竜に向けて発砲した。
ドォン!
「……っ!」
数瞬前までリュードが立っていた位置に数個の粒弾が着弾し抉れた。
リュードは横に跳び逃れたが右足に熱を感じた。一発掠ってしまったようだ。
(こんな所で死ぬ訳にはいかないのよ…! レオーネを…妹を迎えに行かなくちゃ…!)
痛みに耐えながらリュードは再び銀狐に向けて発砲した。
「ウガァ!?」
「!」
儀重が苦鳴を上げる。右腕を銃弾が切り裂き、血が噴き出した。
そのために動きが止まる。視線もリュードから逸れた。
ここで一気に勝負を決めるべきだと、リュードは儀重との距離を一気に詰めようとした。
ドォン!
だが、儀重は自分でも意図しない内にM870の引き金を引いた。
「う、あ…あぁああぁあっ!? あ、きゃああぁああぁあ!!」
「あ…!?」
そして放たれた銃弾はリュードの左足を吹き飛ばしていた。
リュードは銃を落としその場に倒れ、激痛にのたうち回り苦しんだ。
千切れた左足の断面から真っ赤な鮮血が噴き出しホールの白い床を赤く染める。
今まで感じた事の無い激痛に、ただただ悲鳴を上げる事しか出来ない。
「あぁあぁ、痛い、痛いーっ、い、痛いよ…ああああああ!」
「……」
ジャキッ、と、先台を前後させ空薬莢を排出し、自分のデイパックを持つと、
苦しむ雌獣竜を無視して拳銃と、彼女のデイパックの中からマガジンを回収し、
ショッピングセンターの出口へと向かった。
(放っておいても死ぬさ……)
◆
左足の膝から先の感覚が無い、もう痛みも感じなくなってきた。
とても寒い、身体がガクガクと震える。
身体中の感覚が消えていく。
あれ、どうしよう、これ、死んじゃうよ。私。
だ、駄目…レオーネを捜しに行かなくちゃ…。
私が死んだら、あの子はどうなる、の? あの子、一人になっちゃう。
でも、立てない…這いずる事も、出来ない…腕、動かない。
レオーネ、待っててね。
お姉ちゃん、今、迎えに行くから。
レオーネ。
レオー……ネ。
迎え、に、行くから、ね……。
む、か……え…………に……………。
&color(red){【リュード 死亡】}
&color(red){[残り16人]}
【一日目/朝方/B-3ショッピングセンター一階】
【稲苗代儀重】
[状態]全身に銃創(行動に若干の支障あり、治癒中)、右腕が抉れている、血塗れ
[装備]レミントンM870マリーナ・マグナム(1/4)
[持物]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(6)、ベレッタM92FS(4/15)、
ベレッタM92FSマガジン(3)、煙幕手榴弾(3)
[思考・行動]
基本:殺し合いに乗る。
1:ショッピングモールから出る。
[備考]
※エイミス・フロリッヒャー(名前は知らない)の外見を記憶しました。
|[[身体交われど血は交われず]]|時系列順|[[]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|投下順|[[]]|
|[[第三者の介入]]|&color(red){リュード}|&color(red){死亡}|
|[[第三者の介入]]|稲苗代儀重|[[]]|
44話:その道が正解とは限らないから
リュードはレオーネの無事を確認するやすぐさま行動に移った。
他の死者の事などどうでも良い。禁止エリアも現在位置のショッピングモールからは
離れた位置だ。特に気にする必要は無いだろう。
心のどこかで、もしかしたらもう既にどこかで息絶えているのでは無いかと諦めていた妹が、
少なくとも放送の時点までは生きている事が分かった。
「レオーネ…お姉ちゃんが必ず迎えに行くからね」
自動拳銃ベレッタM92FSを携え、ショッピングモール奥へ進む。
そして大きな吹き抜けになっているホールに辿り着く。
「ん……」
血の臭いを感じ取ったリュードはベンチに座っている血塗れの二足歩行の銀狐を発見した。
尾が二つあるため妖狐の類だろうか。
「! ……誰?」
銀狐――稲苗代儀重がリュードに気付き振り向く。
傍には銀色に輝く散弾銃らしき物が見えた。
あれを相手に持たせる訳にはいかない。
散弾銃の威力をリュードは知っていた。近距離で撃たれればまず命は無い。
(先手必勝……!)
リュードは無言のままベレッタM92FSを銀狐に向けて構え、引き金を連続で引いた。
ダン! ダン! ダン! ダン! …
「くそっ…!」
遠距離だったためか銃弾は儀重を逸れてしまった。
儀重は傍に置いてあったレミントンM870マリーナ・マグナムを咄嗟に手に取り、
横に転がりながら青い雌獣竜に向けて発砲した。
ドォン!
「……っ!」
数瞬前までリュードが立っていた位置に数個の粒弾が着弾し抉れた。
リュードは横に跳び逃れたが右足に熱を感じた。一発掠ってしまったようだ。
(こんな所で死ぬ訳にはいかないのよ…! レオーネを…妹を迎えに行かなくちゃ…!)
痛みに耐えながらリュードは再び銀狐に向けて発砲した。
「ウガァ!?」
「!」
儀重が苦鳴を上げる。右腕を銃弾が切り裂き、血が噴き出した。
そのために動きが止まる。視線もリュードから逸れた。
ここで一気に勝負を決めるべきだと、リュードは儀重との距離を一気に詰めようとした。
ドォン!
だが、儀重は自分でも意図しない内にM870の引き金を引いた。
「う、あ…あぁああぁあっ!? あ、きゃああぁああぁあ!!」
「あ…!?」
そして放たれた銃弾はリュードの左足を吹き飛ばしていた。
リュードは銃を落としその場に倒れ、激痛にのたうち回り苦しんだ。
千切れた左足の断面から真っ赤な鮮血が噴き出しホールの白い床を赤く染める。
今まで感じた事の無い激痛に、ただただ悲鳴を上げる事しか出来ない。
「あぁあぁ、痛い、痛いーっ、い、痛いよ…ああああああ!」
「……」
ジャキッ、と、先台を前後させ空薬莢を排出し、自分のデイパックを持つと、
苦しむ雌獣竜を無視して拳銃と、彼女のデイパックの中からマガジンを回収し、
ショッピングセンターの出口へと向かった。
(放っておいても死ぬさ……)
◆
左足の膝から先の感覚が無い、もう痛みも感じなくなってきた。
とても寒い、身体がガクガクと震える。
身体中の感覚が消えていく。
あれ、どうしよう、これ、死んじゃうよ。私。
だ、駄目…レオーネを捜しに行かなくちゃ…。
私が死んだら、あの子はどうなる、の? あの子、一人になっちゃう。
でも、立てない…這いずる事も、出来ない…腕、動かない。
レオーネ、待っててね。
お姉ちゃん、今、迎えに行くから。
レオーネ。
レオー……ネ。
迎え、に、行くから、ね……。
む、か……え…………に……………。
&color(red){【リュード 死亡】}
&color(red){[残り16人]}
【一日目/朝方/B-3ショッピングセンター一階】
【稲苗代儀重】
[状態]全身に銃創(行動に若干の支障あり、治癒中)、右腕が抉れている、血塗れ
[装備]レミントンM870マリーナ・マグナム(1/4)
[持物]基本支給品一式、12ゲージショットシェル(6)、ベレッタM92FS(4/15)、
ベレッタM92FSマガジン(3)、煙幕手榴弾(3)
[思考・行動]
基本:殺し合いに乗る。
1:ショッピングモールから出る。
[備考]
※エイミス・フロリッヒャー(名前は知らない)の外見を記憶しました。
|[[身体交われど血は交われず]]|時系列順|[[朱の色と空の色]]|
|[[身体交われど血は交われず]]|投下順|[[朱の色と空の色]]|
|[[第三者の介入]]|&color(red){リュード}|&color(red){死亡}|
|[[第三者の介入]]|稲苗代儀重|[[]]|