廃墟探索に気を付けなければイケナイ事の一つ=崩落

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42話:廃墟探索に気を付けなければイケナイ事の一つ=崩落 「きららは死んだのね…まあ別に良いけど」 身体中を雄竜の白濁液まみれにした銀髪の全裸の女性、日宮まどかが、 23人の名前が横線で消された名簿を見ながら言う。 その脇ではすっかり体力を使い果たした黒と赤の雄竜が伸びていた。 まどかはその雄竜――ヘルムートの分まで情報をまとめていた。 友人の死にも特に動揺する事も無く、まどかは鉛筆をテーブルの上に置き、 ヘルムートの所へ寄る。 「ヘルムート」 「あ…まどかさん…」 「あなたの名簿と地図にも買いておいたから。死亡者と禁止エリア」 「ありがとうございます…」 「うふふ…可愛い」 自分の手足となって貰う雄竜の頭をなでる。 ヘルムートは本人の知らない内に薬物を飲まされ、幾度にも渡るまどかの愛撫により、 すっかりまどかの虜になっていた。 「ああ…またおっきしてきました」 「仕方無いなぁ…後一回だけよ?」 「ハッ…ハッ…」 興奮するヘルムートの股間付近にいきり立つヘルムート自身を握り、 まどかは口に含んだ。 ギシッ、バキッ。 自分達のいる客室跡の床から音が響いた事に、二人は気付かなかった。 見た目は比較的綺麗な客室跡だったが、畳の下の板や基礎部分は二人が思っている 以上に腐食が進み、傷んでいたのだ。 そもそも老朽化が激しい木造の廃旅館で、激しく行為を行う事自体が危険だった。 ミシィ……。 「あふぅ…むぅん…ヘルムートの―――――おいひい…」 「ああ、ん…気持ち、良い……!」 ベキッ。 崩壊の音に、色欲に蕩け切った二人は気付かない。 ◆ 「平池さんが…そんな…」 狐の少女、伊賀榛名はクラスメイトの一人の死を知る。 同行していた志村正隆、津野美鈴の二人もやはり死んでいた。 「何で…」 自然と目から涙が溢れる。 理不尽極まりないこの殺し合いに巻き込まれ、ごく普通の女子高生だったはずの平池千穂。 一体どこでどのような最期を迎えたと言うのだろう。 もう一人のクラスメイトの中村アヤはまだ生きているようだったが、 運動神経に難がある彼女がこの先も生き延びられるとは思えない。 「……悲しんでばかりも、いられないや…中村さん捜さないと……。 平池さん…あなたの事は忘れないよ…あなたの美しい花びらの事……」 シグザウアーP226を携え榛名は廃道の先に進み始めた。 しばらくすると廃墟と思しき木造二階建ての建物が見え、榛名はその建物の外観を観察する。 屋号らしき物が見えたため、どうやら元旅館のようだった。 地図にH-5エリアに廃旅館とあったので恐らくそれだろうと考える。 「誰かいるかな」 榛名は壊れた戸口から廃旅館の中に侵入を試みた。 中は埃っぽく、カビ臭く、廊下の床板は腐り、天井板がぶら下がり、ゴミや備品が散乱していた。 歩く度にミシミシと床板が悲鳴を上げる。 非常に危険な状態である事は明らかだった。 ◆ 「ウッ…ハァ、ハァ、ハァ」 「ああ…温かい…でもちょっと薄くなってるね」 布団に身を横たえたまどかの顔にヘルムートは自分の体液を振り掛ける。 何度も射出されたせいか色は少し薄くなっていた。 バキッ。 「……?」 一際大きな物音が響き、さしものまどかも異変に気付いた。 程無くヘルムートも同様に物音に耳を傾ける。 「何の音、これ…?」 「あれ…まどかさん、何だか床が沈んでいるような――――」 そして、その瞬間は唐突に訪れた。 バキッ、メキメキッドガアアアアア…………。 激しい轟音と共に、客室跡の床が崩落し、ヘルムートとまどか、及び二人の所持品は、 階下へと瓦礫と共に落下した。 釣られて客室の壁と天井、屋根までも共に崩落し、ガラス片、木材、腐った配線、 様々な物がヘルムートとまどかに降り注ぐ。 まどかの、雄竜の液にまみれながらも美しい裸体を瓦礫やゴミが容赦無く切り刻み、 ヘルムートの首に重い梁が落下し、鈍い音が轟音の中に響いた。 二人は自分達がどうなったのか理解出来ないまま、視界が闇に覆われた。 ◆ ズズズッ……。 廃旅館全体が振動し、天井から埃が降る。 「な、何!?」 頭を両手で覆い保護する榛名。 しばらくして揺れが止み、榛名が轟音の響いた方向へ向かう。 「な、何これ…崩れたの?」 そこで見た物は完全に瓦礫の山となった旅館の一部だった。 埃が舞い、まだ上から瓦礫が落ちてきている。 「古そうな建物だしなぁ、無理も無……え?」 榛名は瓦礫の中に混じって埋もれた「それ」に気付く。 竜と思しき尻尾と――――人間の、足。 それが瓦礫の中から顔を覗かせていたのだ。 「うわっ……!?」 驚き後ずさりする榛名。 落ち着いて良く見ると、赤い液体が瓦礫から滲み出していた。 尻尾も足も動く様子は無い。恐らくもう死んでいる。 例え生きていたとしてもこの瓦礫を掻き出す力は榛名には無かった。 「……お気の毒に」 崩落に巻き込まれた二人の冥福を祈りつつ、二次被害を避けるため榛名は旅館の出口に向かった。 その出口は最初入った場所とは違う、北の方向の正面玄関だった。 &color(red){【日宮まどか    死亡】} &color(red){【ヘルムート    死亡】} &color(red){[残り17人]} 【一日目/朝方/H-5廃旅館一階】 【伊賀榛名】 [状態]肉体的疲労(大)、精神的疲労(大)、服装に乱れ [装備]シグザウアーP226(15/15) [持物]基本支給品一式(ポケットティッシュ一個消費)、シグザウアーP226マガジン(3) [思考・行動]  基本:殺し合いはしない。中村アヤの捜索。  1:首輪を外せそうな人物も捜索する。 [備考]  ※勤武尚晶(名前は知らない)の外見を記憶しました。  ※悲観的な考えが多くなっています。 ※廃旅館の一部が崩壊しました。 ※日宮まどかとヘルムートの死体及び所持品は瓦礫に埋まっています。 |[[出来るなら、戻りたい、あの頃に]]|時系列順|[[身体交われど血は交われず]]| |[[出来るなら、戻りたい、あの頃に]]|投下順|[[身体交われど血は交われず]]| |[[甘美なるネクロマンス]]|&color(red){日宮まどか}|&color(red){死亡}| |[[甘美なるネクロマンス]]|&color(red){ヘルムート}|&color(red){死亡}| |[[甘美なるネクロマンス]]|伊賀榛名|[[]]|
42話:廃墟探索に気を付けなければイケナイ事の一つ=崩落 「きららは死んだのね…まあ別に良いけど」 身体中を雄竜の白濁液まみれにした銀髪の全裸の女性、日宮まどかが、 23人の名前が横線で消された名簿を見ながら言う。 その脇ではすっかり体力を使い果たした黒と赤の雄竜が伸びていた。 まどかはその雄竜――ヘルムートの分まで情報をまとめていた。 友人の死にも特に動揺する事も無く、まどかは鉛筆をテーブルの上に置き、 ヘルムートの所へ寄る。 「ヘルムート」 「あ…まどかさん…」 「あなたの名簿と地図にも買いておいたから。死亡者と禁止エリア」 「ありがとうございます…」 「うふふ…可愛い」 自分の手足となって貰う雄竜の頭をなでる。 ヘルムートは本人の知らない内に薬物を飲まされ、幾度にも渡るまどかの愛撫により、 すっかりまどかの虜になっていた。 「ああ…またおっきしてきました」 「仕方無いなぁ…後一回だけよ?」 「ハッ…ハッ…」 興奮するヘルムートの股間付近にいきり立つヘルムート自身を握り、 まどかは口に含んだ。 ギシッ、バキッ。 自分達のいる客室跡の床から音が響いた事に、二人は気付かなかった。 見た目は比較的綺麗な客室跡だったが、畳の下の板や基礎部分は二人が思っている 以上に腐食が進み、傷んでいたのだ。 そもそも老朽化が激しい木造の廃旅館で、激しく行為を行う事自体が危険だった。 ミシィ……。 「あふぅ…むぅん…ヘルムートの―――――おいひい…」 「ああ、ん…気持ち、良い……!」 ベキッ。 崩壊の音に、色欲に蕩け切った二人は気付かない。 ◆ 「平池さんが…そんな…」 狐の少女、伊賀榛名はクラスメイトの一人の死を知る。 同行していた志村正隆、津野美鈴の二人もやはり死んでいた。 「何で…」 自然と目から涙が溢れる。 理不尽極まりないこの殺し合いに巻き込まれ、ごく普通の女子高生だったはずの平池千穂。 一体どこでどのような最期を迎えたと言うのだろう。 もう一人のクラスメイトの中村アヤはまだ生きているようだったが、 運動神経に難がある彼女がこの先も生き延びられるとは思えない。 「……悲しんでばかりも、いられないや…中村さん捜さないと……。 平池さん…あなたの事は忘れないよ…あなたの美しい花びらの事……」 シグザウアーP226を携え榛名は廃道の先に進み始めた。 しばらくすると廃墟と思しき木造二階建ての建物が見え、榛名はその建物の外観を観察する。 屋号らしき物が見えたため、どうやら元旅館のようだった。 地図にH-5エリアに廃旅館とあったので恐らくそれだろうと考える。 「誰かいるかな」 榛名は壊れた戸口から廃旅館の中に侵入を試みた。 中は埃っぽく、カビ臭く、廊下の床板は腐り、天井板がぶら下がり、ゴミや備品が散乱していた。 歩く度にミシミシと床板が悲鳴を上げる。 非常に危険な状態である事は明らかだった。 ◆ 「ウッ…ハァ、ハァ、ハァ」 「ああ…温かい…でもちょっと薄くなってるね」 布団に身を横たえたまどかの顔にヘルムートは自分の体液を振り掛ける。 何度も射出されたせいか色は少し薄くなっていた。 バキッ。 「……?」 一際大きな物音が響き、さしものまどかも異変に気付いた。 程無くヘルムートも同様に物音に耳を傾ける。 「何の音、これ…?」 「あれ…まどかさん、何だか床が沈んでいるような――――」 そして、その瞬間は唐突に訪れた。 バキッ、メキメキッドガアアアアア…………。 激しい轟音と共に、客室跡の床が崩落し、ヘルムートとまどか、及び二人の所持品は、 階下へと瓦礫と共に落下した。 釣られて客室の壁と天井、屋根までも共に崩落し、ガラス片、木材、腐った配線、 様々な物がヘルムートとまどかに降り注ぐ。 まどかの、雄竜の液にまみれながらも美しい裸体を瓦礫やゴミが容赦無く切り刻み、 ヘルムートの首に重い梁が落下し、鈍い音が轟音の中に響いた。 二人は自分達がどうなったのか理解出来ないまま、視界が闇に覆われた。 ◆ ズズズッ……。 廃旅館全体が振動し、天井から埃が降る。 「な、何!?」 頭を両手で覆い保護する榛名。 しばらくして揺れが止み、榛名が轟音の響いた方向へ向かう。 「な、何これ…崩れたの?」 そこで見た物は完全に瓦礫の山となった旅館の一部だった。 埃が舞い、まだ上から瓦礫が落ちてきている。 「古そうな建物だしなぁ、無理も無……え?」 榛名は瓦礫の中に混じって埋もれた「それ」に気付く。 竜と思しき尻尾と――――人間の、足。 それが瓦礫の中から顔を覗かせていたのだ。 「うわっ……!?」 驚き後ずさりする榛名。 落ち着いて良く見ると、赤い液体が瓦礫から滲み出していた。 尻尾も足も動く様子は無い。恐らくもう死んでいる。 例え生きていたとしてもこの瓦礫を掻き出す力は榛名には無かった。 「……お気の毒に」 崩落に巻き込まれた二人の冥福を祈りつつ、二次被害を避けるため榛名は旅館の出口に向かった。 その出口は最初入った場所とは違う、北の方向の正面玄関だった。 &color(red){【日宮まどか    死亡】} &color(red){【ヘルムート    死亡】} &color(red){[残り17人]} 【一日目/朝方/H-5廃旅館一階】 【伊賀榛名】 [状態]肉体的疲労(大)、精神的疲労(大)、服装に乱れ [装備]シグザウアーP226(15/15) [持物]基本支給品一式(ポケットティッシュ一個消費)、シグザウアーP226マガジン(3) [思考・行動]  基本:殺し合いはしない。中村アヤの捜索。  1:首輪を外せそうな人物も捜索する。 [備考]  ※勤武尚晶(名前は知らない)の外見を記憶しました。  ※悲観的な考えが多くなっています。 ※廃旅館の一部が崩壊しました。 ※日宮まどかとヘルムートの死体及び所持品は瓦礫に埋まっています。 |[[出来るなら、戻りたい、あの頃に]]|時系列順|[[身体交われど血は交われず]]| |[[出来るなら、戻りたい、あの頃に]]|投下順|[[身体交われど血は交われず]]| |[[甘美なるネクロマンス]]|&color(red){日宮まどか}|&color(red){死亡}| |[[甘美なるネクロマンス]]|&color(red){ヘルムート}|&color(red){死亡}| |[[甘美なるネクロマンス]]|伊賀榛名|[[幕を引く時主役は舞台に]]|

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