ココヨリトワニ

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65話 ココヨリトワニ エリアE-5、学校のすぐ近くの民家の中。 フラウは新たに24人分の名前が消された名簿を覗き込む。 その中には自分が殺害した少女、黒崎奈桜や、クラスメイトのノーチラス、 森屋英太、テトの名前もあった。 市役所から呼び掛けを行ったリリアという人物の名前も。 「残り…13人…」 自分を入れ、この殺し合いの生存者はたったの13人にまで減った。 これなら優勝するのも夢では無いと、フラウは思った、が。 「……げほっ、……まずいかなぁ、これ」 もう自分は駄目かもしれないともフラウは思う。 なぜなら、数時間前、学校にて戦った相手に撃たれた腹部の傷からの出血が、 少量ずつではあるが確実にフラウの身体から生命維持に必要な血を失わせていた。 応急処置こそしてあるものの、出血を止める事は出来なかった。 「何だか、頭がぼーっとする……」 既にフラウの視線はどこか虚ろになり、呼吸も浅くなっていた。 意識も途切れ途切れで身体に力も入り難くなっている。 確実に死が近付いてきていた。 「死にたくない…英人の所に…帰りたい……でも、駄目だなこれは。 もう…ほとんど…動けないもん」 致命的な出血の他にも身体中に傷を負っている。 これではとても、残り12人もいる参加者を相手に戦う事など出来ないだろう。 それに、身体に力が入らず身動きもし難くなっていた。 フラウはこれまでかと諦めた。 想い人のためにこの殺し合いに優勝するつもりだったがもうその目標を果たせそうにない。 フラウは奈桜から奪った自動拳銃、シグザウアーP226を手に取る。 数年前に見た映画で登場人物が言っていた。 「銃口を口に咥え引き金を引く。頭蓋骨が砕け散る。大丈夫、痛みは無い。一瞬であの世に行ける」と。 「ごめんね英人……」 フラウは涙を浮かべながら、P226の銃口をゆっくりと咥え込んだ。 不思議と怖くは無かった。 (英人、由佳ちゃん、ケトル…出来ればもう一度あなた達に会いたかった…。 ……本当に、ごめん。そして………さようなら――――) フラウは意を決して、引き金を引いた。 「銃声が聞こえたと思ってやってきたら…」 「知っている子? 水晶。あなたと同じ制服着ているけど」 「クラスメイトのフラウ…ね。まぁ、ほとんど話した事無いけど」 綺麗な死に顔とは裏腹に後頭部から血と頭蓋骨の破片、脳漿を撒き散らし息絶えている、 黄金色の狐獣人の少女の死体の傍で、同じ制服を着た銀髪の少女銀鏖院水晶と、 サキュバスの少女リュティは現場の様子を見て回る。 どうやら自殺したようだが、理由など二人にとってはどうでも良い事だった。 自殺に使ったと思われる自動拳銃シグザウアーP226、デイパックの中に入っている、 散弾銃レミントンM870、ダイナマイト三本……。 彼女が残した数々の使えそうな武器の方に気が回る。 「さっさと回収して行きましょう…血の臭いが漂っていて堪らないから。 私、拳銃とビームサーベル貰って良い? リュティ」 「どうぞ。それじゃ私はショットガンとダイナマイトでも頂こうかな」 水晶がP226と予備マガジン、ビームサーベル。 リュティがレミントンM870と予備弾、ダイナマイトと着火用ライターを手に入れる。 その後二人はフラウの死体のある民家を出た。 「さてと……これで生き残りは、私達を除いて10人になったわね」 水晶が腕を組みながら言う。 彼女とリュティは、殺し合いに乗っている者が陥りがちな多勢に無勢という状況に、 少しでも対処すべく互いに殺し合いに乗っていながら同盟を組んでいる。 勿論、生き残りが自分達二人のみになれば同盟は破棄、優勝者決定戦へともつれ込む。 兎にも角にも、彼女達二人はこれから生き残っている10人を相手に戦う事になるのだ。 「それで…リュティ、あなたの話だと、生存者の多くは市役所に集まっている可能性が高いとの事だけど」 「うん…多分、市役所に結構集まっているはず。 私が殺した一人が拡声器で呼び掛けを行って、結構遠くまで聞こえてるようだったから。 多分、何人かはいるでしょ」 「それじゃ、まずは市役所を攻略、ね」 会場中央部に位置する市役所から、リリアが不戦及び仲間集めの呼び掛けを行っていた事は、 その呼び掛けに応じ市役所へ赴きリリアと同行者の少年を殺害した本人である リュティが一番良く知っている。それなりに遠くにまで響いていたため、 市役所には人が集まっている可能性が高い。 既に残り少なくなった生存者を広い会場から捜し出すのが難しい以上、 目立つ建物を重点的に漁って行くのが効率的と言うのもあるが。 「…行きましょうか。作戦とかは歩きながらで」 「把握」 水晶とリュティは市役所を調べる時どう行動するか話し合いつつ、 市役所への道を歩いて行く。 「…そう言えば水晶。あなたが拾ったって言うデイパックには何が入っていたの?」 「…これ」 「……成程」 &color(red){【フラウ@自作キャラでバトルロワイアル  死亡】} &color(red){【残り12人】} 【一日目/午前/E-5学校東北方面の住宅街】 【銀鏖院水晶@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]健康 [装備]AKS-74(30/30) [所持品]基本支給品一式、AKS-74マガジン(30×3)、  S&W M27(6/6)、.357マグナム弾(18)、アーミーナイフ、中華包丁、ノートパソコン、??? [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:市役所へ向かう。  1:リュティとしばらく協力。残り生存者が自分とリュティのみになったら、リュティを殺す。 [備考]  ※本編死亡後からの参戦です。  ※超能力は封印され、使えなくなっています。  ※ライガー(名前は知らない)の容姿を記憶しました。彼が死んでいる事は知りません。 【リュティ@オリキャラ】 [状態]健康 [装備] M4A1カービン(12/30) [所持品]基本支給品一式、グロック19(7/15)、グロック19マガジン(15×3)、  コルト ガバメント(7/7)、コルト ガバメントマガジン(7×3)、M4マガジン(30×5)、  南部十四年式拳銃(0/8)、南部十四年式拳銃マガジン(8×2)、H&K MARK23(10/10)、  ハンティングナイフ、方頭大刀 [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:市役所へ向かう。   2:銀鏖院水晶としばらく協力。残り生存者が自分と水晶のみになったら、水晶を殺す。 [備考]  ※アレックスとブライアンの名前を記憶しました。 |[[修羅場乗り越え今に至る]]|時系列順|[[Directorate of Operations]]| |[[修羅場乗り越え今に至る]]|投下順|[[Directorate of Operations]]| |[[フラグを踏んだらサヨウナラ]]|&color(red){フラウ}|&color(red){死亡}| |[[耳障りな誘惑、花椿の香り]]|銀鏖院水晶|[[]]| |[[耳障りな誘惑、花椿の香り]]|リュティ|[[]]|
65話 ココヨリトワニ エリアE-5、学校のすぐ近くの民家の中。 フラウは新たに24人分の名前が消された名簿を覗き込む。 その中には自分が殺害した少女、黒崎奈桜や、クラスメイトのノーチラス、 森屋英太、テトの名前もあった。 市役所から呼び掛けを行ったリリアという人物の名前も。 「残り…13人…」 自分を入れ、この殺し合いの生存者はたったの13人にまで減った。 これなら優勝するのも夢では無いと、フラウは思った、が。 「……げほっ、……まずいかなぁ、これ」 もう自分は駄目かもしれないともフラウは思う。 なぜなら、数時間前、学校にて戦った相手に撃たれた腹部の傷からの出血が、 少量ずつではあるが確実にフラウの身体から生命維持に必要な血を失わせていた。 応急処置こそしてあるものの、出血を止める事は出来なかった。 「何だか、頭がぼーっとする……」 既にフラウの視線はどこか虚ろになり、呼吸も浅くなっていた。 意識も途切れ途切れで身体に力も入り難くなっている。 確実に死が近付いてきていた。 「死にたくない…英人の所に…帰りたい……でも、駄目だなこれは。 もう…ほとんど…動けないもん」 致命的な出血の他にも身体中に傷を負っている。 これではとても、残り12人もいる参加者を相手に戦う事など出来ないだろう。 それに、身体に力が入らず身動きもし難くなっていた。 フラウはこれまでかと諦めた。 想い人のためにこの殺し合いに優勝するつもりだったがもうその目標を果たせそうにない。 フラウは奈桜から奪った自動拳銃、シグザウアーP226を手に取る。 数年前に見た映画で登場人物が言っていた。 「銃口を口に咥え引き金を引く。頭蓋骨が砕け散る。大丈夫、痛みは無い。一瞬であの世に行ける」と。 「ごめんね英人……」 フラウは涙を浮かべながら、P226の銃口をゆっくりと咥え込んだ。 不思議と怖くは無かった。 (英人、由佳ちゃん、ケトル…出来ればもう一度あなた達に会いたかった…。 ……本当に、ごめん。そして………さようなら――――) フラウは意を決して、引き金を引いた。 「銃声が聞こえたと思ってやってきたら…」 「知っている子? 水晶。あなたと同じ制服着ているけど」 「クラスメイトのフラウ…ね。まぁ、ほとんど話した事無いけど」 綺麗な死に顔とは裏腹に後頭部から血と頭蓋骨の破片、脳漿を撒き散らし息絶えている、 黄金色の狐獣人の少女の死体の傍で、同じ制服を着た銀髪の少女銀鏖院水晶と、 サキュバスの少女リュティは現場の様子を見て回る。 どうやら自殺したようだが、理由など二人にとってはどうでも良い事だった。 自殺に使ったと思われる自動拳銃シグザウアーP226、デイパックの中に入っている、 散弾銃レミントンM870、ダイナマイト三本……。 彼女が残した数々の使えそうな武器の方に気が回る。 「さっさと回収して行きましょう…血の臭いが漂っていて堪らないから。 私、拳銃とビームサーベル貰って良い? リュティ」 「どうぞ。それじゃ私はショットガンとダイナマイトでも頂こうかな」 水晶がP226と予備マガジン、ビームサーベル。 リュティがレミントンM870と予備弾、ダイナマイトと着火用ライターを手に入れる。 その後二人はフラウの死体のある民家を出た。 「さてと……これで生き残りは、私達を除いて10人になったわね」 水晶が腕を組みながら言う。 彼女とリュティは、殺し合いに乗っている者が陥りがちな多勢に無勢という状況に、 少しでも対処すべく互いに殺し合いに乗っていながら同盟を組んでいる。 勿論、生き残りが自分達二人のみになれば同盟は破棄、優勝者決定戦へともつれ込む。 兎にも角にも、彼女達二人はこれから生き残っている10人を相手に戦う事になるのだ。 「それで…リュティ、あなたの話だと、生存者の多くは市役所に集まっている可能性が高いとの事だけど」 「うん…多分、市役所に結構集まっているはず。 私が殺した一人が拡声器で呼び掛けを行って、結構遠くまで聞こえてるようだったから。 多分、何人かはいるでしょ」 「それじゃ、まずは市役所を攻略、ね」 会場中央部に位置する市役所から、リリアが不戦及び仲間集めの呼び掛けを行っていた事は、 その呼び掛けに応じ市役所へ赴きリリアと同行者の少年を殺害した本人である リュティが一番良く知っている。それなりに遠くにまで響いていたため、 市役所には人が集まっている可能性が高い。 既に残り少なくなった生存者を広い会場から捜し出すのが難しい以上、 目立つ建物を重点的に漁って行くのが効率的と言うのもあるが。 「…行きましょうか。作戦とかは歩きながらで」 「把握」 水晶とリュティは市役所を調べる時どう行動するか話し合いつつ、 市役所への道を歩いて行く。 「…そう言えば水晶。あなたが拾ったって言うデイパックには何が入っていたの?」 「…これ」 「……成程」 &color(red){【フラウ@自作キャラでバトルロワイアル  死亡】} &color(red){【残り12人】} 【一日目/午前/E-5学校東北方面の住宅街】 【銀鏖院水晶@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]健康 [装備]AKS-74(30/30) [所持品]基本支給品一式、AKS-74マガジン(30×3)、  S&W M27(6/6)、.357マグナム弾(18)、アーミーナイフ、中華包丁、ノートパソコン、??? [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:市役所へ向かう。  1:リュティとしばらく協力。残り生存者が自分とリュティのみになったら、リュティを殺す。 [備考]  ※本編死亡後からの参戦です。  ※超能力は封印され、使えなくなっています。  ※ライガー(名前は知らない)の容姿を記憶しました。彼が死んでいる事は知りません。 【リュティ@オリキャラ】 [状態]健康 [装備] M4A1カービン(12/30) [所持品]基本支給品一式、グロック19(7/15)、グロック19マガジン(15×3)、  コルト ガバメント(7/7)、コルト ガバメントマガジン(7×3)、M4マガジン(30×5)、  南部十四年式拳銃(0/8)、南部十四年式拳銃マガジン(8×2)、H&K MARK23(10/10)、  ハンティングナイフ、方頭大刀 [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:市役所へ向かう。   2:銀鏖院水晶としばらく協力。残り生存者が自分と水晶のみになったら、水晶を殺す。 [備考]  ※アレックスとブライアンの名前を記憶しました。 |[[修羅場乗り越え今に至る]]|時系列順|[[Directorate of Operations]]| |[[修羅場乗り越え今に至る]]|投下順|[[Directorate of Operations]]| |[[フラグを踏んだらサヨウナラ]]|&color(red){フラウ}|&color(red){死亡}| |[[耳障りな誘惑、花椿の香り]]|銀鏖院水晶|[[獄炎-hellfire-]]| |[[耳障りな誘惑、花椿の香り]]|リュティ|[[獄炎-hellfire-]]|

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