もしも弟子五郎と狼獣人の少女

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21話 もしも弟子五郎と狼獣人の少女 「うーん参ったなぁ、殺し合いだなんて……」 若き侍、弟子五郎はエリアF-7に存在する病院の中を歩いていた。 病院と言ってもかなり小規模で、どちらかと言えば医院と言った方が良い。 「とにかく、師匠にダーエロさん、他にも知り合いがいるみたいっスね。 早い所捜さないと……」 殺し合いに呼ばれている自分が敬慕している鎧武者と、 その同僚の名前を呟きながら、弟子五郎は適当な病室の扉を開ける。 「きゃあっ!?」 「いっ!?」 その病室には先客がいた。 灰色の毛皮を持った狼獣人の少女、エルフィである。 突然入ってきた着物姿の青年に驚き思わず大きな声を出してしまった。 「あ、あの、驚かせてごめん……えと、俺は殺し合いする気は無いっス。 だから、その、そんなに怖がらないで欲しいっス」 焦り気味に目の前の狼獣人の少女を宥める弟子五郎。 「あ、う、ほ、本当、に?」 「ほ、本当っス!」 「……」 エルフィは目の前の、頬に傷のある着物姿の青年の言葉を信じてみる事にした。 「俺は五郎。あー、名簿には弟子五郎で登録されてるんで、 弟子五郎で良いっス」 「私は……エルフィ」 「エルフィさんっスね。あの、もし良かったら俺と一緒に行かないっスか?」 かなり怯えた様子から恐らく殺し合いをする気は無いと判断した弟子五郎は、 ここで会ったのも何かの縁とエルフィに同行を申し込む。 エルフィはしばらく考えていたが、その申し出を受ける事にした。 病室内で、弟子五郎とエルフィは情報交換を行う。 まず互いの支給品の確認を始めた。 「俺のはこの刀っスね」 弟子五郎が自分の支給品だと指差したのは、腰に差していた青い鞘に収められた刀。 鞘から抜いてみると、目が覚めるような青に染められた刀身が現れた。 一瞬作り物かと思ったが鋭い刃が付いており、正真正銘本物の刀だ。 「綺麗だね……青くて」 「そうっスね……」 芸術品とも言える美しさを持った刀――蒼鬼を、二人はしばらく見詰めていた。 そして今度はエルフィの番となった。 「私のは……」 毛皮に覆われた手でデイパックの中を漁るエルフィ。 そして取り出した物は、グリップに白い丸に囲まれた赤い三角の意匠が施された、 黒塗りの大型自動拳銃――コルト デルタエリートと予備のマガジンが三つ。 「銃っスか……お互い当たりを引いたみたいで良かったっスね」 「うん……」 支給品を確認した次は、この殺し合いに呼ばれているそれぞれの知り合いについての情報を話し合う。 「そうっスか……エルフィさんはクラスメイトが……」 「弟子五郎さんも知り合いが呼ばれてるんですね……あの、 そのムシャとダーエロって言う人は、その、信用出来る、人なんですか?」 「ええ、師匠は絶対に信用出来ます。ダーエロさんも、エロゲオタで変態ですけど、 根は悪い人じゃないんで……」 「エロゲオタで変態なんですか……」 「ま、まあ……」 口上では自分の師匠であるムシャと、その同僚ダーエロは確実に信頼出来ると語った 弟子五郎だったが、本心はと言うと、若干不安だった。 ムシャに関しては恐らく問題無いと思われるがダーエロについては不安要素がある。 何せ名簿にはダーエロがあの手この手でストーカーし続けている相手の名前も書かれていた。 そのストーカー方法の執念深さ、苛烈さは魔王軍内外に轟いている。 ストーカー相手――エルフの少女ヘレンのために殺し合いに乗る、可能性も捨て切れない。 そうでは無いと弟子五郎は信じたかった。だあらあえてエルフィにはダーエロも、 多少性格的に問題はあれど信頼はおける人物だと話したのだ。 「これから、どうしましょう、弟子五郎さん」 「そうっスね……下手に動き回るのは危険っスけど……、 俺は師匠やダーエロさんを捜したいっス」 「私も、出来ればクラスメイトを……」 無闇に動き回るより一ヶ所に留まった方が安全だという事は、 二人も何となく理解していたが、やはり自分の師匠やクラスメイトと、 一刻も早く合流したいという気持ちの方が強かった。 「それじゃ、外に行ってみましょうか……案外近くにいるかもしれないっス」 「そうだね……」 弟子五郎とエルフィはそれぞれの知人を捜すべく、 病院の玄関へと向かった。 【一日目/朝方/F-7東部病院一階】 【弟子五郎@VIPRPG】 [状態]健康 [装備]蒼鬼 [所持品]基本支給品一式 [思考・行動]  基本:殺し合いには乗らない。師匠(ムシャ)とダーエロを捜す。  1:エルフィと行動する。  2:襲われたら戦う。 [備考]  ※エルフィからクラスメイトの情報を得ました。 【エルフィ@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]健康、恐怖 [装備]コルト デルタエリート(8/8) [所持品]基本支給品一式、コルト デルタエリート予備マガジン(8×3) [思考・行動]  基本:殺し合いには乗らない。死にたくない。クラスメイトと会いたい。  1:弟子五郎と行動する。 [備考]  ※弟子五郎からムシャ、ダーエロ、その他の知人についての情報を得ました。 ≪支給品紹介≫ 【蒼鬼】 読みは「そうき」。「あおおに」では無い。 オリジナル支給品で、特殊な鉱石から作られた青い刀身を持つ刀。 観賞用の美術品にも見えるが、切れ味は一級品。 【コルト デルタエリート】 1987年に開発された強力な10㎜オート弾を使用する自動拳銃。 グリップの赤三角のメダリオンが特徴的。 銃本体が使用する弾薬の威力に対応し切れておらず、 スライドの破損やジャム(装弾不良、排莢不良)が多く評価は低い。 |[[エレキテルびりびり]]|時系列順|[[血みどろの輪舞曲(ロンド)]]| |[[エレキテルびりびり]]|投下順|[[血みどろの輪舞曲(ロンド)]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|弟子五郎|[[]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|エルフィ|[[]]|
21話 もしも弟子五郎と狼獣人の少女 「うーん参ったなぁ、殺し合いだなんて……」 若き侍、弟子五郎はエリアF-7に存在する病院の中を歩いていた。 病院と言ってもかなり小規模で、どちらかと言えば医院と言った方が良い。 「とにかく、師匠にダーエロさん、他にも知り合いがいるみたいっスね。 早い所捜さないと……」 殺し合いに呼ばれている自分が敬慕している鎧武者と、 その同僚の名前を呟きながら、弟子五郎は適当な病室の扉を開ける。 「きゃあっ!?」 「いっ!?」 その病室には先客がいた。 灰色の毛皮を持った狼獣人の少女、エルフィである。 突然入ってきた着物姿の青年に驚き思わず大きな声を出してしまった。 「あ、あの、驚かせてごめん……えと、俺は殺し合いする気は無いっス。 だから、その、そんなに怖がらないで欲しいっス」 焦り気味に目の前の狼獣人の少女を宥める弟子五郎。 「あ、う、ほ、本当、に?」 「ほ、本当っス!」 「……」 エルフィは目の前の、頬に傷のある着物姿の青年の言葉を信じてみる事にした。 「俺は五郎。あー、名簿には弟子五郎で登録されてるんで、 弟子五郎で良いっス」 「私は……エルフィ」 「エルフィさんっスね。あの、もし良かったら俺と一緒に行かないっスか?」 かなり怯えた様子から恐らく殺し合いをする気は無いと判断した弟子五郎は、 ここで会ったのも何かの縁とエルフィに同行を申し込む。 エルフィはしばらく考えていたが、その申し出を受ける事にした。 病室内で、弟子五郎とエルフィは情報交換を行う。 まず互いの支給品の確認を始めた。 「俺のはこの刀っスね」 弟子五郎が自分の支給品だと指差したのは、腰に差していた青い鞘に収められた刀。 鞘から抜いてみると、目が覚めるような青に染められた刀身が現れた。 一瞬作り物かと思ったが鋭い刃が付いており、正真正銘本物の刀だ。 「綺麗だね……青くて」 「そうっスね……」 芸術品とも言える美しさを持った刀――蒼鬼を、二人はしばらく見詰めていた。 そして今度はエルフィの番となった。 「私のは……」 毛皮に覆われた手でデイパックの中を漁るエルフィ。 そして取り出した物は、グリップに白い丸に囲まれた赤い三角の意匠が施された、 黒塗りの大型自動拳銃――コルト デルタエリートと予備のマガジンが三つ。 「銃っスか……お互い当たりを引いたみたいで良かったっスね」 「うん……」 支給品を確認した次は、この殺し合いに呼ばれているそれぞれの知り合いについての情報を話し合う。 「そうっスか……エルフィさんはクラスメイトが……」 「弟子五郎さんも知り合いが呼ばれてるんですね……あの、 そのムシャとダーエロって言う人は、その、信用出来る、人なんですか?」 「ええ、師匠は絶対に信用出来ます。ダーエロさんも、エロゲオタで変態ですけど、 根は悪い人じゃないんで……」 「エロゲオタで変態なんですか……」 「ま、まあ……」 口上では自分の師匠であるムシャと、その同僚ダーエロは確実に信頼出来ると語った 弟子五郎だったが、本心はと言うと、若干不安だった。 ムシャに関しては恐らく問題無いと思われるがダーエロについては不安要素がある。 何せ名簿にはダーエロがあの手この手でストーカーし続けている相手の名前も書かれていた。 そのストーカー方法の執念深さ、苛烈さは魔王軍内外に轟いている。 ストーカー相手――エルフの少女ヘレンのために殺し合いに乗る、可能性も捨て切れない。 そうでは無いと弟子五郎は信じたかった。だあらあえてエルフィにはダーエロも、 多少性格的に問題はあれど信頼はおける人物だと話したのだ。 「これから、どうしましょう、弟子五郎さん」 「そうっスね……下手に動き回るのは危険っスけど……、 俺は師匠やダーエロさんを捜したいっス」 「私も、出来ればクラスメイトを……」 無闇に動き回るより一ヶ所に留まった方が安全だという事は、 二人も何となく理解していたが、やはり自分の師匠やクラスメイトと、 一刻も早く合流したいという気持ちの方が強かった。 「それじゃ、外に行ってみましょうか……案外近くにいるかもしれないっス」 「そうだね……」 弟子五郎とエルフィはそれぞれの知人を捜すべく、 病院の玄関へと向かった。 【一日目/朝方/F-7東部病院一階】 【弟子五郎@VIPRPG】 [状態]健康 [装備]蒼鬼 [所持品]基本支給品一式 [思考・行動]  基本:殺し合いには乗らない。師匠(ムシャ)とダーエロを捜す。  1:エルフィと行動する。  2:襲われたら戦う。 [備考]  ※エルフィからクラスメイトの情報を得ました。 【エルフィ@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]健康、恐怖 [装備]コルト デルタエリート(8/8) [所持品]基本支給品一式、コルト デルタエリート予備マガジン(8×3) [思考・行動]  基本:殺し合いには乗らない。死にたくない。クラスメイトと会いたい。  1:弟子五郎と行動する。 [備考]  ※弟子五郎からムシャ、ダーエロ、その他の知人についての情報を得ました。 ≪支給品紹介≫ 【蒼鬼】 読みは「そうき」。「あおおに」では無い。 オリジナル支給品で、特殊な鉱石から作られた青い刀身を持つ刀。 観賞用の美術品にも見えるが、切れ味は一級品。 【コルト デルタエリート】 1987年に開発された強力な10㎜オート弾を使用する自動拳銃。 グリップの赤三角のメダリオンが特徴的。 銃本体が使用する弾薬の威力に対応し切れておらず、 スライドの破損やジャム(装弾不良、排莢不良)が多く評価は低い。 |[[エレキテルびりびり]]|時系列順|[[血みどろの輪舞曲(ロンド)]]| |[[エレキテルびりびり]]|投下順|[[血みどろの輪舞曲(ロンド)]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|弟子五郎|[[珈琲屋に寄って一休み極めたら]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|エルフィ|[[珈琲屋に寄って一休み極めたら]]|

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