黒き獣達

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3話 黒き獣達 森の中にある大きな池の畔で、黒いコートのような服を着た、 黒い毛皮のオッドアイの狼獣人の女性、セイファートは支給品を確認していた。 「これは……サブマシンガンね」 出てきた物は短機関銃、IMIミニウージー。 当たりを引いたとセイファートは喜ぶ。 ミニウージーを装備し、セイファートは立ち上がった。 「殺し合いねえ……随分とまあ酔狂な事を」 何の前触れも無く参加させられたこのバトルロワイアルという殺し合いゲーム。 首には爆薬内蔵の絶対に外せない首枷がはめられている。 無理に外そうとしたり、主催者に刃向かえば開催式の時に殺された女のようになる。 魔法の類も強力な物や便利な物は一切使えなくなっているようだった。 魔道士であるセイファートもまた然り。 「まあ、一応魔法無しでも戦えない訳じゃないけどさ。 さて、これからどうしようかな。ヴェルガーもいるみたいだし……」 殺し合いに呼ばれている唯一の知り合いで自分の忠実な下僕たる、 白妖狼のヴェルガーの名前を呟きながらセイファートはこれからどうするか考える。 「……?」 セイファートの顔色が変わる。背後から感じる、そして迫る殺気。 「なっ……!」 振り向いた時、彼女が見た物は、異常に長く鋭い爪を自分に向かって振り下ろす、 黒い獣の姿だった。 仕留めた。右前足の爪に確かな手応えを感じ、黒い獣――ケルベロモンは確信した。 だが、その確信は次の瞬間に驚愕に変化する。 「な、何!?」 目の前に舞う、ズタズタになった黒いコート。 だが、肝心の中身、黒い狼獣人の女デジモンはどこにもいない。 「ッ!!」 何かを感じ取ったケルベロモンは後ろへと跳んだ。 次の瞬間、ケルベロモンが立っていた場所の地面が無数の弾丸により抉れた。 見れば、短機関銃を片手に構えた白いシャツ姿の狼獣人の女デジモンがいる。 それは間違い無く自分が引き裂いた黒いコートの持ち主だった。 「あーあ、それ特注なのよ。お気に入りだったのに、どうしてくれるのよ」 自分の上着を駄目にされた事に怒り気味の狼女――セイファート。 (何て奴だ、一瞬で上着を脱いで俺の攻撃をかわしたのか……) 予想を遥かに超える相手の反射神経、いや、動作の速さに舌を巻くケルベロモン。 そう考えている内に再びセイファートはミニウージーの引き金を引いた。 掃射される9ミリパラベラムの弾丸を走りながら回避するケルベロモン。 ここは一度退くべしと考え、木々生い茂る森の奥へと逃げ込み、姿を消した。 「あ、弾切れた」 ミニウージーの残弾が底をつき、マガジンキャッチを押して空の弾倉を排出し、 デイパックの中から予備の弾倉を取り出し装着する。 「逃げちゃったみたいね。あーあ……これじゃもう着れないや」 ケルベロモンの鋭い爪によりズタズタになった自分の上着を見てがっかりするセイファート。 下に着込んでいた白いシャツは無事だったのが幸いだった。 ケルベロモンを追おうとも考えたが、無理に追い掛ける必要も無いと判断しやめる。 「さてと……」 これ以上、池しか無いこの場所に居ても何の収穫も無さそうだ。 地図にはD-4に高原池、H-6に源五郎池の二つの池があるが、 規模からして恐らくここは源五郎池だろう。 ならば南へ行けば氷川村という集落に出れるようだ。 セイファート自身に、殺し合いを拒絶する理由は無い。 自分の忠実な下僕、ヴェルガーならきっと喜んで自分に命を捧げるだろう。 あのブライアンとか言う戦士風の男の言いなりになるのは少々癪だが、 優勝を目指してみるのも悪く無いだろう。 「フフフ……」 不気味に笑いながらセイファートは氷川村を目指し歩き始めた。 黒い獣――ケルベロモンは、呼吸を整えながら背後を振り向く。 どうやらあの狼獣人女デジモンが追ってくる気配は無い。振り切る事に成功したようだ。 「ちっ、無様だな、俺……」 折角最初の獲物を見付けたと言うのに仕留め損ね、 返り討ちになる形で逃げる羽目になるとは。 「まあいい、次に会った奴は必ず……」 次こそは確実に殺すと、ケルベロモンは心に誓った。 【一日目/朝方/H-6源五郎池周辺】 【セイファート@オリキャラ・再戦組】 [状態]健康、上着無し(シャツ着用)、氷川村方面へ移動中 [装備]IMIミニウージー(32/32) [所持品]基本支給品一式、IMIミニウージー予備弾倉(32×4) [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:氷川村へ向かう。  2:ヴェルガーは取り敢えず放置。遭遇したらその場その場で対応。 [備考]  ※個人趣味バトルロワイアル構想前からの参戦です。  ※黒い獣(ケルベロモン)の容姿を記憶しました。 【ケルベロモン@デジモン】 [状態]健康 [装備]無し [所持品]基本支給品一式、不明支給品(1~?) [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。  1:獲物を捜す。 [備考]  ※参加者の獣人や獣を全員デジモンだと思っています。  ※黒い狼獣人の女デジモン(セイファート)の容姿を記憶しました。  ※性格、口調等の設定は作者独自の物です。 ※H-6一帯に銃声が響きました。 ≪支給品紹介≫ 【IMIミニウージー】 IMI社の堅牢な短機関銃ウージーの小型版。 ストックがスチールワイヤ型に変更され銃身が短縮されている。 また小型化に伴い増大したマズルジャンプを抑えるため銃口上部に コンペンセイター口が設けられている。 |[[「ワカラナイ」]]|時系列順|[[]]| |[[「ワカラナイ」]]|投下順|[[]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|セイファート|[[]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|ケルベロモン|[[]]|
3話 黒き獣達 森の中にある大きな池の畔で、黒いコートのような服を着た、 黒い毛皮のオッドアイの狼獣人の女性、セイファートは支給品を確認していた。 「これは……サブマシンガンね」 出てきた物は短機関銃、IMIミニウージー。 当たりを引いたとセイファートは喜ぶ。 ミニウージーを装備し、セイファートは立ち上がった。 「殺し合いねえ……随分とまあ酔狂な事を」 何の前触れも無く参加させられたこのバトルロワイアルという殺し合いゲーム。 首には爆薬内蔵の絶対に外せない首枷がはめられている。 無理に外そうとしたり、主催者に刃向かえば開催式の時に殺された女のようになる。 魔法の類も強力な物や便利な物は一切使えなくなっているようだった。 魔道士であるセイファートもまた然り。 「まあ、一応魔法無しでも戦えない訳じゃないけどさ。 さて、これからどうしようかな。ヴェルガーもいるみたいだし……」 殺し合いに呼ばれている唯一の知り合いで自分の忠実な下僕たる、 白妖狼のヴェルガーの名前を呟きながらセイファートはこれからどうするか考える。 「……?」 セイファートの顔色が変わる。背後から感じる、そして迫る殺気。 「なっ……!」 振り向いた時、彼女が見た物は、異常に長く鋭い爪を自分に向かって振り下ろす、 黒い獣の姿だった。 仕留めた。右前足の爪に確かな手応えを感じ、黒い獣――ケルベロモンは確信した。 だが、その確信は次の瞬間に驚愕に変化する。 「な、何!?」 目の前に舞う、ズタズタになった黒いコート。 だが、肝心の中身、黒い狼獣人の女デジモンはどこにもいない。 「ッ!!」 何かを感じ取ったケルベロモンは後ろへと跳んだ。 次の瞬間、ケルベロモンが立っていた場所の地面が無数の弾丸により抉れた。 見れば、短機関銃を片手に構えた白いシャツ姿の狼獣人の女デジモンがいる。 それは間違い無く自分が引き裂いた黒いコートの持ち主だった。 「あーあ、それ特注なのよ。お気に入りだったのに、どうしてくれるのよ」 自分の上着を駄目にされた事に怒り気味の狼女――セイファート。 (何て奴だ、一瞬で上着を脱いで俺の攻撃をかわしたのか……) 予想を遥かに超える相手の反射神経、いや、動作の速さに舌を巻くケルベロモン。 そう考えている内に再びセイファートはミニウージーの引き金を引いた。 掃射される9ミリパラベラムの弾丸を走りながら回避するケルベロモン。 ここは一度退くべしと考え、木々生い茂る森の奥へと逃げ込み、姿を消した。 「あ、弾切れた」 ミニウージーの残弾が底をつき、マガジンキャッチを押して空の弾倉を排出し、 デイパックの中から予備の弾倉を取り出し装着する。 「逃げちゃったみたいね。あーあ……これじゃもう着れないや」 ケルベロモンの鋭い爪によりズタズタになった自分の上着を見てがっかりするセイファート。 下に着込んでいた白いシャツは無事だったのが幸いだった。 ケルベロモンを追おうとも考えたが、無理に追い掛ける必要も無いと判断しやめる。 「さてと……」 これ以上、池しか無いこの場所に居ても何の収穫も無さそうだ。 地図にはD-4に高原池、H-6に源五郎池の二つの池があるが、 規模からして恐らくここは源五郎池だろう。 ならば南へ行けば氷川村という集落に出れるようだ。 セイファート自身に、殺し合いを拒絶する理由は無い。 自分の忠実な下僕、ヴェルガーならきっと喜んで自分に命を捧げるだろう。 あのブライアンとか言う戦士風の男の言いなりになるのは少々癪だが、 優勝を目指してみるのも悪く無いだろう。 「フフフ……」 不気味に笑いながらセイファートは氷川村を目指し歩き始めた。 黒い獣――ケルベロモンは、呼吸を整えながら背後を振り向く。 どうやらあの狼獣人女デジモンが追ってくる気配は無い。振り切る事に成功したようだ。 「ちっ、無様だな、俺……」 折角最初の獲物を見付けたと言うのに仕留め損ね、 返り討ちになる形で逃げる羽目になるとは。 「まあいい、次に会った奴は必ず……」 次こそは確実に殺すと、ケルベロモンは心に誓った。 【一日目/朝方/H-6源五郎池周辺】 【セイファート@オリキャラ・再戦組】 [状態]健康、上着無し(シャツ着用)、氷川村方面へ移動中 [装備]IMIミニウージー(32/32) [所持品]基本支給品一式、IMIミニウージー予備弾倉(32×4) [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。  1:氷川村へ向かう。  2:ヴェルガーは取り敢えず放置。遭遇したらその場その場で対応。 [備考]  ※個人趣味バトルロワイアル構想前からの参戦です。  ※黒い獣(ケルベロモン)の容姿を記憶しました。 【ケルベロモン@デジモン】 [状態]健康 [装備]無し [所持品]基本支給品一式、不明支給品(1~?) [思考・行動]  基本:殺し合いに乗る。  1:獲物を捜す。 [備考]  ※参加者の獣人や獣を全員デジモンだと思っています。  ※黒い狼獣人の女デジモン(セイファート)の容姿を記憶しました。  ※性格、口調等の設定は作者独自の物です。 ※H-6一帯に銃声が響きました。 ≪支給品紹介≫ 【IMIミニウージー】 IMI社の堅牢な短機関銃ウージーの小型版。 ストックがスチールワイヤ型に変更され銃身が短縮されている。 また小型化に伴い増大したマズルジャンプを抑えるため銃口上部に コンペンセイター口が設けられている。 |[[「ワカラナイ」]]|時系列順|[[逃亡、追撃、既視感]]| |[[「ワカラナイ」]]|投下順|[[逃亡、追撃、既視感]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|セイファート|[[]]| |&color(aqua){ゲーム開始}|ケルベロモン|[[]]|

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