18 清水 直行  180/80 投手 右投右打 報徳学園-日大-東芝-ロッテ


12球団でも屈指の能力を持つロッテ先発陣の中で、エースナンバー18を背負う。

投球スタイルとしては、145キロ前後のストレートを軸に、スライダー、カットボール、スプリットを織り交ぜる。また、オーソドックスで癖のない、逆に言うと嫌らしさのないフォームであり、良くも悪くも特徴がないところが特徴といった趣の選手である。強いて言えば、この球筋の素直さに加えて時折ふっと甘い球を投げるクセがあるため被本塁打が多い。また、奪三振がイニング数のわりに少ないことも特徴ではある。ただし、ここという場面(1死3塁のように絶対に必要ではなくても)で真っ直ぐで三振を取りに行くことを好むなど、打たせて取るタイプかと言えばそうとも言い切れない。全てにおいてハイレベルといえば聞こえはいいのだが・・・。 


もともとあの黒木知宏がマリンスタジアムのマウンドから姿を消して以来エースと呼ばれるようになったが、毎年勝ちと負けの数がほとんど同じで、本当のエースであるかという点では疑問もある。さらに当時のロッテ先発陣は今とは比べ物にならないほどのレベルの低さで、その中で突き抜けた存在であったこと、あるいは単に18をつけていたことでエースと呼ばれるようになった側面も否定はできない。今では彼と同じレベルの投手は(数字上は)チームにも数人いる。


私は、彼が真のエースとなるためには精神の部分が大きいと思う。例えばエース対決で0-0の場面で先に崩れることが多い、不用意な投球で本塁打を食らうなど、どうにも気が抜ける瞬間がある、ここというときに踏ん張れないといったことで勝ちを逃すパターンが多いのだ。(ロッテ打線はエース格に弱いことを差し引いても、である)こういったことは一朝一夕に改善できるものではないかもしれないが、彼の最大の課題ではないかと思う。


もうひとつ、このレベルの投手に言うのは失礼かもしれないが、どうにも自分の本当のスタイルというのが見えていないように思う。それが、「もともと彼は奪三振が少なめ、しかし、絶対に必要な場面以外で三振を狙いにいく場面がよく見られる」というくだりである。あくまでも個人的にはだが、このスタイルが矛盾して見えて仕方がない。これは本人のこだわりなのかもしれないが、力まずにカット中心で打たせて取るピッチングに専念すればもう少し安定するのではないか?


彼も、いつの間にか30歳を過ぎて野球人生の後半に差し掛かっている。そろそろ、一度1人で10の貯金を作るような活躍をして、「地味なエース」という称号を返上してもらいたい。ひとつ歯車が噛み合えば、それができる力は十分持っているだけに、彼の奮起に期待したい。


(プロ入り後の実績をスカウティング通信簿で点数化)




00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 通算P 平均P

 3P  8P  11P 12P  9P   9P  9P  61P  8.7P

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2007年03月19日 22:58