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余 聖傑(福岡・福岡第一)外野&投手 178/75 左/左

陽(日ハム入団)に続けとばかりに、スケール感溢れる台湾からの留学生。懐の深い構えから、打席の雰囲気は抜群。技術的には、まだまだ粗いが将来楽しみな強打者だ。

今回の観戦では、守備・走塁面などまではよくわからなかったが、50メートル6.0秒・遠投100メートルと高い身体能力も兼ね備えているとか。確かに中堅手として、昨夏も出場しているが、プレーを見る限りは俊敏なタイプにはあまり見えなかった。

今回は、サンプルも限られているので、フォーム分析をしながら、彼の特徴を考察してみたいと思う。いつものように「迷スカウトの足跡!」2007年2月11日更新分に、彼の打撃フォーム連続写真が掲載されているので、そちらを参照しながら読み進めて欲しい。


(打撃フォーム)


<構え> ☆☆☆

写真1


バックネット裏の角度があるところからの映像だったので、いつも違うので、細かいところの違いにはご理解頂きたい。写真1を観ると、前足を軽く引いて立っているように見える(角度があってスクエア~オープンスタンスかわかりづらいが)。グリップを高い位置まで引き上げ、懐を広く空けて構える強打者スタイル。

腰の据わり・全体のバランスはそれなりなのだが、少々顔が正面を向いておらず、両目で前を見据える姿勢に関しては不満が残る。そのため、身体に固さを感じさせる部分がある。ただ打席での雰囲気は抜群で、いかにも強打者だと言う臭いをぷんぷん身体から発している。



<仕掛け> 遅すぎる仕掛け

写真2




投手がまさに、リリースする直前あたりで始動する「遅すぎる仕掛け」を採用。ここまで遅い段階で始動すると、どうしてもボールが到達までの時間が足りず、打撃に必要な動作が不充分になったり、一定のスピード・キレのある球には、対応出来なくなってくる。上のレベルの野球を意識するのであれば、もう少し始動を早めるべきだろう。



<下半身> ☆☆☆

写真3




ギリギリまで始動を遅らせたために、写真2のように僅かな足の引き上げにとどまっている。そのため踏み込み・ステップが不充分で、軸足~踏み込み足への体重移動が不充分になり、前に体重が乗ってこない上体に頼ったスイングになってしまう。

それでも踏みこんだ足元が、インパクトの際にブレずにスイングが出来るので、アウトコースの球に対し、突っ込むことなく対応出来る良さがある。ただ元来は、ベースから離れた方向にアウトステップして踏みこむタイプなので、真ん中~内角よりの球を巻き込む方が得意なのかもしれない。



<上半身> ☆☆☆

写真4




トップはそれなりに深く、それでいてグリップは奥に入り込んでいないので、ヘッドの滑りだしは悪くない。ただ肘が下がってバットが寝て出るタイプで、トップ~インパクトまでのスイングにはロスを感じさせる。

ただそのためインパクトの瞬間は、バットのヘッドが後ろ・グリップが前と言う形でインパクトすることが多く、打球は左方向に飛んで行くケースが多いだろう。アウトステップするのも、そうしないと懐が窮屈で、内角よりの球を上手く捌くことが出来ないからではないのだろうか。

それでもヘッドを下がらせないで、水平にするように心がけているようだ。そのためフォーム後半は、スイングの弧も小さくフォロースルーもそれほどではない。つまり前が大きく、後ろは小さくのスイング軌道になり、元来スイングと言うのは、前が小さく・後ろが大きいのが理想なので、まるっきり逆を行っているスイングなのだ。

そのため、肉体・打球はとてもパワフルなのだが、実は打球はあまり上に上がるタイプではなさそう。強烈なライナー性の打球で、野手の間を抜けて行くのが、この選手の持ち味だと考える。



<軸> ☆☆☆☆

写真5



足の上げ下げが少ないフォームなので、頭の動きは小さく目線はブレ難い。身体の開きも我慢出来、軸足にも強さが感じられる。ただ前に体重が乗って行かず、後ろに体重が残ってしまっているのが、どうしても気になる。



(最後に)



先輩の陽のように、遊撃を努めるようなプラスαがあると大きい。問題は、外野手としてどのぐらいの能力を魅せられるのかによって、その評価も大きく変わってきそうだ。打撃に関しては、完全にパワーに頼った打撃で、技術的には未完成。これをスケールとして評価するか、完成度が低くプロ入りに時期尚早と考えるかは、意見が別れるところだろう。ただこういったスケールを感じさせてくれる野手は貴重なだけに、じっくりその成長を見守って行きたい。郭との台湾コンビで、大いにこの夏を盛り上げてくれそうだ。


(2007年 2月11日更新)

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