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小粥 勇輝(亜細亜大)外野 (蔵)」(2007/02/09 (金) 07:23:46) の最新版変更点

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                  「正直あまり気にしたことがなかった。」  07年度の大学球界において1,2を争う外野手が、この 小粥 勇輝 である。しかし私は、昨年の秋ぐらいまで、この選手をあまりマークしたことがなかった。恐らくその理由は、打撃に特別なものを感じなかったかだろう。そこでまず 小粥選手がどんな選手なのか、これまでの実績から考えてみたい。 年度 試合数 本塁打 打点 盗塁 失策 打率 1年春 5 0 1 1 0 .231 1年秋 1 0 0 0 0 .000 2年春 2部落ち           2年秋 2部落ち           3年春 12 0 5 0 0 .310 3年秋 11 0 5 1 - .257  考えてみると、不祥事で2部に降格していた頃や彼が実績らしい数字を残したのは、実は3年になってからと言って好く、彼のプレーが記憶に薄いのは当然だった。 <プレースタイル>  昨秋は、チームで5番・右翼手として出場していた。彼の場合、強肩・俊足・強打の3拍子揃ったアスリートタイプの外野手だと言える。そのため図抜けた打撃と言うよりは、三拍子の総合力で評価して欲しいタイプ。 守備・走塁面  残念ながら走力に関しては、はっきりしたタイムは計測出来ていない。しかしリーグ戦での盗塁数は僅かで、実戦で足を売りにする程ではないようだ。基準以上の走力はあっても、走塁を売りにする選手ではない。  右翼手としてのディフェンス力は安定していると観て好いだろう。特に地面を這うような球筋のスローイングは本物で、プロでも強肩としてアピール出来るレベルにある。 <打撃スタイル> 対応: 初球~3球目あたりにスイングを仕掛けて来る平均的なタイプ。 狙い球:アウトコースの速球に狙いを 打球: 右に左へと幅広く打ち返す 仕掛け:平均的な仕掛け  パンチ力こそ秘めているが、基本的には野手の間を鋭く抜けて行くタイプの強打者。しっかり踏みこんで、思いっきりスイングして来る。むしろ勝負強さを売りにしたポイントゲッタータイプの選手だと言えよう。 (打撃フォーム)  今度は、実際の打撃をフォームを考察してより彼の本質に迫ってみたい。いつものように「迷スカウトの足跡!」2007年2月6日更新分に、彼の打撃フォーム連続写真が掲載されているので、そちらも参照して頂きたい。 <構え> ☆☆☆  写真1を観ると、前足を軽く引いて立っているが、基本的にスクエアスタンスだと観て好いだろう。グリップは高めに添えており、腰の据わり・全体のバランスは悪くない。ただ少しからだが硬いのか?両目で前を見据える姿勢はイマイチだ。両目でしっかりボールを追えないと、ボールを立体的に捉えることが出来ず、的確にボールを捉え難くなる。 <下半身> ☆☆☆☆  写真2のように軽く足を上げ、まわし込んでから踏みこんで来る。それほど動作は大きくないのだが、しっかり強く踏みこめるのが、この選手の素晴らしいところ。またベース側にインステップして踏みこめる上に、インパクトの際に足元がブレることなくスイング出来るので、アウトコースの球でもしっかり強く叩くことが出来るのだ。投球の7割を占めるアウトコースの球をしっかり叩けることこそ、打撃の基本中の基本になる。 <上半身> ☆☆☆☆  あからじめグリップは構えたところから振りだして来る。そのためグリップの移動距離が殆どなくロスは少ない。ただこういったタイプの選手は、グリップに遊びがないので、打てる球は限られやすい。  写真3を観ると、肘が捕手側にしっかり引かれ、トップは深くきっちり取れている。トップをしっかり作れることは、打撃の準備段階が出来ていることを示し、それを深く取れると言うことは、弓矢の弓をしっかり引くがごとく打球に勢いを与える。  グリップを高い位置に置くことで、ボールを上から叩く意識が出来ている。バットを上から降り出すと、インパクトの際にバットの先端とグリップの部分が水平にボールを捉えやすく、しっかりボールをフェアゾーンに落とす確率が高くなるのだ。ただ左の好打者タイプの場合は、あえてバットを寝せて出して、ボールを左方向中心に飛びやすくするのはありである。ただ右打者の場合は、基本的に上から叩くのが常套手段となる。  写真4を観ると、ややバットのヘッドが下がり気味だ。彼のスイングを観ると、大きな弧をしっかり描いているので、打球は飛ぶし長打になりやすいと思われるが、その分ロスがあることも覚えておきたい。写真5を観ると、フォロースルーもしっかり取れている。ただフォロースルーの段階でグリップが高い位置まで引きあがって来ない選手の打球は、ボールを遠くに運ぶのには適していない。この選手の場合、オーバーフェンスの長打よりも、鋭い打球が野手の間を抜いて行くタイプの強打者であることが、このことからも伺える。 <軸> ☆☆☆☆  ボールを追う時に、多少頭が動き目線がブレる可能性がある。しっかりインステップしつつ、足元も磐石なので、身体の開きは我慢出来ている。写真5を観ても、軸足が地面から真っ直ぐ真上に伸びており、軸足が安定しているのも好い。特に地面にしっかり根が生えるような強さは、打球を強く叩くのには不可欠な部分だ。 (最後に)  技術的には、非常にしっかりしたものを持っている。強肩・俊足・体格にも恵まれ、まさにプロが好むタイプの選手だと言えそうだ。  気になる部分と言えば、柔軟性に欠ける身体。そのため打てる球が限定されたり、故障の可能性が怖い。またボールを的確に捉えるための動作に課題が多いので、対応力を上げるためにも、そういったことに気を配りたい。あとはインステップ打者の宿命なのだが、スイングも大きな弧を描くタイプなので、どうしても内角よりの球の捌きに課題があるのではないかと思われる。今年は、その辺を重点的にチェックを入れてみたい。  確かに今年の大学生外野手では、小瀬(近大)と並んで、1,2を争う存在だろう。ドラフトの有力候補として、この一年追ってみたい1人だ。 (2007年 2月7日更新) &date() &counter() 検索用語を入力 検索フォームを送信
小粥 勇輝(亜細亜大)外野 181/82 右/右 (浜名出身)                   「正直あまり気にしたことがなかった。」  07年度の大学球界において1,2を争う外野手が、この 小粥 勇輝 である。しかし私は、昨年の秋ぐらいまで、この選手をあまりマークしたことがなかった。恐らくその理由は、打撃に特別なものを感じなかったかだろう。そこでまず 小粥選手がどんな選手なのか、これまでの実績から考えてみたい。 年度 試合数 本塁打 打点 盗塁 失策 打率 1年春 5 0 1 1 0 .231 1年秋 1 0 0 0 0 .000 2年春 2部落ち           2年秋 2部落ち           3年春 12 0 5 0 0 .310 3年秋 11 0 5 1 - .257  考えてみると、不祥事で2部に降格していた頃や彼が実績らしい数字を残したのは、実は3年になってからと言って好く、彼のプレーが記憶に薄いのは当然だった。 <プレースタイル>  昨秋は、チームで5番・右翼手として出場していた。彼の場合、強肩・俊足・強打の3拍子揃ったアスリートタイプの外野手だと言える。そのため図抜けた打撃と言うよりは、三拍子の総合力で評価して欲しいタイプ。 守備・走塁面  残念ながら走力に関しては、はっきりしたタイムは計測出来ていない。しかしリーグ戦での盗塁数は僅かで、実戦で足を売りにする程ではないようだ。基準以上の走力はあっても、走塁を売りにする選手ではない。  右翼手としてのディフェンス力は安定していると観て好いだろう。特に地面を這うような球筋のスローイングは本物で、プロでも強肩としてアピール出来るレベルにある。 <打撃スタイル> 対応: 初球~3球目あたりにスイングを仕掛けて来る平均的なタイプ。 狙い球:アウトコースの速球に狙いを 打球: 右に左へと幅広く打ち返す 仕掛け:平均的な仕掛け  パンチ力こそ秘めているが、基本的には野手の間を鋭く抜けて行くタイプの強打者。しっかり踏みこんで、思いっきりスイングして来る。むしろ勝負強さを売りにしたポイントゲッタータイプの選手だと言えよう。 (打撃フォーム)  今度は、実際の打撃をフォームを考察してより彼の本質に迫ってみたい。いつものように「迷スカウトの足跡!」2007年2月6日更新分に、彼の打撃フォーム連続写真が掲載されているので、そちらも参照して頂きたい。 <構え> ☆☆☆  写真1を観ると、前足を軽く引いて立っているが、基本的にスクエアスタンスだと観て好いだろう。グリップは高めに添えており、腰の据わり・全体のバランスは悪くない。ただ少しからだが硬いのか?両目で前を見据える姿勢はイマイチだ。両目でしっかりボールを追えないと、ボールを立体的に捉えることが出来ず、的確にボールを捉え難くなる。 <下半身> ☆☆☆☆  写真2のように軽く足を上げ、まわし込んでから踏みこんで来る。それほど動作は大きくないのだが、しっかり強く踏みこめるのが、この選手の素晴らしいところ。またベース側にインステップして踏みこめる上に、インパクトの際に足元がブレることなくスイング出来るので、アウトコースの球でもしっかり強く叩くことが出来るのだ。投球の7割を占めるアウトコースの球をしっかり叩けることこそ、打撃の基本中の基本になる。 <上半身> ☆☆☆☆  あからじめグリップは構えたところから振りだして来る。そのためグリップの移動距離が殆どなくロスは少ない。ただこういったタイプの選手は、グリップに遊びがないので、打てる球は限られやすい。  写真3を観ると、肘が捕手側にしっかり引かれ、トップは深くきっちり取れている。トップをしっかり作れることは、打撃の準備段階が出来ていることを示し、それを深く取れると言うことは、弓矢の弓をしっかり引くがごとく打球に勢いを与える。  グリップを高い位置に置くことで、ボールを上から叩く意識が出来ている。バットを上から降り出すと、インパクトの際にバットの先端とグリップの部分が水平にボールを捉えやすく、しっかりボールをフェアゾーンに落とす確率が高くなるのだ。ただ左の好打者タイプの場合は、あえてバットを寝せて出して、ボールを左方向中心に飛びやすくするのはありである。ただ右打者の場合は、基本的に上から叩くのが常套手段となる。  写真4を観ると、ややバットのヘッドが下がり気味だ。彼のスイングを観ると、大きな弧をしっかり描いているので、打球は飛ぶし長打になりやすいと思われるが、その分ロスがあることも覚えておきたい。写真5を観ると、フォロースルーもしっかり取れている。ただフォロースルーの段階でグリップが高い位置まで引きあがって来ない選手の打球は、ボールを遠くに運ぶのには適していない。この選手の場合、オーバーフェンスの長打よりも、鋭い打球が野手の間を抜いて行くタイプの強打者であることが、このことからも伺える。 <軸> ☆☆☆☆  ボールを追う時に、多少頭が動き目線がブレる可能性がある。しっかりインステップしつつ、足元も磐石なので、身体の開きは我慢出来ている。写真5を観ても、軸足が地面から真っ直ぐ真上に伸びており、軸足が安定しているのも好い。特に地面にしっかり根が生えるような強さは、打球を強く叩くのには不可欠な部分だ。 (最後に)  技術的には、非常にしっかりしたものを持っている。強肩・俊足・体格にも恵まれ、まさにプロが好むタイプの選手だと言えそうだ。  気になる部分と言えば、柔軟性に欠ける身体。そのため打てる球が限定されたり、故障の可能性が怖い。またボールを的確に捉えるための動作に課題が多いので、対応力を上げるためにも、そういったことに気を配りたい。あとはインステップ打者の宿命なのだが、スイングも大きな弧を描くタイプなので、どうしても内角よりの球の捌きに課題があるのではないかと思われる。今年は、その辺を重点的にチェックを入れてみたい。  確かに今年の大学生外野手では、小瀬(近大)と並んで、1,2を争う存在だろう。ドラフトの有力候補として、この一年追ってみたい1人だ。 (2007年 2月7日更新) &date() &counter() 検索用語を入力 検索フォームを送信

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