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355 名前:1/5 投稿日:2006/07/26(水) 01:19:04
永安の、劉備が劉封達と出会った小屋。そこでは蔡文姫と劉封の二人が、何か作業をしていた。
「すみません、手伝って貰って」
「いえ、私だけ何もしないのもあれですし」
劉備の礼に笑顔で返し、作業に戻る蔡文姫。数個の麻袋に、胡椒と塩を詰めているようだ。
「劉備様達は無事でしょうか…」
夜が明け、支給品で朝食をとった後、龐統と劉備は周囲に仲間がいないか偵察にいったのだった。
偵察中に敵に襲われた時の為、蔡文姫と蔡文姫の護衛として劉封、そして支給品のボーガンは小屋に残した。
その時、龐統に、なにかの役に立つかもしれないから。と、小屋で見つけた数個の麻袋に、同じく小屋で見つけた塩と、劉備の支給品である胡椒を小分けに入れておいてくれ、と頼まれたのだった。
最初は、劉封が、自分一人でやる。と、言ったのだが、蔡文姫が、自分にもやらせてくださいと、頑として退かなかったので、劉封の方が折れ、現在に至る。
「大丈夫です。義父上は、こんなところでやられるような人ではありません」
「お義父君を信頼なさっているのですね」
自信満々に答える劉封を見て蔡文姫が微笑む。
「はい、自慢の親ですから」
―自慢の親―、一点の曇りもない笑顔でそう答える劉封を見て、ふと、蔡文姫は、遠く彼方にいる、子供達の事が頭に浮かぶ。
(自慢の親、か…)
もしも、左賢王が曹操の要求に屈せず、あのまま、家族皆一緒だったらば、子供たちもこんな笑顔で、自分達の事を自慢の親と、言ってくれたであろうか。
しかし、それは過ぎ去った事。もう叶わない願い。…だが、それでも考えずにはいられない。蔡文姫の思考はループに陥っていく。
「蔡文姫殿?」
どこか、悲しげな顔をしていた蔡分姫を見た、劉封の心配そうな顔と表情に、蔡文姫は現実へと引き戻された。
「大丈夫ですか?顔色が優れないみたいですが…」
「は、はい。少し考え事をしていただけですから」



356 名前:2/5 投稿日:2006/07/26(水) 01:19:50
劉封を安心させるように、にこり、先ほどと同じ微笑を、浮かべた。だが、まだ考えていた事を引きずっているらしく、その笑顔にはどこか影がある
「しかし」
「今帰ったぞ」
劉封の言葉は偵察を終え、返ってきた劉備の声にかき消された。
「義父上と龐統殿だけということは誰も見つかりませんでしたか」
「うむ、まぁ、乗っている人間に会わなかっただけ、幸いというところではあるが」
劉備に続いて部屋に入ってきた龐統。その手には何か握られている。
「龐統様、それは…?」
それに気づいた蔡文姫が尋ねると、龐統の代わりに劉備が答えた。
「おお、実は帰ってくる途中で鳥を見つけてな。支給品に入ってるあれだけじゃ、食い足りねぇから、狩ってきた」
「まったく、焼くにしろ、蒸すにしろ、煙が出るからばれると言っているのに。頑として聞き入れてくれん」
楽しそうな劉備とは反対に、龐統は呆れ返っている。
「別にいいだろ?どうせ移動しなきゃいけねぇんだから。その少し前に調理して食っちまえばいいんだし」
ばつの悪そうな顔をした劉備と、やれやれと、肩をすくめた龐統を少し休ませ、これからの方針を話し合うことにした。
「して、次はどこに向かわれるかな?」
「俺としては漢中に行きてぇんだが。成都にゃあ劉璋のおっさん達がいっから蜀将もよりつかんと思うし。そっから先は擁州、司隷を通って幽州に、ってのが理想だ」
劉備の提案に全員異論は無いようだった。
「ふむ、異論はありませんな。幽州に行くのであれば、魏、呉の将が集まっている場所を通らなければいけない以上、
蔡文姫殿と話しが通じ、余計な諍いを避けられる可能性が高い、魏将がいる可能性の高い道を通った方がいい」
方針を決めた他、武器と麻袋の分配、荷物をまとめた後、食事をとることにした。



357 名前:3/5 投稿日:2006/07/26(水) 01:20:30
「劉備と」「劉封と」「龐統と」「さ、蔡文姫の…」
「「「「男の料理~!」」」」
「あ、あの、私、女性なんですけど…」
「気にするな。言葉のあやという物だ」
「はぁ」
「記念すべき第一回は義父上の捕らえた鳥を使った焼き鳥です」
「ちなみに串の作成と肉のばらしは私のワイヤーでやらせていただいた」
「ちゃんと血抜きもして臭みの抜けた肉に塩・胡椒をよくすりこんでおきましょう。何事も、下ごしらえは大事です。
よくすりこんだら、一口大の肉を串に通し、最初に強火で一気に表面を焼きます。こうすれば肉汁が外に出にくくなります。単純でも大事な工程です」
「ここがこんかいのメモですね」
「はい、後は弱火で中をじっくりと焼き、再度、塩・胡椒を振れば完成です。他の料理よりも簡易な物になってしまったであろうことはご容赦ください。(ぺこり)
(自分で言っておいてなんだけど、他の料理ってなんの事だろう?)」
「義父上!大変です!」
「どうした!」
「僕、まったく活躍してません!(滝汗)」
「…気にするな」
「では、もしもまた次回なんてものがあったらお会いしましょう(ぺこり)」



358 名前:4/5 投稿日:2006/07/26(水) 01:21:10
そんなこんなで4人はちょっと豪華な夕食をとり、いざ出発。というときに三回目の放送が鳴り響いた。その内容は全員に驚愕させるものだった。
「孟達。それに劉璋のおっさん達がやられたか」
それは、マーダーが近くにいる事。しかも片方は三人を相手に勝ったマーダーがいるという事である。
「いかがいたします?」
龐統の問いに劉備は目を伏せ考える。数分の黙考の後、顔を上げる。
「漢中にはおっさん達を殺したマーダーがいるかもしんねぇ。だが、だからといって仲間がいる可能性は捨てきれねぇ。だから俺は行く。」
劉備は力強くそう告げる。
「…だから龐統。お前は劉封達を連れて荊州から幽州に向かって欲しい」
劉備の発言に全員が驚愕する。
「父上!?何を言っているんです?僕達も…」
「馬鹿野郎!そんなマーダーがいる可能性の高い所に蔡文姫さんをつれてくのか!?」
劉備の大喝に劉封ははっと気づく。
「幽州にいく道中にも乗ってる奴に出くわすかも知れねぇ、だが漢中よりは確率は低いはずだ。だからお前達には先に幽州に行って、雲長と益徳を探してもらう。
俺が来るまで、俺達三兄弟が誓った桃園で待っててくれ。」
有無を言わせない劉備の迫力に、三人は反対することは出来なかった。少しの間沈黙が続く。



359 名前:5/5 投稿日:2006/07/26(水) 01:22:11
「わかりました」
劉封が沈黙を破る。その目には涙が浮かんでいる。
「でも絶対生きて帰ってきてください。義父上」
「安心しな。俺は運だけは強いからな」
そう言って劉備は笑った。そして三人と一人はそれぞれの行くべき場所へと進んでいった。
「蔡文姫さーん!」
大声で自分を呼ぶ劉備に蔡文姫、そして二人も振り返る
「劉封の事、宜しく頼むぜー!そいつは、俺の自慢の息子の一人だからなー!」
劉備の言葉に、蔡文姫は負けじと大声で答える。
「わかりましたー!劉備様も、どうかご無事でー!」
そして、三人と一人は別れた。再会を夢見て。その先に口を開くは、光か、それとも死神の鎌か。

<<親子の面影+α/三名>>
@蔡文姫【塩胡椒入り麻袋×5】@劉封【ボウガン・矢×20、塩胡椒入り麻袋×5】@龐統【ワイヤーギミック搭載手袋、塩胡椒入り麻袋×5】
※荊州、司隷経由で幽州に向かいます。幽州到着後は桃園で劉備が来るのを待ち続けます。現在永安を荊州に向け移動中
劉備【李典棍、塩胡椒入り麻袋×5】ピンユニット化
※漢中に行き、仲間を探します。見つからなければ擁州、司隷経由で幽州へ。現在永安から漢中に向け移動中
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