7-017

33 名前:1/2 投稿日:2006/07/08(土) 04:15:09
郭嘉は北を目指していた。
何故自分がこんなにも北へと魅かれるのかは解らない。だがどうしても北に行きたい。行かねばならない気がする。
何かに吸い寄せられるように郭嘉の足は急ぐ。
「郭嘉殿!」
郭嘉の意識にかかっていた霧がその声で晴れた。
誰だ。ここはどこだ。状況は。俺の武器は?
急速に回り出す郭嘉の頭脳。しかし戸惑う郭嘉に構わず彼は言葉を続ける。
「貴方はどうしていつもそうなんですか!
 畏れ多くも陛下に対してまであのような言葉遣いを…」
そうだ。こいつは陳羣。いつも俺の不品行を口やかましく…

陳羣も困惑していた。
郭嘉がふらふら歩いていた。
ああまたあんな風にだらだら歩いてあの人は。そう思ったら声をかけていた。
先程の態度だって何だ。陛下に向かってあのような…
待て。
陛下は何と仰った?

 ちょっと 殺し合い をしてもらいます

ようやく二人は思い出した。
今は、異常事態なのだ。
だがどうしたことだろう。郭嘉がふらふらしていて陳羣が小言を言う。
それは彼らの日常そのものではないか。
それが可笑しくて、笑ってしまった。


34 名前:2/2 投稿日:2006/07/08(土) 04:16:05
ひとまず茂みに身を隠し、二人は武器を確認する。
郭嘉のザックには小型のリボルバー。軽く小さいため服の下に隠し持つことにする。
陳羣のザックには閃光弾が5発。不思議な既視感を覚えた。理由は解らない。

これは殺し合いだ。
ふらふら歩いていた郭嘉だって撃ち殺されていたかもしれないし
不用意に声をかけた陳羣だって不意打ちで切り捨てられていたかもしれないのだ。
そう思うと、手の中の冷たい鉄が鈍く重みを増した気がした。

現実を把握しなければ、日常を忘れないようにしなければ。
その手段として一番効果的なのは、二人共にいることのようだ。
互いに気に食わぬこの男が今は必要らしい。皮肉なことに。

≪不品行と品行方正/2名≫
郭嘉【S&W M60 チーフスペシャル】&陳羣【閃光弾×5】
※郭嘉の希望により北を目指します。理由はよく解っていないようです。二人とも記憶が混乱気味の様子

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最終更新:2007年11月18日 10:29
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