7-178 子供


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105 名前:子供1/2 投稿日:2006/08/06(日) 15:23:58
信義を守り、老人・子供・女だけは殺さない、逆に守る
逝ってしまった戦友の信条を、華雄は守りたいと思った。
だから、
「あなたは、おいしゃさまですか!?」
雨のギョウで、そう自分に尋ねてきたずぶぬれの子供を無下にすることも出来なかったのだ。

とうさまが、とうさまが、とそればかり繰り返す子供に連れられてきた民家には、傷ついた男が寝込んでいた。
傷から来る発熱であろう、意識は無くただ荒い呼吸を繰り返していた。
「とうさま、おいしゃさまをおつれしました。とうさま…」
子供はそういうが、自分は医者ではない。そもそも微塵もそんなみてくれをしていない。
(切り傷の手当てのため、薬草臭かったのがいけなかったのだろうか)
子供の想像力とでもいうか…思い込む力には理解し難いものがある。
それとも藁にも縋りたい気持ちゆえか。
ひとまず男の肩に巻かれていた申し訳程度の布切れを外し、傷口を洗う。
自分の使った薬草のあまりを塗り、他の民家で見つけた敷布を包帯代わりにしっかりと巻いてやる。
男は動かすたびにくぐもった悲鳴をあげたが、やはり意識は朦朧としているようで、抵抗は無かった。
それから体の汗を拭き、額に絞った手ぬぐいを乗せてやった。
他にできる治療方法など思いつかず、自分に出来ることはこれくらいしかなかった。
男の症状が変わった様子は無かったが、なにもしないよりはましだろう。
「ありがとうございます」
子供がほほえんで、礼を言ってくる。こんなことは初めてで、どう返せばいいのかよくわからなかった。



106 名前:子供2/2 投稿日:2006/08/06(日) 15:26:25
「お前達は、どこへ向かっているのだ?」
華雄は尋ねた。
「とうさまは、みやこにくればだれかにあえるとおっしゃってました」
子供が心配そうに父親を見た。
「だけど、だれもいなくて…つかれたからもうねようって。でも、くるしそうなこえがして、めがさめたんです。
そうしたら、とうさまが…」
悲しそうに目を伏せ、だからお医者様を探していたんです、と子供は続けた。
…この子供は、今行われている危険な遊戯を理解していないのだ。
こんな幼い子供が一人で出歩いていれば、すぐに誰かに殺されるだろう。
それも理解できぬまま、父親の為に居るはずもない医者を探しに出るなど…。
なんといじらしい子供だろう。
華雄は今まで、君主の命ずるまま、戦に出て殺戮を繰り返していた。
だが、今になって孫堅の気持ちがわかった気がする。

老人・子供・女だけは殺さない、逆に守る。

せめて父親の意識が戻るまでは、この痛ましい子供の傍にいてやろうと、華雄は思うのだった。

<<パパじゃないよお兄ちゃんだよ+お医者じゃないよ華雄だよ/3名>>
曹丕[右肩負傷・手当て済み・発熱中]【スコーピオン(残弾19発)】
曹幹【白い鳩】
華雄[全身切り傷・手当ては孫堅埋葬後に自分でしました]【吹毛剣】
※現在地は宛の民家。明かりは点けていません。曹幹と曹丕を休ませ、華雄が番をしています。
※華雄は2人が誰だかわかっていません。
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