7-012

23 名前:無名武将@お腹せっぷく 投稿日:2006/07/07(金) 07:15:26
『諸葛孔明、なんと素晴らしき男であったか。常世ではゆっくり教えを請いたい』

いつか呟いたはずのその言葉を、石に腰掛けた男―司馬仲達―は今ふたたび呟いた。
少し離れたところでは、ロープで足をつられ逆さまになった男がわめいている。
軍師然とした自分をみて、おそらく与しやすしと襲い掛かってきたのだろうが
司馬仲達の支給品『ロープ』で仕掛けた宙吊りの罠にかかりその姿に至っているのだ。
(この私が何の用心もなくその場に留まっていたとでも思ったか?)
「百人・・・果たして大多数が阿呆どもか・・・まあ、それはそれで厄介だが」
臆病に近い慎重さ、かつ自惚れとも言える自信を併せ持つ司馬仲達は少し考え込む。
が、すぐに考え込むのをやめ、宙吊りになっている男―刑道栄―に近づく。
(・・・考え込んでいても仕方がない。今ここにまた敵が来たら
 武器を持たぬ私では少々太刀打ちできそうもない。今は、場所を移すか)
「お前から、武器を頂いてな」
そう呟くと、司馬仲達は刑道栄の頭の先に落ちている剣のような物を拾う。
「は・・・はは、お、おい!待てよ!ほんの遊びだったんだ!殺す気なんて・・・・がぇべっ!!」
何が起こるか予測した刑道栄の必死の命乞いは、彼の首が切り離されたと同時に止まった。

この戦場で生き残るためには何が必要だ?
戦場を全て己の庭、人を全て己の駒と扱えるほどの神威の頭脳か?
極寒、灼熱、暴風、激痛、快楽、苦悩、心蝕、恐怖に耐えうる完璧超人の心身か?
命を投げ打ってまで助け合う事のできる刎頚の友か?(そんなものはないのかもしれないが)
「諸葛孔明。現常どちらでもないこの世で、今お前にその答えを請おう」

自分が生き残ることはできるのか?それはわからない。
だが、彼はただ生前?の最大の宿敵、いや天敵に、今一度智を挑まんとしていた。

「あ、でも蜀の奴らに見つかったら殺されそうだな・・・どうしよう・・・隠れながら行こうかな・・・」



@司馬懿【シャムシール・ロープ】
※諸葛亮を探す。隠れながら五丈原へ。

【刑道栄 死亡確認】

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最終更新:2007年11月18日 10:24
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