7-010

20 名前:無名武将@お腹せっぷく 投稿日:2006/07/06(木) 14:28:13
孫権が城を出たとき、そこはすでに血みどろの争いが繰り広げられていた。
最初こそ曹操派と反曹操派の二分になって争っていたようだが、血を浴びているうちに敵味方などどうでもよくなった者が現れた。
その一人が淳于瓊だった。彼は城から出てきた孫権を見つけるや、持っていた太剣を振りかざし襲ってきたのだ。
一方孫権はというとバックから武器を出してすらいない状況だったので、ただ淳于瓊の攻撃をかわし逃げるしかできなかった。
走り、追いつかれ、右に避け、左に避け、後ろに飛び避け、そして大樹の幹にぶつかった。
絶好のチャンスと見て再び襲う淳于瓊。が、背後から何者かに斬りつけられ、倒れ込み絶命した。
「周泰……!」
驚喜の表情を向ける孫権に対し、かすかな微笑みで返す歴戦の猛将。そして口を開いた。
「殿、一緒に……」
パン!
乾いた銃声が鳴り、周泰の言葉が途切れる。直後、彼の頭部は爆発した。
「………!!!」
孫権はあまりのことに反応ができず、熱風と爆片を顔に受ける。とっさに目をつぶったが、瞼の上から爆片が右目を貫いた。
「う……ぐぁあ!」
あまりの激痛に右目を両手で押さえ悶え苦しむ。

ここから離れなければいけない―――こんなところからは―――


21 名前:無名武将@お腹せっぷく 投稿日:2006/07/06(木) 14:29:02
十分ほど経ったか、孫権は左目を開けた。右目は開けようとしても感覚がなく、視覚もなかった。
目の前に淳于瓊の斬死体と、頭部がない死体が十字型に折り重なっている。頭部のない死体が周泰だと気付くのに数秒を要した。
周りを見回す。少し遠くの所で激戦は続いていた。周泰はあそこからの流れ弾に当たったのだろう
……そう思うと悲しみがなだれ込み、泣きたくなってきた。
―――だけど泣いてはいけない。ここで泣きべそをかいていては、周泰に申し訳が立たん。
――まずは生き延びることが優先だ。周泰が救ってくれた命、やすやすと殺させてはいけん。
孫権は形見である日本刀を拾うと、ひとまず難を逃れるためそばの林へ駆け込んだ。
バックの中を確認すると、妙な服を発見した。説明書を見ると、あの恐ろしい銃弾を防げる防弾チョッキなる物であるらしい。
孫権は元から着ていた服の下に防弾チョッキを着込むと、とりあえず南へ歩き出した。
揚州ならば、多くの呉の臣が集まるだろう。周泰のような忠臣を集めて、周泰が殺された元凶である献帝に報復するのだ……そう決意して

@孫権[右目負傷・失明]【防弾チョッキ、日本刀】
※もと呉の臣を集めるため揚州へ

【淳于瓊、周泰 死亡確認】

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最終更新:2007年11月18日 10:23
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